(60/100) 銃・病原菌・鉄 上

1年間で本を100冊読みます、今回は60冊目です。

2000年から2009年までのゼロ世代に出版された本の中で、朝日新聞がアンケートを集計した結果、1位に選ばれた本です。

人類の歴史について考える時と、宇宙の大きさを想像する時に感じる不思議な感覚って似てますよね!今から1万3000年前には人類が誕生していて、走っていて、貝を拾って、槍を投げていて、抱き合うように寝ていた、ことを想像すると、よくわからない気持ちになります。そして、今、我々がこうやって存在しているのは、祖先が途切れることなくリレーをつないできた結果なんだと頭では理解できても、うまくイメージができません。

本書は、現在の世界の形は環境の違いが生んだ偶然の産物である、という主張を軸としています。直接的な言い方をすると、人種に優劣の差は存在しないと言っているのです。

現代は、アメリカやヨーロッパをはじめとする先進国や、アフリカや東南アジアを中心とした発展途上国など、幅広い面で貧富の差が存在しています。考えてもみれば、アフリカから始まった人類が、現在、どうして異なる大陸であるヨーロッパ、アメリカを中心に廻っているのか不思議に思います。これまで暗黙のうちにその理由は「人類の優劣の差」であると考えられてきました。本書は、その意見に真っ向から対立しています。

上巻では、『食糧生産』という観点からその主張を退けていました。高価値な食材や家畜を選択してきた(場所によっては選択してこなかった)背景は、人間たちの知能の差ではなく、気候などの環境の違いによって生み出されたのであるというのです。

ちょっと話がずれてしまいますが、今の世界の形について考えてみます。今、物凄い勢いで中国が発展しています。英語ではなく中国語を学んだ方がいい、なんて言われる時代になっています。世界のリーダーが交代する瞬間を生きているうちに見られるかもしれませんね。しかしながら、歴史的にみるとひと昔前まで、中国は世界のトップを走っていたように思います。そうゆう意味では、一見、歴史的な瞬間を生きているんだと思えることも、これまで繰り返されてきた歴史の周期にすぎないのかもしれませんね。偶然がもたらしてきた大きな周期の中を僕らは生きているのです。

ブックレビューでも感想でもなんでもない文章になりましたが、とりあえず、このビックウェーブにのって明日からもまたちょっとずつ頑張っていこうと思います!笑

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