
庁舎のセキュリティ確保について(2024.1.15 北海道議会 総務委員会 質問)
皆さん、こんにちは。
北海道議会議員の千葉真裕です。
令和7年1月15日の総務委員会において、質問を行いました。
一 庁舎のセキュリティ確保について
庁舎のセキュリティ確保について、先の第4定例道議会予算特別委員会における我が会派同僚議員の質問に対し、道から庁舎のセキュリティ確保に向けた対策が重要との認識が示され、年度内を目途に庁舎におけるセキュリティーゲートの導入に向けた課題について整理する旨の答弁があったところですが、その後間もない、先月18日、根室振興局の庁舎内で刃物を所持していた男が銃刀法違反の疑いで現行犯逮捕される事件が起きました。
そこで、庁舎のセキュリティ確保について、あらためて伺います。
(一)事件の概要等について
はじめに、今回の根室振興局における事件について、発生から逮捕に至るまでの経緯について伺うとともに、対応に問題がなかったのか合わせて伺います。
【答弁:大西 総務部総務課長】
事案の経緯についてでございますが、昨年12月18日水曜日午後3時頃、根室振興局に70歳代の男性が、お酒に酔ったような状態で来庁し、1階の納税相談窓口の職員が対応した際に男性が刃物を持っていることを確認しましたが、その時点で庁内での情報共有や警察への通報ができておりませんでした。
その後、総合案内受付の職員が対応し、男性の用件がある2階の建設指導課を案内する際に男性が包丁を持っていることを受付職員が確認をしたことから、総務課へ連絡をし、総務課職員が警察に通報いたしました。
午後3時10分頃、通報を受けて現場にかけつけた警察官が、男性をいわゆる銃刀法違反で現行犯逮捕したものでございます。
道では、公務の円滑かつ適切な執行と職員の安全を確保するため、「行政対象暴力対応マニュアル」を策定し、全庁的な運用を行っておりますが、当該事案における、初動対応が道で定めたマニュアルに沿って、直ちに警察へ通報しなかったなどの課題があったものと認識をしてございます。
(二)事件後の対応について
今回のような事件は、根室振興局に限らず、どこの庁舎でも発生する可能性があると考えますが、道として、どのような対応を取っているのか伺います。
【答弁:大西 総務部総務課長】
道での対応についてでございますが、この度の事案を踏まえ、発生当日に振興局はもとより、本庁各部各課、出先機関等、全ての所属に対し、当該事案について、共有するとともに、警察への通報のタイミングなどを定めた、行政対象暴力対応マニュアルをあらためて周知をし、振興局等の実情に応じて対策の徹底を図るよう指示を行ったところでございます。
また、本庁舎においては、毎年度、職員や庁舎の警備員が暴漢などに対する迅速な初動対応の向上を図るため、警備防犯訓練を実施しておりまして、この度の事案を踏まえ、各振興局等においても、地元警察署と協力をし、初動対応や通報体制の確認などを含む警備防犯訓練の実施など、道警察と連携した取組みを進めてまいります。
(三)庁舎のセキュリティ確保に向けた検討について
今回の事件では、幸い、けが人は出ませんでしたが、状況によっては深刻な結果を招く可能性も大いに考えられた重大インシデントであります。
セキュリティゲートの導入に向けた課題の整理も含め、検討を早期に進めていく必要があると考えますが、今後の対応について伺います。
【答弁:天野 総務部イノベーション推進監】
今後の対応についてでございますが、道では、これまで、職員が安心して働くことができる環境を整えるため、庁舎等管理規則や行政対象暴力対応マニュアルに基づく対策を行ってきたところでございますが、近年の行政を取り巻く環境の変化や事件の多様化等を踏まえ、現在、執務スペースと来庁者対応スペースとの分離や庁舎へのセキュリティゲートの導入についても検討を進めております。
今回の事案や年末年始に爆破予告があったことなどを踏まえると、庁舎のセキュリティ確保に向けた対策の重要性が高まっており、道といたましては、職員をはじめ来庁される方々が安全かつ安心して利用いただける庁舎となるよう、今後、検討を加速してまいります。(了)