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ゴミを堆肥に循環させるコンポストをつくりました

みなさん、こんにちは。千葉ウシノヒロバの日々を届ける「牧場つくるマガジン」です。

千葉ウシノヒロバは、理想の場所をつくりあげていくためにさまざまなチームで運営しています。預託チームにキャンプチーム、そして農園チーム、また、その他にもいろんなチームや役割があり、それぞれのチームが力を合わせ、同じ目標に向かって活動しています。
今回の牧場つくるマガジンでは、そのなかの「農園チーム」の取り組みについてご紹介します。

農園チームは、千葉ウシノヒロバの敷地内にある植物や農作物を大切に育て、管理しています。季節を感じられるような植物を植えたり、育てた農作物を収穫して販売したり、過ごしやすい環境を保つために雑草を刈ったり。作物を育て、環境を整備するだけではなく、「訪れた人や、千葉ウシノヒロバにとって良い環境とは何だろう」を日々考え、アイデアを出し合っています。

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牛と人と自然にとって優しい場所となるために

千葉ウシノヒロバは、キャンプ、マルシェ、乳牛の育成などを通じて牛と人と自然が穏やかに交差する、そんな場所を目指しています。

ウシノヒロバに訪れる人への優しさはもちろん、牛と自然に対しても優しい気持ちが向けられる温かい場所になるために。私たちができることは何だろうと、日々いろいろな思考を巡らせながら牧場づくりをしています。

その中でいま注目しているのが、ゴミの削減です。可燃ゴミ、生ゴミ、瓶、缶、ペットボトルは、牧場内でも捨てることができるようにはなっています。しかし、ゴミを焼却した際に必ず発生する温室効果ガスは、自然だけではなく人や牛にも悪影響があります。少しでもゴミの量を削減したい。そう考え、ゴミを燃やすのではなく、循環させるためにコンポストを手づくりしました。

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人と自然が共生する生活

コンポストとは、家庭からでる生ごみや落ち葉、下水汚泥などの有機物を、微生物の働きを活用して発酵・分解させる、昔から伝承されてきた日本の大切な知恵のひとつです。もともと稲作が発達していた日本では、生ゴミを堆肥にし、それを田畑へ分散し、人と自然が共生する循環型の生活を送っていました。ところが、科学が発達し人口も増えたことで、ゴミをまとめて効率よく焼却するように変化していったのです。

生活が便利になったことで環境が悪化し、地球温暖化対策を考えるようになった現在。改めてゴミを循環させる大切さに気づかされるようになり、コンポストを取り入れる市町村や、一般家庭が増えてきています。

コンポストを取り入れると生ゴミの削減に貢献できるだけではなく、ほかにもいい影響があります。

ひとつは、堆肥を効率よく生産できること。生ゴミを堆肥に変えるコンポスト。堆肥とは、植物が栄養を吸収しやすい土壌にする資材で、良い土壌づくりには欠かせないものです。

「堆肥」:わら、落葉、野草、藻類などを積んで腐らせた自給肥料。肥料としての効果のほか土壌の肥沃度を保ち、土壌の物理化学的、微生物学的な性質を改善する土壌改良剤として有効である。(参考:ブリタニカ国際大百科事典)

そしてもうひとつは、焼却エネルギーの無駄遣いを減らせること。生ゴミには水分が多く含まれています。そのため、焼却するためにはまず、生ゴミの水分を蒸発させます。その分、化石燃料の使用量は可燃ゴミより多くなるそうです。温室効果ガスの削減だけではなく、化石燃料(焼却エネルギー)を減らすことも、地球温暖化対策としても大事なことです。ゴミの中でも生ゴミを削減することが、より環境に良いことなのだと、コンポストづくりを通して学びました。

人が生み出したゴミを単なるゴミとして燃やすのではなく、人と自然が共生できるよう循環させるサイクルをコンポストは実現してくれます。

身近にできることから、挑戦してみる

牛と人と自然にとって優しい牧場づくりとは何かを考えてはじめたコンポストの取り組み。私たちも、まだまだ試行錯誤で挑戦している最中です。何をコンポストへいれたらいいのか、何をコンポストへいれてはいけないのか。そして、防腐剤をぬったり、カラスや虫がよってこないように蓋を付けたり。ウシノヒロバをつくっているメンバーでいろんな意見やアイデアを出し合いながらつくっています。
実際に熟成させてみてどのような堆肥ができあがったのかなど、進捗もみなさんにお伝えできればいいなと思います。

これからも、牛と人と自然が穏やかに交差する場所を目指し、ウシノヒロバに関わる人たちが優しい気持ちになれる様々な取り組みをしていきます。

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(執筆:中野 綾子、編集:山本 文弥)