2019年10月31日の日記 恋愛の作法とオタク

・自分の日記を見返していた。10月初週の日記、特におもしれ〜。エモい。vaporwaveと友情についてずっと書いている。信仰の話かな?

・アルバイトで大学入試の志望動機添削をした。文意をなるべく損なわないように構成をこねくり回しながら作り上げたんだけど、とにかく文章の構成を考えるのは楽しい。どうすれば自然な運びで志望動機を完成させられるのか。基本的な構成をしっかり守りつつ、まともな文の塊を作れるか。こういう頭の使い方ばっかりしていたい。文章を書き構成を練る。日記は書き殴りで思ったことを順番に唐突に書いているから構成など知らん。日記に構成などない。

・私はもうだいぶ長い間恋人や好きな人がいないようなものなんだけど、少しずつ少しずつ「恋愛の作法」を忘れている。オタクを出してはいけないこと、本当に最近忘れている。ここで言うオタクを出すっていうのは、自分の好きなものの話ばかりして他に無関心であることだ。オタクの悪いところは何かに詳しすぎるところではなく、自分の射程範囲外にあまりにも無関心で、かつ目すら向けようともしないところだと思っている。「何かが好き」な人というのは人としてかなり魅力的で惹かれることも多いが、加減をしないと魅力的ではなく、自分の好きを押し付けるだけのオモシロ人間になってしまう。よって会話の中でオタクをやってしまうと、自分の話ばかりするピエロとそれを面白がって観察のように眺める人が出来上がってしまう。自分と好みが合わないから「オタクじゃない」この人とは合わないな…は違う。趣味のすり合わせだけで人間関係を築こうとするのはあまりに不自由だ。その人の好きなものに興味を持とうとすることがコミュニケーションの基本なはずだ。私はこういう信仰を持つ宗教に入っていると思ってくれて構わない。

・前述したような「オタク」を最近やりすぎてしまう。あらゆる場で。オタク的行動は初見ウケが良いのでついやってしまうが、より長くコミュニケーションを行なって親睦を深めていく際には、いずれ必ず弊害が訪れるようになっている。「恋愛の作法」を毎日少しずつ忘れながら日々生きているので、こういう事故を起こしてばかりいる。これに気づかずのうのうと生きている人がすごく多いけど、気づかないでいられるのも良いかもしれないね。トゥルーマン・ショーですよ。

・「恋愛の作法」は第一段階として程よい自己主張とわがまま、次段階が開示と対話である、と私は定義している。まず自己を卑下しない人間であることが「恋愛の作法」を成り立たせる前提条件だ。自己卑下を覆い隠す虚勢はすぐに見破られるし、人は自己卑下する人を懐に入れたくない。人のマイナス感情は伝染するからだ。残穢かな?意識的か無意識的かに関わらず、恋愛や友情などに関わらず、人間とより密な関係を築ける人はすべからく「恋愛の作法」を体得している。自己主張とわがままは、本来他者にとって不快な行為だが、これらの行為は、行為によって他者が自身を見放さないというある程度の信頼がないと発生しない。つまり程よい自己主張とわがままは、逆説的に他者に信頼を置いていることの表明になるのだ。先輩に時々出るタメ口や舐めた態度をとる後輩が、かしこまって礼儀正しい後輩より好かれやすいのも、これと同じである。逆説的に親密さを印象付けることができる。もちろん無礼との境目を見極めるスキルがモノを言うのだが。さらに次段階の開示と対話、これは他者に開示と対話をさせるために重要だ。自己開示の返報性の原理である。この原理は自身が心情や精神状態、はたまたプライベートなこと(家族関係や恋愛話、友人関係など)を話すことで、同じベクトルの開示を相手が吐露してしまうというものである。この原理により両者が互いをより深く知ったと思い、それが親密さとイコールになり、「仲良し」になる。この二段階を乗りこなすのが「恋愛の作法」だ。私は最近めっぽう「恋愛の作法」が下手になっていて、下手になっているという自覚を持ちながら全く改善できていないことに問題を感じている。インターネットで使われる「コミュ障」という言葉は、相手に慇懃無礼なほど距離をとってしまうことと、過剰にパーソナルスペースが近いことの両者を指して良いと思う。後者がなかなかクローズアップされないけども、前者と同じくらい悩ましい。私は今、後者タイプの「コミュ障」を患っているらしい。「恋愛の作法」忘れた障碍。

・補足すると、恋愛と友情の違いは言葉による「契り」を交わすかどうかだと私は思っているので、さしたる違いを見出していない。恋愛する他者と友情を育む他者は共通の問題を孕む関係性である。

・こういう内容は理論詰めの文章の方が面白いと思っている節が私にはあるので、こんな固い文章を真夜中に書く。おもれ〜

#日記 #恋愛 #コミュニケーション #オタク

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