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パックマンの画面と、よく道に迷う女の子

自慢する訳じゃないが、僕は一度通った道は殆ど忘れない。飲み会などで初めていくお店の場合、最寄りの駅で一度スマホで地図を見れば、お店まで辿り着く。よく道に迷う女の子とかに話すと「信じられない〜」とビックリされる。まあよく言うことだが、男と女は見ている視点が違うようだ。

僕は上から自分の位置を見ながら歩いている感覚。頭の中はパックマンの画面のようだ。一方でよく道に迷う女性は、自分の目の前の景色を見ている。だから昼と夜で同じ場所でも迷う。頼りの目の前の景色が変わってしまうからだ。僕の場合は、昼だろうが夜だろうが関係ない。上から見た位置は変わらないから迷うことはない。

つまり僕と彼女では、掛けているメガネ、いわゆる“スキーマ”が違うのだ。例えば、原宿の街を歩くとしよう。女子高生なら美味しいパンケーキの店や流行のアパレルショップなんかが気になるだろう。では僕は何を見てるかと言うと、ビルにどんな会社が入っているのかを歩きながら無意識に一階から最上階まで全部見ている。なんでそんなことしてるかと言われても説明できない。単純に好きなのだ。殆ど変態である。「ここにあの会社の支社が出来てる」とか、「ここら辺はデザイン会社が多いな」とか「うん?なんでこんなところに弁護士事務所があるんだろう」などなど。この情報が別の情報と結びついて、新たな仮説が生まれる。「もしかして、あのプロジェクトのための準備かも」

こうやってスキーマを磨いていくことによって、見える世界が違ってくる。子供が産まれて、父親というメガネを掛けて初めて見える世界もある。事業責任者というメガネを掛けて、隠れていた景色が現れることもある。だから見たい世界があれば、このメガネを意識的に掛け替えられるようにならなきゃいけない。

緑のメガネを掛けると、オズの魔法使いのエメラルドシティが出現するみたいに。

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