彼女が笑顔ならわたしは嬉しい

もがきくるしみ、ときには笑い、喜んだ青春を共に過ごしたのは彼女の声だった。

片平里菜さんの言葉は、刺さって、つつみこんで、あたためる。

しっかりと、わたしの中で生きている。

このことばをみたときになんかしらの形で伝えたい、という想いが溢れた。

はじめてみたフリーライブで心打たれたわたしは、その後、CDを何度もリピートし、身体に浸透した歌詞や歌声を確かめるかのように、ライブに足を運んだ。行けば行くほど、曲は特別なものになっていった。

このとき、羽をのばして歌っていたように感じた。じゃましないで。と

突き抜けて響く歌声に圧倒されるしかなかった。

反面、トークはゆるくて可愛いのも魅力的。
時折覗かせるくしゃくしゃな笑顔に癒される。
彼女が笑顔でいることでわたしも嬉しくなる。
この感覚、なかなかない。

ライブの最後に生声で歌ってくれる「最高の仕打ち」は心に直撃した。一音ずつ、想いをのせる歌声に圧倒されたあと、明日を生きる活力になった。

生歌はとくに、感情がもろに伝わってくる。

たのしそうな表情もくるしそうな感情もつよい意志も儚さも。


けだるくて、繊細で、芯がつよくて、やさしい。


最近では個人事務所『BUCHI.』を立ち上げ、より一層やりたい音楽をたのしんでいるように感じる。 

また、笑顔の彼女に会いに行けるといいな。

その日まで、今日も曲を聴いて、もがきくるしみながらも懸命に生きていたあのころを思いだして、歩みたい。

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片平里菜さんのことをはじめて知った方は是非、左上の「amazing sky」を曲順に聞いてほしい。

「夏の夜」にひとりになって「tiny room」にとじこもり、「HIVE FIVE」と路線をはずれて自由を求めた先にあった壁にぶちあたってしまう。それでも「女の子は泣かない」と前に進み、「あなた」からひとりでない物語がはじまり、「Oh JANE」でつよくなったとおもいきや「心は」で変わっていない自分と向き合う。
「Come Back Home」で忙しい日々のなかで余白をみつけ、離れた故郷に帰ってきた先に広がる「amazing sky」をみながら夢を思い描き「始まりに」で原点に立ち返って歩きだす。

勝手な解釈だが、そんな物語を感じる片平里菜さんの1stアルバム。

右上の2ndアルバムは恋愛系の歌が多く、とくに悪い女の子の歌「BAD GIRL」がお気に入り。

二本足で立って
一本筋でつらぬく
仕事に決めたのよ

という歌詞に音楽への想いや姿勢が伝わってくる。

下2つのシングルは歌詞カードが手書きなのがあたたかみがあってこれまた嬉しい。

ストリーミングで、全曲聴ける時代だけど、思い出とともにCDもたいせつに持っておきたい。


「人の言葉たくさん受け取って、傷ついたり救われたりしてきた」彼女の言葉にたくさん救われてきた。わたしも誰かひとりでも救えるのではないかという希望を背中でみせてくれる存在だ。

歌い続けてくれてありがとう。




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