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~人生はこんなに面白い~事実は小説よりも奇なり。

私自身がちょっと(だいぶ?)脱線した人生を生きてきたおかげで、人生はこんなに面白いと教えてくれる人たちに多々出会ってきた。

私の母は、幼少期があまりにも波乱万丈の人生だったせいか、「平穏無事に普通の路線で生きて欲しい」と強調し続けてきた。その反面、私は「子どもは親の思い通りにはならない」ということをまさに身をもって実践してしまい、旅にハマり世界を放浪して、挙句の果てにはアフリカに住み着いてしまうなど、母が最もして欲しくなかっただろう生き方をしてしまった。母が死んで10年たっても、母のガッカリ感を思うと申し訳ない気持ちになるが、かと言って「母の言うことを聞いておけばよかった」とはまったく思わない。
むしろ、あの世に行って何年も過ぎて母もついにわかってくれたかもしれないな、と、舌をペロリと出して母と笑い合いたい気分だ。

だって、人生はこんなに面白いのだから!

そんな慎重派の母だったのに、何かと口癖のように言う言葉があった。それは、「事実は小説よりも奇なり」という言葉だ。母は不思議と「ことわざ」が好きだった。
It is easy to say things, but hard to do them. (言うは易し、行うは難し)なぞ、何故か母はいつも英語で言うのだった。
中学か高校のときの英語の先生が言った言葉が忘れられなかったらしい。

その母が会話の中で頻繁に言う「事実は小説よりも奇なり」。
これはまさしくその通りで、どんな人生にもドラマがある。本人はそれをドラマチックだと気付いていないかもしれないが、実は平々凡々な人生など無いのだった。どんな人生も、山あり谷ありなのだ。
母は極端に人を寄せ付けないガンコなところがあったが、その一方で、人の人生に非常に興味があったのだと思う。
ラジオでいつも「人生相談」を聞くのを楽しみにしていた。自分が相談するのでもなく、人の相談に乗るのでもない。ラジオで人の人生相談が読み上げられ、それに有識者が答える。それを聞くのが好きだったのだ。
聞き終わると、ラジオのスイッチを消して、ふぅ~とため息をつきながら、「いろんな人生があるねぇ」と言うのだ。

そう。いろんな人生があるのだ。

この、「事実は小説よりも奇なり」の様々な人生模様が、私の最も興味のあることだ。だから私はどこに行っても、誰に会っても、その人の人生話を聞くのがずっと好きだった。
その人が生きてきた道のりに触れるとき、そこには感動があり、学びがあり、深い感慨があり、生きることの真実がある。
そして、そうやって丁寧に聞いた話は、自分自身の人生に影響を与える。
人生の様々なシーンで共に泣き、共に喜び合うことで、自分自身の人生経験も豊かになる。

私がキベラスラムで子どもたちの救済をしてきたのも、そもそもはその「話を聞く」経験が原点なんだと思う。
自分とはまったく違う人生を生きてきたスラムの人々、そして子どもたち。
彼らの親の、そのまた親まで話をさかのぼって聞いていく。そうすると、それぞれの時代を精一杯生きたたくさんの人生がリアルに迫ってくる。ずっと前に死んだはずの彼らの息づかいが聞こえ、残していった想いが語り掛けてくる。
「話を聞く」ということはすごい。話を聞きながら、共に苦労し、葛藤し、もがき、悩み、挑戦する。
彼らの生きたその場所の風景が目の前に広がるし、表情まで感じられる。
聞き手側が思いきり全身で受け取めると、話し手にも変化が生じる。誰かの人生を受け止めた側にも、受け止めてもらった側にも、力が沸き上がる。誇りや、肯定感、そして勇気が生まれるのだ。

だから私は仕事でもプライベートでも、活動においても、数多くのインタビューをこなしてきて、それがとても好きだった。
聞いていると、知らず知らずのうちに、深いところまで入っていく。深く入れば入るほど、さらに深く応えてくれる。その奥深いところから湧き上がってくる、自分でも思いもよらない言葉がある。

コロナ禍で外に出れなくなり、人に会えなくなった3月、私はオンラインで「早川千晶のこの人に聞きたい!」というZoomトークショーのシリーズを開始した。私が話を聞きたいと思う人、素晴らしい人生を生きていると思う人をゲストに招き、じっくりと話を聞いていく。そのゲストの皆さんは、それぞれ、私が不思議なご縁で出会った人、旅で出会っていたり、人と人との繋がりの中で出会い、それからずっと心に残っていた人たちだ。
参加してくれる皆さんも一緒になって、様々な質問を投げかけていく。
参加者はZoomのチャット機能を使って質問やコメントを書き込んでいき、それを私はその場その場で拾っていきながら話を展開させていく。

オンラインだから画面に向かって話をするということで、最初は果たしてそれがどういう面白さを生むのかまったく想像できなかった。しかしやってみると面白いことに、世界中から参加してくれている人々をとても近くに感じた。そして臨場感がある。みんなで一体となって話を聞いていき、ドキドキしたり笑ったり、ホロリとしたりするのだ。
2時間たっぷり人生の話を聞いていくので、最後には、何だか感動の大作の小説を読んだような、名作の長編映画を見たような、いやそれ以上の充実感と感動で包まれた。
その余韻はしばらく続き、翌日も、そのあとも、じわりじわりと効果が続き、自分の中にもっと深く浸透していくような気がした。

これは本当に面白い!小説よりも、映画よりも格段に面白い。その全ては実話なのだから当然だ。
私自身がこれにすっかりハマり、私は今後しばらくはこれを続けていきたいと思っている。

以下は7月~8月の予定。興味がわくものがあれば、ぜひ一度参加してみてもらえたら嬉しい。きっと今後の人生のヒントになる言葉に出会えると思う。そしてそっとあなたの背中を押したり、あなたの心の奥底に潜んでいた痛みに寄り添ったり、明日への希望を感じたり、そんな温かさを感じる時間になると思う。
人生の豊かな海へ、みんなで一緒に漕ぎ出そう。

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【ケニアから世界を繋ぐZoomトークショー!】

●「早川千晶トークショー」総合ページURL
https://haronoya.com/brand/chiaki

●参加費:各回 1,000円
(オンラインでチケットをご購入ください)
●定員:各回 100名
●お問い合わせ先:
chiakinairobi@gmail.com(早川)

【7月&8月のラインアップ】
★7/8(水) 19:30~
ゲスト:榎本恵(モザンビークのいのちをつなぐ会)
~モザンビークのスラムで生きる~
寺子屋のちびっこたちとスラムの大家族と共に
https://haronoya.com/shop/14083

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★7/12(日) 19:00~
ゲスト:永松真紀(マサイ第二夫人・添乗員)
【対談&座談会】
~マサイの戦士リーダーだったジャクソンさんが見た日本
https://haronoya.com/shop/14020

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★7/18(土) 14:00~
ゲスト:刀根実幸さんご夫妻とお母さま
~筋ジストロフィーと生きる~
家族みんなで掴んだ幸せ!出産・子育て・国際協力
https://haronoya.com/shop/14406

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★7/19(日) 19:00~
ゲスト:加藤直邦(ナチュラリスト・ネイチャーガイド)
~地球の生き物に出会う旅~
アフリカのサバンナ・中南米のジャングル
https://haronoya.com/shop/13902

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★7/29(水) 20:00~
ゲスト:ミヤザキケンスケ(画家・Over the wall 代表)
~SUPER HAPPYな壁画で世界を繋ぐ~
人と人、アートと生活、その境界線を越えて
https://haronoya.com/shop/14780

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★8/2(日) 19:00~
ゲスト:横沢由佳(インド在住・世界自転車夫婦旅・ジャングル暮らし)
『インド人のダーリンと自転車で走り続けたら、その先にはジャングルがあった』
https://haronoya.com/shop/14788

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*これまでのトークショーのDVDも制作中、続々とリリースしていきます。
★DVD販売ページ
https://haronoya.com/brand/original/dvd

★早川千晶の「この人に聞きたい!」
ZOOMでトークショー!待望のDVD化第1弾
~CHIKOの素顔に出会おう~
歌で日本とアフリカの懸け橋に

CHIKOは日本とアフリカ、2つのルーツを持つ天才シンガー。
父はコンゴ人ミュージシャンのB.Bモフラン、
母は富山県魚津市出身の人形作家、松本昌子。
CHIKOの歌声は魂の奥底を震わせる。

https://haronoya.com/shop/zd0001

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