Mansfieldの#2を解く(1)
最高の2手メイト作家である、Comins Mansfieldの作品集『A GENIUS OF THE TWO-MOVER』を解いていく連載を始めました。最近プロブレムへの興味が薄れており、長く続けられるとは思えないのですが、とりあえず1本あげてみます。
この作品集はA. C. Whiteの「クリスマスシリーズ」のうちの1つです。クリスマスシリーズはいずれも無料でpdfを入手可能なので興味を持った方は検索してみてください。
なお、この作品集には解説がなく、解答もkeyが書いてあるだけなので、変化は自分で書いています。見逃しや間違い等あれば教えてください。
早速第1問に行きます。
First Prize, Illustrated Western News, 1912
【解図】
黒の駒で動けそうなのはh6Rしかない。このRを動かした時にSg6#でメイトになる変化があるのは明白なので、黒Bのg6への利きをカットするのがkeyに決まっている。1.Bf7?は普通に取り返されてダメなので1.Rf7!が作意だろう。あとは変化を確認して終了。
メタ読みを使って1〜2分ほどで解けた。運良し。
1.Rf7 zz
1...b6/Bxf7/Sd~/Se7/Sf6/Rh~/Rxf3/Rxe1/Rxc3/g5
2.Sc6/Sxd7/d7/dxe7/Re7/Sxg6/Sxf3/f4/Rxe4/Rf5#
【鑑賞】
この作品集は時代順に並んでいる。本作は最初期のもの。作者は1896年生まれだから15〜16歳の時の作品か。
threatを持たない捨駒のkey move、黒の10変化(!)に対して全て異なる最終手。クラシカルなスタイルながら巧みなものである。この時点で既にmate in 2のツボを完全に押さえていると言えよう。