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忘れられない数学の授業の話


私は数学が大嫌いで、数学の授業なんてほとんど聞いてこなかったような人間なのですが、そんな中で唯一今でも忘れられない授業があります。


1×1=1,1×2=2,1×3=3………

人生を数式に例えると【1×経験=人生】になる、と先生は言いました。1は自分。'経験'は、努力の過程も成功も失敗も挫折も全部含めた経験値。'人生'は、どれだけ意味、価値のある人生か。つまり努力や成功の経験をすればするほど数は増えて、意味のある人生…豊かな人生になる。

だけどたとえ経験を積んでその数が500まで増えたとしても、ひとつの失敗をすることで、マイナスをかけることで人生がどん底になったりする。そのときはもうダメなんじゃないかって思うくらい落ち込むし、辛いですよね。

だけどそこでへこたれずに失敗を重ねたら、そこから得るものは必ずあって、500に-1をかけて-500になったものが、-1、-2、と重ねた分の失敗を掛けることで500にも1000にもなる。人生に無駄なことなんてないし、1度の失敗で終わらさず失敗に失敗を重ねることでどんどん人生が豊かになっていくんだそうです。

…ってここまでめちゃくちゃいい話ですよね。


だけど先生が言うには、ひとつだけ絶対かけちゃいけない数字があるんだそうです。それが、0です。当たり前のことだけど、0をかけたらその先なにをかけても永遠に0です。

先生は、「人生を数式に例えた時'0'はなにかというと、'人を傷つけることに何も感じなくなること'だ」と言いました。


正直、めちゃくちゃゾッとしました。人を傷つけることに何も感じなくなったら、そこからなにをかけても0。普通に生活して、命があって生きてても、価値のある人生にはなりようがない。

病気になるとか受験に落ちるとか法を犯すとかそんなことじゃなくて、'人を傷つけることに何も感じなくなること'が0なんです。

この話を聞いて背筋凍って、怖くなって。絶対絶対、人を傷つけることに何も感じない人間にだけはなっちゃだめだ、と思いました。人とぶつかることも意見が合わないこともあるし、人を傷つけちゃうことはそりゃあります。だけど100%の悪意を持って人を傷つけて、それに何も感じなくなったら終わり。自分で自分の人生何の意味もないものにするようなもん。それだけは絶対だめだ、って心の底から思ったんです。

もう既に0をかけてしまった人がいるから、今こんなに傷ついてる人がたくさんいる。そのせいで人が死んでしまった人がいる。

こんな話を聞いても、響かない人には響かないんだと思います。実際あの時同じ教室で同じ授業を受けたはずの人の中にも、いまでも平気で人を傷つける人はいます。

だけどこれを読んだ人のうち1人でも、0をかけないように、人を平気で傷つけられるような人にならないようにしなきゃ、って思ってくれるようになったら嬉しいです。


簡単に世界は変えられないけど、変えようとしないと変わらない。

少しでも、平気で人を傷つける人が、傷つけられる人が減りますように。



最後に、この記事を書こうと思うきっかけとなった方、女子プロレスラーの木村花さん。

心よりご冥福をお祈りします。


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