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東京2泊3日(1)

9月18〜20日の3日間、東京に遊びに行った。その旅の思い出を旅行記という形で残しておくことにしよう。


【前日譚】

今回東京に行く1番の目的は、あの相馬慎一さんに会うことだった。相馬さんは私の大好きな作家なのだが、残念なことにこれまで一度しかお会いしたことがなく、それも私が高校2年生の時だったので、深い話はあまり出来なかったのである。
もともとは今年の1月のISC(チェスプロブレム解答選手権)で会えるなーと思っていたのだが、その時は相馬さんの都合が悪くて会えなかった。本来は横の席に座るはずだったので超残念!

そういうわけで、まず相馬さんにTwitterで声をかける。「会えますよ」とのお返事が来て、これで第一目標は達成だ。そしてその翌日だったか翌々日だったか、今度はオンラインたま研で小林敏樹さんとお話しする機会があり、私が「今度東京行こうと思ってるんですけど…」と言うと、即座に「来る?」と言ってくださった。ISCの日の夜、行く当てのない私を引き取ってくださった時といい、いくら感謝してもしたりない。兎に角、これで集まる場所も決まった。

こんな話をTwitterでしているとすぐに反応したのが角さんで、さらに角さんから「高坂さんも来たいと言っている」という情報も入って、段々メンバーが凄いことに。結局、高坂さんは都合が合わず来られなかったのだが、小泉さんが来ることになってメンバーが5人で確定した。内訳は、50歳以上のベテランが4人とフレッシュな若手が1人である(笑)。


【9月18日】

朝8時過ぎ、るんるん気分で自宅を出発。翌19日は台風が凄いとニュースで聞いたので、「今日出発して良かった〜」なんて考えつつ、東京に向かう新幹線に乗車した。東京に着くまでの3時間は本で時間を潰そうと思って『フランス短編傑作選』というのを読んでいたら、グロテスクな表現が出てきてちょっと気分が悪くなってしまった(シナトラの繊細な一面)。

13時頃だったか、東京に着いたら凄い雨。今日は「相撲観戦→友達と晩御飯→敏樹さん宅で前泊」という流れなので、まずは両国に向かう。途中の秋葉原駅が雨漏りでびしょびしょになっていて、東京ってこんな感じなん?と結構衝撃だった。東京在住の友達にLINEしてみると「常識やで」とのこと。うーん、田舎もんには分かりまへん。


ここで写真を。両国駅構内での1枚。

実は今回、旅行中に撮った写真はこれを含めて数枚しかない。詰将棋関係の写真はゼロである。私は思い出を記録ではなく記憶として残したいというタイプで、写真を撮ることにあまり意義を感じていない。しかし、ブログを書くにあたっては写真があったほうがキャッチーなはずなので、私はブロガー失格ということになる。

両国駅では取組を終えて引き上げていく力士たちとすれ違った。あまり知られていないかもしれないが、力士はとても良い匂いがするので、出来る限り近付いてその匂いを嗅ぎたくなるのだ(気持ち悪い?)。その匂いの正体は鬢付け油なのだが、こんな豆知識を書いていたら話が先に進まない。

さて、相変わらずの土砂降りの中、生まれて初めて両国国技館に入場。わーい、楽しいな。幕下の取組をしばらく見てから定番の「やきとり」を購入し、十両の取組の間モグモグ食べた。ちなみに昼ご飯としては「ちゃんこ」という選択肢もあったのだが、こちらは物凄い行列で並ぶ気が失せてしまった。あんなのに並んでいたら肝心の相撲が全く見れないと思うのだが、みんなはちゃんこを食べに国技館に来ているのだろうか?

幕内の取組が始まる頃にはお客さんも結構入ってきており、好取組のあるごとに大きな拍手とどよめきが起こって、その臨場感がなんとも心地良かった。テレビでは味わえない感覚で、これだけでも来た甲斐があるというものだ。

結びが終わると時刻は18時。続いて新宿で友達と会ったわけだが、ここはプライベートな話題なのでカットしよう。結局敏樹さんの家に辿り着いたのは21時前だったはず。

この時に何を喋ったか、その多くは頭から抜け落ちてしまっている。覚えていることと言えば、新作の詰将棋や将棋パズルを見ていただいたこと。そして最近の詰将棋界の話題についても色々と話した。あとはもちろんチェスプロブレムの話題だ。チェスプロブレムの話が出来る人は本当に少ないので、こういう機会に栄養を補給しておかなければならない。どれくらい少ないかというと、日本全国に100人いるかどうかというくらいだ。「人間は一生のうちに、平均10数回殺人犯とすれ違う」というちょっと怖い話があるが、プロブレミストとは人生で1回でもすれ違えれば上出来としたものだろう(?)。

敏樹さんのお家にはお宝級の書物がわんさかなので、それを読みながらお話しするのは私にとってまさに至福のひとときである。確か読んでいたのはGyorgy Paros、Hans Peter Rehm、Petko Petkovといった大家の作品集。自慢じゃないが、私はどれも持っていない。

結局6時間も話し込んでしまって、午前3時に就寝。こういう時に限って、時間の経つのが恐ろしく早い。ISCの後に転がり込んだ時は午前6時まで喋っていたが、今回は翌日があるし、むしろそちらがメインなので、大人しく3時に寝たというわけだ。

さて、多くの読者にとってここからが読みたい部分だろうが、今日はここまでとしよう!


最後に、この日考えていたことを箇条書きで。

・折り畳み傘では大雨は防ぎ切れない

・仕切りの間に詰将棋を考えてしまって相撲観戦に集中できない

・友達に「このあと詰将棋作家の方の家に泊まる」と言ったら、友達が「遅く行くのは失礼や」と言って、早く行くように促してくれて優しい

・敏樹さんは今年だけで詰パラ入選3回。しばらく順位戦だけ(つまり年1作発表)だったはずだが、これは復活の兆しか!?

・実は小泉さんと会ったことがない、どんな感じの人なんだろうな

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