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転機に気付け!風に乗れ!vol.15夫の蒸発

3日経って、主人は帰らずですが、日常はいつも通り続いていました。

夜、子どもを寝かしつけたあと、一人床について何気に思ったのが、この前の家族の夕食はとてもハッピーだったなということ。
料理が美味しいとか、娘の笑顔が可愛いとか、そんな当たり前のことをちゃんと噛み締めれば幸せだらけだと気付きました。

このままの状態が続こうが、何かが起きようが、わたしが全てを受け入れればいいし、そうする以外ありません。

世界は広いし、色々な人種がいて、たくさんの人がいて、その中の日本に生まれて、出会ってきた人たちがいます。

そして、特定の人たちと仲間になり、親友になり、結婚したり、別れたり、また出会ったりを繰り返していきていきます。

全ては抗えない計画で、その中で自分を磨いていくしかないのです。

それならば、全てを受け入れ楽しむ方が得策です。

自分が体験したこと、自分の状況でしか感じられないことがあります。

全てのことは、自分を磨く研磨材となってくれる。
「さあ、明日の自分の役割を全うしよう!」
と決意しました。



その日から5日が経ち、夫が戻らなかった時、これは異変かもしれないと思いました。

その頃、テレビではよく北朝鮮の拉致事件のことが報道されていました。
もしかして拉致だったりして?!とも思ったけれど、現実的ではありません。

仕事関係で、あるイベントがあり、わたしがとても尊敬するM氏と打ち合わせで頻繁に会うことがありました。

親にも未だ言えずにいましたが、勘の良いM氏に
「何かあったのか?なんかいつもと違う空気を感じる」と言われ、図らずも、最近起こってることを話すことになりました。

そして、M氏にはっきりと言われました。
「その最後の家族の団欒から冷静に判断するなら、蒸発は計画的でその日を最後にするから良い思い出として終わらせるための1日だろう。」

「そうだ、、、」直視すればそうだと分かることでした。

そして、わたしは確認の作業を始めたのです。

勤めていた会社に電話をしました。
〜半年前に退社されてます。

携帯に電話をしてみました。
〜現在使われておりません。

給料の振込口座を確認しました。
〜二カ月前から振り込まれていません。

半年前に辞めているならその後はどこから?
と、不思議に思い、通帳に目を通しました。

よく見ると全く違う名前の会社から半年前に100万円振り込まれていて、すぐ引き出され、その後は、知らない個人名で給料と同額が三カ月前まで振り込まれていたのです。

「主人の給料は以前の借金の返済にほぼ当てられていたのに、ここからないとするなら、あの借金はどうなったのか?」
急にドキドキしました。

程なく、色々な所から返済催促の手紙や電話がかかってきました。

娘2人と本当に不安になり、家にいる時は、出来るだけ静かにしていて、居留守も使いました。

どうしていいか分からず不安に押しつぶされそうになりながらも、ただ娘には何も起きてないフリをしていました。

「パパはお仕事で長期の出張だからしばらく帰れない。」と嘘をつきました。

いっそのこと心が崩壊した方が楽なんではないかとも思ったぐらいだけれど、わたしの心は意外と頑丈に出来ているからそれもありません。

未だ冷静さが残っていたのは、仕事が前に進んでいて、信頼出来るビジネスパートナーたちと話す機会が毎日あり、ビジネスに向き合う時間で頭がシャキッとしていたからだと思います。

そしてリーダーとしてのわたしは皆んなから必要とされていました。
それが支えでした。

その残った冷静さで、次にわたしが出来たことは、誰かに素直に今の状態や不安な気持ちを話して聞いてもらうことでした。

私は叔母に相談しました。

晩婚の叔母は子どもが死産で、そんな最大の悲しみを乗り越えて子どもはいないけれど、幸せな結婚生活を送っていました。

小さな頃からとても愛情を私や妹に注いでくれて、とてもバランスの取れた優しく賢い女性で、わたしは誰にも言えないことはいつも叔母に相談していました。

to be continued...

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