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阪急さん

阪急電鉄。

電車はいつでもツヤツヤに磨かれている。ホームも小綺麗。始発駅である梅田駅の床はワックスでピカピカしている。

関東の電車に慣れていると、阪急の電車の色はどれも同じ茶色をしてるので分かりにくい。路線ごとに色を変えれば良いのに、乗客に親切で無いなあと最初は思ったが、これは『阪急マルーン』(あの茶色)で統一する事に強いこだわりがあるらしい。

車内も木目調のレトロ風、広告スペースが関東の私鉄やJRに比べると少ない。

儲けよりも車内の美観を優先するとは! なんと意識が高いことか。

宝塚を訪れて、阪急のこだわりの結晶を見た気がした。宝塚歌劇団の大劇場は無論、阪急が作ったマンションが非常にお洒落である。違和感すら感じた。なんだか一周回ってダサくもある。周回遅れ感もある。

しかしその世渡りの下手で、独自のセンスを捨てずに信じて実行する姿は実に愛くるしい。いつでも小綺麗でお洒落なおじいさんのようだ。阪急さんはずっとこのままでいて欲しい。

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