見出し画像

The Problemist 2014.1

今回はいきなりSelected Problemsから。

Valery Kirillov & Grigory Popov

3rd Prize StrateGems 2009

#9

1.Rd6+ Ke7 2.Rd4+ Ke6

まずはBxd2と取られないようにRを逃がす。

3.Bh5 Sf2 4.Bf7+ Kf5 5.Bg6+ Ke6

一度3.Bh5(4.Bg4#)で黒Sを移動させておくのが肝。

6.Rd6+ Ke7 7.Rd2+ Ke6 

c1Bのラインを切るためにRがSwitchBack。これでほとんど初形に戻ったが、Sh3の位置がf2に変わっているので…

8.Sxg5+ Kxe5 9.Bd6#

収束まで綺麗に決まって、流石はPopovだ。




続いてBCPS Award: Helpmate Moremovers 2011より。

Christer Jonsson

2nd Prize The Problemist 2011

H#4 b)Re7→B c)Re7→S

a)1.Rf7 exf7+ 2.Kxd2 f8=R 3.Kc3 Rxc7+ 4.Kb4 Rb8#
b)1.Qb4 Bc5 2.Qxd2 e7 3.Qe1 e8=B 4.d2 Bb5#
c)1.Sg5 Sf5 2.Kf3 e7 3.Kg4 e8=S 4.Kh5 Sxf6#

e7にいる駒が変わるという特殊なツイン設定、所謂Fosberg twin(3種なのでFosberg trioか)において、e6Pをe7にいる駒と同種にunderpromotionさせるというのが本作のテーマ。創作難度の割に少ない駒数で出来ている。各々の手順やそれらの対比が充実しているわけではないが、最後はいずれもModel mateで纏まった。
この作者には珍しいタイプの作品。




最後はBCPS Award: Selfmates 2012から。

Jorma Pitkanen

2nd Prize The Problemist 2012

S#3

1.Ra1 zz
1...h1=Q 2.Qc1+ Qxc1 3.Se3+ Qxe3#
1...h1=R 2.Sge1+ Rxe1 3.Qe2+ Rxe2#
1...h1=B 2.Sd4+ cxd4 3.Qxd4 Bxg2#
1...h1=S 2.Qf2+ gxf2 3.Rf1 Sg3#

このままではstalemateなので初手はこの1手。そこからの変化でAUWを軽く表現している。Q成とR成の切り分けにご注目。Q成の時にR成の手順で進めてしまうと、3.Qe2+に3...Qd2の受けがあるのだ。B成とS成の場合は、他に指せる手を無くしてメイトに持ち込む。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?