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The Problemist 2013.11 前編

一部の方に好評だった?このコーナーを復活させます。と言っても、いつまで続くか分かりませんが…




前回の続き、The Problemist November 2013から行こう。



まずはWCCT Reviewsから良さげなHelpを。

Valery Gurov

2nd Place WCCT9-E 2012-13

H#3 2solutions

1.Qxg3 Sf6 2.Bh7 g6 3.Rf3 e3#
1.Qxh7 Be5 2.Rg3 f3 3.Bg6 e4#

この時のヘルプセクションの課題はblack hideaway moves。d3への利きを消すという単純な意味付けで、このテーマの×3を表現できているのが素晴らしい。白のBとS、黒のRとBの役割変換も完璧である。ODT。


John Riceが1世紀前のOrthodoxを解説しているのでその中から2作。

Adolf J. Fink

Special Prize Western Daily Mercury 1912-13

#2

1.Kh5 (2.Qg6#)

1...Sc7, Sd6+ 2.f5#   ※黒Qのラインが切れる
1...Sd4+ 2.Sg5#   ※d4がself-blockされる
1...Sc3+ 2.c5#    ※黒R, Bのラインが切れる

1...Qe5+ 2.fxe5#
1...g5 2.Bh7

黒のbatteryのラインに白K自ら飛び込むという派手なkey move。当然の逆王手に対して異なる3種類のbatteryを開放してメイトにする、上3つの変化がハイライトだ。


Wolfgang Pauly

2nd Prize Tidskrift for Schack 1913

#4

1.Rc3 
1...Kc5 2.Bf4 Kd4 3.Be2 Kxe4 4.Rc4#
1...Ke5 2.Sf5 Kxe4 3.Be6 Ke5 4.Re3#

1...Kxe4 2.Bd5+ Ke5 3.Be7 Kf4 4.Bd6# (3...Kd4 4.Bf6#)

主要変化2つでのカメレオンエコーがテーマ。解説にはA Bohemian-style chameleon echoと書いてあるが、Bohemian schoolと無縁のカメレオンエコーというのもあるのだろうか?ご存知の方がいたら教えてください。
もう1つの変化もまずまずで、全体として綺麗な仕上がりになっている。




後編ではSelected Problemsから3作ご紹介する予定。お楽しみに。

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