Try,everybody! Orthodox05

この企画は2ヶ月以上ぶりの更新です。またゆっくり書いていきます。

【Try, everybody! 47】

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紛れが4つあることが明記されています。普通に解こうとしても良いのですが、ここではどういう狙いだと紛れが4つになるんだろう?という考え方をしてみましょう。Helpmateでも「2解だからこの手順とこの手順しかない」というような、問題設定から類推して解き進める方法がありましたよね。

すると、目につくのはwPc2です。このPは4つの移動先を持っています。動かしてみると、それぞれに対して1つのthreatがついていることが分かります。これは如何にも筋に入った感じ。というわけで順番に考えましょう。

1.cxb3? (2.b4#) but 1...exd6!
1.c3? (2.Re5#) but 1...exf6!
1.c4? (2.Qd5#) but 1...e6!
1.cxd3? (2.d4#) but 1...e5!

このように、白のPに合わせて黒のPも4通りに動くことで全て逃れるのです!面白いですよね。ここが本作のメインテーマ。つまり紛れにテーマが集約されている作りになっています。作意は以下。

1.Rb4! (2.Se4#)
1...exd6/Sc4+/Sc6
2.Bxd6/Rxc4/Qxc6# 

高坂:白がPc2を動かす手はいずれもthreatを持っているが、それらはいずれも黒Pe7の応手により阻まれる。これらのtryにあるように、初形位置にある白Pが4通りに動くのをAlbinoといい、黒Pが4通りに動くのはPickaninnyという。



次回からは出題と解答解説を同時に行う方針にします。

また、次回の【Try,everybody!】は詰将棋の話と余談もありますのでお楽しみに。今回はここまで。

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