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ガステリア リトルワーティー

 このガステリアは、私がこのような植物を気に入るだろうと思った方から譲ってもらったものです。それまでガステリアという植物のことを知らなかった私は、たしかに葉の模様と扇の形に広がる姿をユニークで面白いと思いました。

現在の姿を上から見ると、扇形に伸ばしていた葉にひねりを加えたような動きのある姿になっています。
葉焼けしていますが、これは伸びてくる葉があまりに薄く長く伸びるので、光が不足しているのかと思い、過剰に光を当ててしまったのと水を辛めにしすぎたためです。自生地の様子に近く、味があるというのは簡単ですが、植物には相当の無理をさせてしまいました。
しかし子株も精一杯にその動きを真似しようとしているふうに見ると、いじらしさも感じます。

 ガステリアは、その属名の由来になった特徴的な形の花を咲かせるそうです。花の画像を検索して見てみると、なるほど胃袋に似た形をした小さな可愛らしい花をしています。しかし花を咲かせるためにガステリアを育てるというには、その花は控えめすぎるし、その葉も地味であるというのが正直なところです。しかし地味で控えめとは、気品と自制のあると言い換えることもできると思います。それは盆栽の精神に通底するもので、南アフリカを故郷とするこの植物は案外に盆栽鉢に収まるときのその葉と花に、隠された魅力を持っているのかもしれません。

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