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どんなに困窮しても、支援の手が入っただけマシと思ってしまう自分

2020年7月25日(土) くもり 記入者:まもる

久しぶりにひとりになった。周りは静かだ。
身体を傷つけたい衝動に駆られた。

先生の言葉を思い出した。
何に怒りを感じているのか、書こうと思う。

この前、ニュースをみていたら、虐待を受けて施設に保護されたのち、18歳になって大学生になったから、独り立ちしたけど、コロナの影響でバイトもなく、生活保護も受けられず、困っている。という女性が取材を受けていた。

仮名が主人格と同じだった。

あいつは、自分が受けている性虐待も父親の酒に絡む話も、その時は、大したことではないと思っていたし、世の中そんなもんだと思っている。

もしかしたら、いまでも心の底からは、自分は被害を受けたと思っていない、他の家でもあること普通にあることだから、なんで自分だけいまこんなふうに影響をうけているのかと思っているのかもしれない。

俺は、あの時、だれも助けてくれなかったことに、一番腹が立っているが、あいつは、助けられていたら、その後の生活、すなわち、父親が十分に稼いでくる稼ぎもなかったし、いろいろあってもなんだかんだ言っても割と裕福に生活できていることができなかったかもしれない。と思っている。

実際、そうなんだろうか。

その時、そうやって誰も大人に助けてもらえなったから、今、もしかしたら子どもの時以上に苦しんでるのかもしれないし、死にたいとか、いらない子どもだったとか、思わなくて済むんじゃないかと思う。

だから、もしかしたら、テレビに出ていた子みたいに、今は生活が大変かもしれないけど、支援の手が入って、もう今は親と関係しなくてもいいことや、その子の場合は、助けてくれる団体に巡り逢えて、なんだかんだ支援してもらえていることとか、俺にしてみたら、大人の助け、支援の手が入っただけマシなんじゃないかって、思っている。

俺の人生にしても、主人格の人生にしても、「タラレバ」を言っても意味がないことだとは十分に理解してるが、でも、今苦しい事実、すなわち、しかるべき時にしかるべき支援を得られない事は、大人になって被害から何十年も経って、苦しまなければいけない事実を、もっと周りは知るべきだし、それに向き合おうとしないあいつに俺は腹が立って仕方ない。

だから、無視しようとすると、身体を傷つけて、俺の存在、すなわち、あいつが押さえ込もうとしている心の苦しみを、自覚させたいのだ。

あいつを消滅させたいとは思っていない。でも、小さな痛みで傷つかないのであれば、俺はいつか、あいつに大きな傷を負わせるだろう。

大人になってからの苦しみは、苦しさを大人として対処しなければいけない事だ。子どものように、暴れ回って苦しさを表現するわけにはいかない。苦しくても、毎日生活をしていかなければいけない。

仕事があれば、仕事をしなければいけないし、体調がわるくて仕事ができなければ、仕事を失うんじゃないかという苦しみとも向き合わなければいけない。

目の前の自分が産み育てた子どもがいるなら、育てていく義務や責任がある。起き上がりたくもない、いや、起き上がるのも苦しいのに、子どもの前ではニコニコしながら、話も聞かなくてはいけないし、ご飯も作って、家を清潔に保って・・と生活を回していかなければいけない。

大人になったら、生活することに誰も手助けなんかしてくれないのだ。助けを入れるためには、それ相応の信頼関係を築くとか、人に頼むだけのお金を稼ぐとか、また努力が必要なんだ。

つまり、大人は自分の努力の上でしか、支援を得る事はできない。

心理療法だって、病院にいくのだって同じだ。

辛さと向き合うたびに、毎回、どれだけのお金を払っているのか。

そのお金を得るために、どれだけ頑張って働くのか、夫のお金だった時は、これだけあれば、子どもたちにどんなに贅沢をさせてやれるのかと思った。

今なんとか自分で稼いだお金で治療できるけど、これだっていつまで続くかわからない。私だって、稼いだお金で着たいものを買い、食べたいものを食べたい。いやそれ以上に、稼ぎ続けるために仕事をどんなに無理しても頑張らなければいけないと思い続けている。

子どもの頃に作られた「認知の歪み」もたくさんあるだろう。

親は、そんなこと待ったく気づいていないからいまだに、油断していると支配してくる。支配されないためには、距離を置く、電話に出ない、離さない。世話にならない。こんな子ども、いったい誰が育てたんだ。そんな人生を親は考えていただろうか。

ああ、こうやって書いていると主人格は「やっぱり私は存在しなければ、みんな幸せなんじゃないか」ってまた思っている。ほんとに勝手なヤツだ。

途中で俺なんだか、主人格なんだかよくわからなくなってきたが、とにかく、俺は、怒っている。

でも、俺には、主治医の言った「まだ、主人格のKさんは、あなたの怒りを受け止める力はない。必ずあなたの怒りを聞き入れられるようにするので、身体を傷つけることではなく、書くことであなたの存在を伝えてください」という言葉を信じることにする。

今は、傷つけない。先生、約束だ。俺は約束を守ったぞ。


いつか、この治療記が同じような苦しみを抱える人の役に立つと良いなと思っています。サポートよろしくおねがいします☺️