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手染めコードバン駒合わせ縫い小銭入れ

こんばんは。
長かった梅雨も明け本格的な夏の到来と同時に八月へと突入しましたが、あらゆる人達が激動の七ヶ月を過ごした事でしょう。
尚も激動進行中ですが、知恵と努力と気合と開き直りでこの荒波を乗り越えていきましょう。

その荒波に揉まれながらも一つ作品が完成しましたのでご紹介させて頂きます。

例によって制作工程からですが。

コードバンの手染め

今回も使用するのはナチュラルのコードバンです。

こちらを先ずは染めます。

滅茶苦茶に染め難いコードバンの染色、その際に最も気をつけるのは自分の精神衛生状態です。
今回は染色に7時間掛かりました、気が狂う手前でした。

準備工程

染め終えましたら漉き機にて0.6mm厚にベタ漉きし、カット線を引きます。

そして裏側からのみ小端を落とします。

そして編み込み、立体的な裏打ち、裏張り、本裁ちを経て外装パーツ完成です。

コードバンは滅茶苦茶に丈夫な革ですが、意外にも引っ張りにはあまり強くありませんので漉きも編み込みもかなり気を使います。
それに小さい革なので地の目を取るのが大変です。
なのでそれなりの知識と経験がなければ綺麗に仕立てれない、実に扱いの難しい革なのです。

他のパーツも同様に立体的な裏打ち、裏張り、本裁ちを経て、小端磨きを終え準備工程終了です。

縫製工程

残すは張り合わせと縫製工程です。

縫製は主に駒合わせ縫いという技法で縫い進めていきます。

それでは無事完成した姿です。

完成品

先ずは表面から。

背面。

角度を変えてコードバンの艶感を。

内装です。

最終はちょっとアップで。

ここまで手の込んだ小銭入れは初めてです。

造りはよくある馬蹄型の四角バージョンです。
オーダーの要望で蓋を開けやすくする為の手掛かりを敢えて付けずにスッキリとしたデザインで制作致しました。

コードバンを手染めするだけでなく、大胆にも編み込みにするという贅沢且つ前例のない面白いオーダーでした。
裏張りは全てカーフスキンで、表革は全てコードバンです。

今回も良いオーダーを有難う御座いました!!

では次のオーダーの準備に取り掛かります。

それでは皆様また逢う日まで。

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北崎厚志

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