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#分身ロボットカフェ DAWNに行ってきた!

社会参加を妨げる課題を克服するため、様々なプロダクトを手がけるオリィ研究所( https://orylab.com)。そのオリィ研究所が手がける分身ロボット OriHime と OriHime-D が働く 分身ロボットカフェ DAWN  へ、先日行ってまいりました。


分身ロボットって何?

TVなどでご存知の方も多いかとは思いますが、改めて勝手にご紹介させていただこうかと思います。

分身ロボットとは、パイロットと呼ばれる操縦者がロボットを遠隔から動かす...というタイプのロボットです。つまりロボットは、パイロットの代わりに動く分身というわけ。

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分身ロボットは2タイプ

そして、このロボットは2タイプありまして....

OriHime : 高さ約20.5cmでテーブルに置けるサイズ。重さも600gと持ち上げるのも楽そう。カフェでは各テーブルに一台のOriHimeが待機。

OriHime-D : 身長約120cmで移動でき、カフェでは飲み物を運ぶ姿が優美でした。

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見た目とサイズ差はざっくりこんな感じ(私がざっくり作ったイラスト&図なので正確性は保証できませんが、雰囲気は伝わるかな?)。

OriHime-D は自分で移動できることもあって OriHime と並べると大きく見えるけど、実際は圧迫感を感じることのない、座って話すのが楽な高さ。小学生くらいの身長だと思うのだけど、こちらが立った状態でみると小柄でかわいい印象に。

OriHime は持ち運べるだけあって、小さく軽く。でも存在感はばっちりあります。愛くるしい動き(パイロットにもよるのかも?)で、思わず「可愛いぃ〜」を連呼しちゃいました。

OriHime 、OriHime-D ともに... 頭部にはカメラ、またもちろんマイクとスピーカーも搭載されているので、OriHimeが見ている・聞いている場所をリアルタイムで操作画面から見る・聞くことができます。また、OriHimeが見ている画面を写真に撮る、なんていう機能もあるそうです。


OriHime はテレワークなどにも導入されており、会議に、同窓会に、旅に... OriHimeで参加なんてことも。

身体の大きい OriHime-D は自分の行きたい方向へ自分で進めるのが魅力的。身体労働も可能にしてくれます。

詳しくはオリィ研究所のサイトをご覧いただくとして、私の印象としましては、OriHimeは可愛い。OriHime-Dは美しいっていう感じ。特に曲線が本当に美しいです...。


分身ロボットカフェ DAWN

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で、今回はその分身ロボットで働くカフェ DAWN に行ってきましたよ!

まず出迎えてくれるのは、一つのテーブルに一台置かれたOriHime。

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OriHime の中のパイロットがオーダーを取ってくれて、そのオーダーを裏方さん?に指示。

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そして飲み物は OriHime-D が運んできてくれるという仕組みです。

以前は OriHime-D だけでオーダーも取っていたそうですが、行き来に時間がかかってしまうので、今回は OriHime がオーダーを取る係としての役目を担当。

ずっと OriHime のパイロットの方とお話しをさせていただいてたんですが、楽しくて時間があっという間に過ぎ去ってしまいました(笑)。


表情が豊かな分身ロボット

特に顔のパーツで動くところはないはずなのに、角度によって顔の表情がくるくる変わってみえてくる分身ロボット。これほんと不思議。話しているうちにだんだん表情が豊かに見えてきます。

お話を聞かせてくれたオリィ株式会社のふじけんさん(ありがとうございましたー!)によると、OriHime を動かすパイロットによって個性が出るそうで。同じロボットを動かしているのにも関わらず、ちゃんと本人らしさが出るというのもなんとも素敵。

実際に動く様子はこちら。(音声はありません)


ちなみにカフェには床面に黒いテープのようなものが貼られているのですが、パイロットが指示をすると、そのライン上を OriHime-D が勝手に移動してくれるんだとか。ライン上以外も動かすことは可能なんだけど、そうすると移動に加えて手や首の動き等を同時にパイロットが操作することになり、負担が増えるそうなんです。なるほど、黒いテープはパイロットへの負担軽減の仕組みだったんですね。


パイロットさん達が魅力的

もちろん、分身ロボットはパイロットがいてこそ。
今回カフェでお相手してくださった白髭萌さんこと、もえPさん、ありがとうございました。とっても明るい方で話しやすかったです。呼吸障害をお持ちだそうで、私が訪れた日は病院から OriHime を操作。

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OriHime をタブレットで操作しつつ、OriHime の横に置いてあるディスプレイの表示はPCで操作するんだとか。ここのカフェのメニューや、自己紹介のスライドを表示してくださいました。


実際に体験!

実際プロダクトを触れる体験ブースもあったので、OriHime を動かしたり、その他プロダクトもいじらせていただきました。

OriHime の操作はタブレットで。
画面上に大きな円がふたつあるのですが、そこを触れることで、左右の手を動かすことが可能。その他、簡単に1つのボタンでこんな動きができる!といった特定のコマンドボタンがあったり。首ももちろん動かせます。とても感覚的なので、おそらくすぐに操作が出来るようになるんじゃないかと。

また、OriHime eye + Switch というプロダクトがあるんですが、こちらはロボットではなく意思伝達装置。

身体の一部分を動かせる方はスイッチ入力、目だけを動かせる方はデジタル透明文字盤を使った視線入力が可能です。

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これがまた凄い。スイッチ入力は、画面に表示されたキー配列の上を動く入力バーをUFOキャッチャーのように動かし、特定の文字を選択・入力していったり...。

デジタル透明文字盤は、視線誘導だけで文字等を入力できるという...何これ!(これかなり感動しました...!)
あらかじめ視線をまずデバイスに認識させ、そのあとは視線を動かしただけでカーソルが自由に動きます。入力したい文字を見つけたら、視線をちょっと固定させるだけ。じっと見ればその文字が入力されます。

ちなみに絵もかけるんだそうですよ。

すごい...。榊浩行さんのポストカード、購入しちゃいました!

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また、入力した文字は、音声として読み上げることも可能で、ニュアンスまで変えられるという凄さ。例えば「ありがとう」を、機嫌の悪い感じに言うこともできるという。すごい...。でもこれって超大事かも。

そしてさらにさらに、自分の声をあらかじめ録音しておくことで、将来声を失ったとしても、自分の声で話すことが可能という...。

うおおー!凄い!凄すぎる!


私もちょうど去年の今頃、数ヶ月声がまともに出せなくなったことがありまして、その時とてももどかしかったのを思い出しました。他人事じゃないんですよね。自分もそうなるかもしれない。そんな時に、声が残せる。自分で話せる。また、OriHimeを使って別の場所にいける。動ける。働ける...。

おそらく外出困難まではいかなくても、たまに生きているのが辛くて、病気と向き合うのがしんどくて、でも歯を食いしばって毎日を生きている方ってかなり多いと思います。

でも、こういったプロダクトが存在していてくれること、それだけでもなんだか嬉しく心強い気がしませんか?

今「出来ない」は、いつか「出来る」に変わる可能性がある。
そんな希望を見せていただいたような気がします。


分身ロボットのパイロット、募集中

現在、オリィ研究所では、外出困難な方であっても就労の意欲があれば当たり前に就労でき、その社会参加の機会を逃さない社会を実現するための仲間を募集しているそうです。OriHime  や OriHime-D が操作できるかも!?

興味がある方、ぜひ応募してみてください!

(余談ですが...このサイトに掲載されているイラスト、描かせていただきました。OriHime-Dを描くのが難しかったけど、とても楽しかった〜!ご依頼ほんとにありがとうございました。OriHime-Dの絵を描きすぎてOriHime-Dが大好きになっちゃった私でした w )


カフェは2019.10.23まで

分身ロボットカフェは、2019年10月23日(水)までです。
カフェの利用(各回50分の入れ替え制)にはチケットが必要ですが、当日券も発売してたりします。見学のみ(無料)も可能です。体験もできるので、それだけでも行く価値あるかと!

東京 大手町駅からも近いし、もちろん東京駅からも歩けますので、興味のある方はぜひぜひ。体験・体感してみてください。



最後まで読んでいただきありがとうございます。 暑くなってきたので冷たい飲み物が美味しいです。