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瑞原選手でみる仕掛け判断の難しさ【Mリーグ2/15 2回戦】

2月15日、土曜開催となったこの日はU-NEXTパイレーツサポーター向けのU-NEXT社内パブリックビューイングDAY。シーズンも終盤に差し掛かり、1戦1戦の重みが増してきている中での重要なゲーム。サポーターとともに勝利の美酒を味わえるか?

1戦目はASAPINさんこと朝倉康心選手が、接戦を制して見事なトップ!良い流れを受けて向かったのは瑞原明奈選手!昨年11月21日以来のトップを期待したいところ。
2回戦は全局牌譜を作成したので、一番最後にURLを入れておきます。

かなり細かい選択が多く、自分もどっちがよいのかわからない部分が多かったです。特にMリーグでは?という部分が全然わからない…。勉強も含めて書いています。

東2局 仕掛け判断

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リャンカンリャンメンのドラ1、2シャンテン。
西が出た。ポンする?しない?

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瑞原選手はスルー。
従来は鳴いていたような気がします。おそらくMリーグ向けに仕掛けのバランスを調整中なのでしょう。この西を鳴く強者もいれば、鳴かない強者もいるのでどこでバランスをとるかという点が重要だと思います。

瑞原選手の中で①打点寄りの思考、②対戦相手の特性を考えたうえで今回はスルーという決断に至ったのではないでしょうか。

①打点寄りの思考
Mリーグ全体の平均打点の高さが背景にあります。代表的なのは今回の対戦相手である近藤誠一選手であり、黒沢咲選手。その他にもハネマン、バイマンのアガリを華麗に決めていく選手が多く、パイレーツの選手や瑞原選手は割を食うことが多い印象です(※イメージです)。瑞原選手も速度が伴っている場合は少しでも打点を追い求めようということではないでしょうか。

②対戦相手の特性
読みが長けている選手が多く、特に今回上家の近藤誠一選手は自身が中途半端な手の時は甘い牌を絶対に切りません。中盤以降に甘い牌が切られた時はまず勝負手です。攻守ともに超一流の打ち手で非常に厄介。勝又健志選手も状況判断と読みに長けていて、戦えない手牌で甘い牌は切りません。それゆえ1回鳴いたが最後、2回目は鳴かせてもらえないことがあります。やっと鳴かせてもらったと思ったらリーチが飛んできて、手痛い目に合うことも…。

これらを考えたうえで、先ほどの手牌はどうでしょうか。

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西をポンすると、打点が2000点ベースになり、守備力が一時的に皆無になるため、この後の対応が非常に難しくなります。19字牌のトイツがもう1組あれば一定の守備力が確保できるため仕掛けやすかったのではないでしょうか。

ポンして中盤に差し掛かる6~7巡目あたりで安全牌を1枚抱える進行か、鳴かない選択もそこまで間違ってはいないと思います、どこでバランスをとるかが重要だと思います。
ポンした場合は、上家から36mがすぐに出ても1~2枚はスルーしたいところです。カンチャン待ちでいずれ来るリーチに安全牌なしで対応するのは厳しいので。

東2局1本場 仕掛け判断

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下家から出た5mをポンテンとる?とらない?

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瑞原選手はスルー。
これも打点志向&対戦相手の特性からくる判断ではないでしょうか。

打点的にはポンして供託つきの5200なので悪くありません。字牌が高い場で白・發が抑え込まれてしまう(すでに持たれている)ことを懸念したのだと思います。しかし親がストレートにきているため、ポンテンをとったほうがよかったかもしれません。

東2局1本場 押し引き

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ここで片筋の5mを押して、36m待ちにとったのはよい判断だと思います。アガリにくい待ちでめくり合いをするのは分が悪いです。シャンポンにした場合、白が抑えられそうという点もBADポイント。

東3局 リスク管理

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6巡目、中張牌ばかりでゴツゴツした手牌、何切る?

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ここでブクブクにせずに2s切り。のちのリスクを最小限にするために3トイツのうち1つをほぐしていきました。アガリたい手牌だからこその先切りです。2sはポン材としても優秀のため、本当は3pのほうを切りたいところですが、2pが2枚飛んでいて弱いため2sを選択したのではないでしょうか。リーチをしたときに1sは拾いやすくなりますが、234の三色になったときは安めになります。あるいは2pが2枚早めに切られているため3pがよく見えたのかもしれません。

南1局 リスク管理

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6巡目でようやく1メンツ完成の3シャンテン。何切る?

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2m切り。先ほどと違ってうまくハマった時に安全に押し返すための先切りです。極力ローリスクで忍び寄る戦法。

南4局 終幕

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イッツーの1シャンテン。3sはチーする?しない?

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ラス目の岡田選手にドラポンが入っており、もう猶予がない局面なので当然のチー。この後当たり牌をつかんでラス落ちしましたが、ここはしかたないかと。

おわりに

瑞原選手は無念のラスとなってしまいましたが、朝倉選手のトップによりチームではわずかにプラスとなりました!
瑞原選手はものすごく悔しい想いをしていると思いますが、麻雀が本当に大好きで勉強熱心な瑞原選手のことなので、必ずやMリーグのルールに合った自身の最適戦術を見出してくれると信じています!早く結果に結びつきますように…。

サポーターのみなさまは選手を信じて、応援を続けましょう!
社内PVに参加されたみなさまお疲れさまでした!

牌譜URL

東1局 親:岡田プロ
東2局 親:勝又プロ
東2局1本場 親:勝又プロ
東3局 親:近藤プロ
東3局1本場 親:近藤プロ
東4局2本場 親:瑞原プロ
南1局 親:岡田プロ
南1局1本場 親:岡田プロ
南2局 親:勝又プロ
南2局1本場 親:勝又プロ
南3局 親:近藤プロ
南4局 親:瑞原プロ






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