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2021年プロパラHコース(95号)

毎号、自分が面白いと思う作品を紹介しています。少し前に2021年のAwardをいただいたのですが、Judgeと自分の鑑賞にどれくらいの違いがあるのか確認できて、非常に有意義でした。

95号は常連前嶋さんの2作品に加えて、強豪解答者の則内さんからも投稿をいただきました。2人だけでは少し寂しいため、自作も1つ紛れ込ませています。


この号で別格だったのは、またもやFadil Abdurahmanovicさん。H1278、H1279のどちらも素晴らしい完成度ですが、より斬新な方をご紹介しましょう。


H1279

Fadil Abdurahmanovic作

H#2 3sols


1.Kf4 Bd3 2.Kf3 0-0# 
1.Kh6 Be3+ 2.g5 hxg5 ep.# 
1.Kxf6 Rf1+ 2.Ke6 f8=S# 

Valladao taskと3/4 star-flightの組み合わせ。毎回素晴らしい作品をプロパラに投稿してくれて、担当としてはありがたい限りです。


続いては爽快な作品です。

H1287

Udo Degener & Mirko Degenkolbe作

H#3 b)wRa8→wB

a)1.Rb7 Qxh3 2.Sc7 Qxh2+ 3.Kxh2 Rh8#
b)1.Rh7 Bxf3 2.Sg7 Bxg2+ 3.Kxg2 Qa8#

決め手は白の派手なcorner to corner move(a8→h8、h8→a8)。また、黒の動きにも統一感があります。
星野「最大限走り回っている感じが良い」



最後はこちらも常連のJonesさん。

H1288

Christopher Jones作

H#3 2sols

1.Kd6 Sf6 2.Be6 Sd7 3.Qc5 dxc5#
1.Kd7 Sc7 2.Qf7 d5 3.Qe6+ dxe6#

2解で完璧な対照性があるわけではないのですが、なんだか綺麗に出来ています。見ているうちにどんどん好きになっていく作品。
片方の解でのみ出てくるtempo moveに触れた短評が多かったですが、これは手順成立のために入れているだけで、本質とはあまり関係が無いような気もします。


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