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iPhoneでレストランの危機

コロナ前の話。「Grubhub, Caviar, Godash, Postmate, Uber eats, etc…」配達業者の参入  

5年程前にポートランドの自転車配達会社がお店に営業に来た。配達料は料理の金額の25%、その上お店で出している金額と同じに提供せよと言う。勿論断った。今はその頃と違って手数料が10%と手軽な所もある。上記に書いたこの配達業者達が通常のレストラン売上を超える売上を運んでくれるようなったのがここ数年。綺麗に仕立てたレストランに来ないで、好きなワインやビールを自分で調達し、週末は配達された料理で快適なパーティーを催すのが恒例になっている。しまいに人気のレストランですら配達業者を入れないと回らなくなって来た。多くのカジュアルレストランが全ての配達業者と契約して端末機を何台もキッチンに繋いでいるのは珍しくない。綺麗なお店もサーバーも要らない、キッチンだけあればいいのだから経営的にも良いはずだ。

近年、テクノロジーの進化に伴い家で大画面の映画が観れ、世界中の音楽が楽しめ、必要な小道具もアマゾンであっと言う間に届く。レストランと比較しても料理さえくれば時間の制限や回りに気遣う事なく騒げる家も悪くない。コロナが来る前、サンフランシスコのレストランが軒並み閉店に追い込まれているニュースを読んだ。理由は家賃高騰、パーミット問題、人件費の高騰、配達業者の参入と様々だが、私はiPhoneによる時代の変化だと思っている。今レストランが利益を出せるのはバーだけだ。どんなに手の込んだ演出も料理ももうiPhoneには叶わない。そこでコロナが来た。我々は時代の挟間に居るのを感じる。コロナを踏み台に変わるのは悪くないと思う。勿論変わらないで生きていけるレストランもあるだろうが人間の思考はiPhoneが随分握っているように思う。 

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