9月20日

9月20日。

宝塚歌劇団の華形ひかるさんが、退団されます。
まだ今日が終わってないので、されました、とは言わない。
退団のご挨拶もこの目で見てその声を聞いたんだけど、認めたくない気持ちもあったり。
私が認めなくても退団されてしまうんですけど。


思い返すと私の宝塚初観劇は2008年の雪組公演でした。
その後、ベルばらを見てみたいという気持ちから、花組のベルばらを観たことが、すべての始まりでした。
ご存知のとおり、ショーがEXCITER!!だったんですよね。
宝塚4回目の観劇にして、バイトを休んでまで当日券でもう一度観るということを経験しました。
EXCITER!!はDVDを買って毎日何回も観て、CDも何回も聴いてMr.YUの場面はソラで全部歌えるように。
虞美人で初の遠征、東京で1週間に1回のペースで観劇、千秋楽&サヨナラショー観劇。
沼は深かったんですよね・・・。

当時、ヅカヲタの職場の先輩がチケットを手配してくれていたのもあるし、先輩は手厚く録画したナウオンや過去公演のビデオをデッキごとくれたり、お茶会やらなんやらのノウハウを教えてくれたり、幼なじみも会社の方に誘われて宝塚にハマっていたりして、周囲の環境が沼をさらに深くしていったのですよ。

最初は、「まっつとみつるが好きだなー」なんて言ってたんですけど。
入り出やお茶会を体験して、すっかり華形さんを好きになってしまったんですよね。
好きな人ができると、沼はどんどん深くなっていきますからね。これは贔屓がいる方は全員体験したことあると思いますけど。贔屓ができると、本当に楽しくなるんですよね。世界がバラ色になるんですよ。贔屓のために生きられる。


華形さんはなんと言っても、優しかった。
タカラジェンヌという手が届かない存在なのに、私たちにも優しさも向けてくれる。

今も忘れない出来事があります。

雨が降ってる日の入待ちだったか出待ちで、しゃがむ会員さんがスカートを履いていたんですよね。
そのことに対して「大丈夫?スカート濡れない?」と声をかけていたんですよ。

彼氏か!!!!!!!

いや、彼氏より優しいだろ!!!!!!!!

女子だけじゃなくて全人類、全世界がときめくわ!!!!!!!

ときめかないわけなくて、好きにならないわけない。
贔屓の笑顔は世界を救う。
存在が生きる糧になる。




華形さん。
演技はもちろん上手で、いつもその人に命が宿っていて。
歌はまっすぐで、感情をこめた情熱的な歌声で。
ダンスは繊細で大胆で、いつも楽しそうで。
自分のことを話すときは、誠実で芯があって、豊かな言葉で。
人の話を聞く時も、穏やかな微笑みで。

優しくて、みんなに頼られて愛されている。


2回の退団の挨拶で言っていた「清く正しく美しく、そして朗らかに」。
これを体現すると、華形ひかるのすべてになる気がします。


今思うと、10年前に出会って、沼にはまって、通いつめて本当によかった。
大好きだった花組の華形さんに、そのときの精一杯の愛を捧げられたと思います。

宝塚から少し離れてしまっていた時期もあったから、それが今まで続いた訳ではないんですが。
…ずっと、ずっと宝塚にいてくれると思っていたんだよなあ。

好きな人には好きと伝える。当たり前のことだけど、悔いがないように伝えることも大切だと実感しました。
私の十八番からワンフレーズ。
「好きな人には好きって伝える それはこの世界で一番素敵なことさ」(Aqua Timez:千の夜をこえて)


今は花組のいろんな子に対して好きだなあとか、ここがいいなとか頑張れとか思うけど、それは恋ではない。
私の中で、夢中になって恋をしたタカラジェンヌはただ一人。
たぶん、この先も現れないんじゃないかと思う。


初恋の人、特別な人。

華形ひかるさん、ご卒業おめでとうございます。

これからも、ずっとずっと大好きです。
どうかこの先も、華形さんらしく、朗らかで穏やかな日々でありますように。

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