チーズケーキのキャッチ__6_

初めての十勝で僕が知った9つのこと

先日、人生初、北海道の十勝に行ってきました。

理由は単純、「十勝はだだっ広くて日本じゃないみたい!」とおすすめされたから。

東京で生まれ育った僕にとって、日本とは、にょきっとそびえ立つビルが林立していて、所狭しと家が密集していて緑が少ない、そんな国のイメージです。

ですから広大な牧場、農場、畑が広がる十勝はたしかに異国に感じるかもしれない、そう思って十勝にいくことにしたのです。

今回は、そんな初めての十勝の旅で、僕が学んだことをレポートします。

1:十勝は1市16町2村で構成された地域のことだった

「いくぜトカチ!!」と躍起になっていたものの、肝心の十勝についてまったくの無知だったのです。

どれくらい無知だったかというと、「十勝市」があって、「十勝駅」があると思っていたほど。(実際はありません)

実際、十勝郡は存在するのですが、一般的にいわれる「十勝」は、十勝総合振興局が所轄する1市16町2村で構成された地域のこと。

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※https://tokachibare.jp/about_tokachi/ より画像をお借りました

1市16町2村をまとめて十勝。

思っていた以上に十勝は広く、大きかったのです。

2:十勝は人間より牛の数のほうが多い

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オーストラリアは人間よりも羊の数が多い、というのは有名な話。

で、日本にも同じように、人間よりも動物のほうが多い地域が存在したのです。

それが十勝。

北海道には人口より牛のほうが多い地域がいくつもありますが、十勝も例外ではありません。

十勝管内で飼育されている牛の総数は人口の約1.3倍。酪農・畜産ともに盛んな士幌町では人口の10倍以上の牛が登録されています

引用:ワークワークとかち

十勝管内にある士幌町に限っては、牛の数が人口の10倍。

ちなみに十勝の食料自給率は1100%(カロリーベース)。

酪農のみならず、農業でも日本の食を支えている十勝。

たしかに帯広市近辺は住宅が多く、人間もたくさんみかけます。しかし1時間くらい車で走しると、田んぼ、畑、牧場だけの景色になります。

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西へにいっても東にいっても緑。

食料自給率は1100%というのもうなずけます。

3:日本では放牧酪農は少ない(北海道でも7%ほど)

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「チーズケーキが好き!」と豪語しているものの、チーズケーキの原料である生乳がどのようにして作られるのか、まったく知らなかったので、今回は十勝にある「ありがとう牧場」という牧場を見学するツアーに参加しました。

そこで色々な話を聞いたのですが驚いたのは、日本では放牧している牧場が少ないということ。

乳牛のほとんどは放牧されているものだと勝手に思っていたのですが、実際は違っていたのです。

放牧で牛を飼育している牧場の割合は、ミルクの生産量ナンバーワンの北海道でも、7%程度。

実は北海道でも放牧をしている酪農家は7%です。

※引用:ありがとう牧場 放牧酪農
じつは日本で放牧主体の酪農業を行う牧場はごく一部。全国に比べて放牧酪農が多い北海道でも、全酪農家戸数の1割程度にとどまっています。

※引用:広い牧草地が必要な【放牧酪農】は日本では少数派

日本の乳牛のほとんどは、牛舎に繋がれたまま飼育される、いわゆる「繋ぎ飼い」なのです。

この「繋ぎ飼い」は、動物福祉や環境保護、自然保護の観点から、廃止すべきとの意見もあるようです。

4:牛の繋ぎ飼いは、他国では廃止の動きもある

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(※日本でよくある乳牛の繋ぎ飼い、ヨーロッパでは廃止への流れ より画像は転載)

先に紹介した牛の繋ぎ飼いですが、ヨーロッパでは廃止に動きもあるそうです。

デンマークでは1980年代には85%の牛が繋ぎ飼いされていましたが、2020年から廃止されることになっています。

スエーデンでは乳牛も肉牛も毎年4月から10月の間に120日間は24時間放牧させなくてはいけないという法律があります。

またスイスでは2008年以来、繋ぎ飼いの牛は2週間以上続けて屋内にいてはいけなく、夏には最低60日間、冬には30日間外に出さなくてはいけないという動物福祉条例があります。

引用:日本でよくある乳牛の繋ぎ飼い、ヨーロッパでは廃止への流れ

牛の繋ぎ飼いが良くないとされているのは、単純に「牛を繋いだままにするのは可愛そう」という動物福祉的な見方以外にも、「放牧は環境保護、自然保護になる」という見方があるからです。

先日、環境大臣の小泉進次郎氏が牛肉を食べたことでバッシングを受けましたが、その理由は牛のゲップによって排出されるメタンガスが、温室効果ガスのひとつとなっているから。

だから「牛に数はむやみに増やないほうがいい」という考え方があり、牛の数が少なくて済む放牧が環境にもいいといわれているのです。

牛のげっぷに含まれるメタンガスの地球温暖化係数は二酸化炭素の25倍です。牛の頭数を減らせば、メタンガスを減らすことができます。

畜舎のコンクリートの上で生活している牛に比べて、放牧の牛は長生きをします。そのために、後継牛の頭数が少なくて済みます。

牛が子牛を生んで乳を出し始めるまでに2年かかります。今の牛は2.5産で淘汰されます。搾乳牛が100頭いれば毎年40頭の後継牛が必要になります。牛が長生きをして4産だとすると、後継牛は25頭で済みます。

放牧によりメタンガスを減らすことができます。

※引用:放牧酪農について(ありがとう牧場)

こういった経緯もあり、ヨーロッパの一部の国では、繋ぎ飼いを廃止し、放牧を目指す動きがあるのです。

だからといって「牛の繋ぎ飼いは廃止にすべき」だとか「ロープで繋いだままなのて可愛そう」だとか、そんな話がしたいわけではありません。

牛の繋ぎ飼いの善悪を判断するには、まだまだ取材が不足しています。圧倒的に。

そうではなく単純に

・放牧をしている牧場は北海道でも7%ほど
・牛の繋ぎ飼いに反対する意見がある
・放牧は環境保護、自然保護の観点からもメリットがあると言われている

ということをレポートしたかっただけです。

放牧のメリットや牛の繋ぎ飼いの問題については、以下のページで解説されています。興味がある方は、ご覧になってみてください。

ありがとう牧場 放牧酪農について
日本でよくある乳牛の繋ぎ飼い、ヨーロッパでは廃止への流れ
牧場と牛の飼育 酪農辞典
コストは減って休みが増える? 北海道の「放牧牛乳」はメリットだらけ
肉を食べると環境を汚染する?肉食と環境の関係

5:牛の胃袋はドラム缶一個分(迫力満点!)

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見学させてもらったありがとう牧場では、放牧されている乳牛を目の前で見させてもらったのですが、もうド迫力。

何がすごいって、牛のお腹がめちゃくちゃデカイ!

ご飯をたらふくたべた後の牛は、本当にびっくりするほどお腹がまるまるとデカくなっているのです。

空いた口が塞がらないまま牛を眺めていると、牧場のスタッフが答えてくれました。

「牛の胃袋はドラム缶一個ぶんくらいの容量があるみたいだよ」と。

気になって調べてみたのですが、牛の胃袋は4つあるそう。なかでも一番大きな第一胃(ルーメン)のは、約300リットル(ドラム缶は180リットルくらい)くらい。

※参考:牛のからだについて ~人体との比較~

ドラム缶一個どころじゃないじゃん……。

食後の牛を生で見ると、その大迫力の胃袋がわかります。夏の十勝にいくならぜひ、放牧牧場も見学して牛にデカさを体感してほしいものです。

6:十勝のチーズケーキはうまい!

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一応チーズケーキブロガーをやっているので、チーズケーキの話もさせてください。

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東京で食べるチーズケーキももちろん美味しいのですが、十勝で食べるチーズケーキは、どこで食べてもおいしかったような気がします。

東京で食べるチーズケーキだって、新鮮で良い材料を使っているはずなのですが、なぜか十勝で食べるチーズケーキはどれも1.5倍増しくらいで美味しかったのです。

でこれはチーズケーキに限った話ではなく、チーズもそうだし、野菜もそう。そしてご当地グルメの豚丼も。

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使っている水が違うのか、空気が美味しいからなのか、わかりませんがなぜか、どこでどれを食べても美味しいのです。

ぜひ十勝にいったときは、妥協なくグルメを楽しんでほしい! そう思います。

ちなみに実際に訪問して美味しかったチーズケーキのお店は、別のブログでもまとめてみました。十勝でチーズケーキ屋を探すときに役立ちます。

7:十勝には日本一広い高原牧場がある

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十勝の絶景スポットといえばここ。ナイタイ高原牧場です。

日本で一番広い公共高原牧場で、総面積は約1,700ha。

東京ドーム358個分!!
っていわれてもイメージしづらいですが、とにかく広いのです。

都心部では絶対にお目にかかれない、一面の牧場風景をみることができます。

また牧場というだけあり、遠くの方には牛の姿が!

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ちなみにここには「ナイタイテラス」というカフェテリアがあるのですが、ここがまた素晴らしい。

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2019年にできたばかりのこのカフェテリアには展望席があり、高原牧場の絶景を眺めながらスイーツや軽食をいただけます。もちろんチーズケーキも。

絶対に行くべき十勝の観光スポットの1つです。

8:十勝で食べる豚丼はめちゃくちゃウマい!

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十勝のご当地グルメといえば豚丼。十勝の観光案内を見ると、必ずといっていいほど、豚丼が特集されています。

ということで、2泊3日の旅行で豚丼を二度も食べたのですが、本当にうまい!

とくに帯広空港のフードコートで食べた豚丼が格別でした。

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「小さな空港のフードコートの飯なんて……」と斜に構えていたのですが、これがめちゃくちゃ美味かった。

豚のうまみと、甘ダレが絶妙に絡み合っていて、箸をすすめる手が止まらない。本当においしい。

十勝に行くなら絶対に一度は食べるべきです。どこがいいの?迷ったら帯広空港のフードコートでもいいと思います。

9:十勝観光にはケランケランという雑誌がとっても役立つ

ネットで調べれば何でもなんとかなる時代といわれますが、十勝に関しては、ネットの情報は乏しかったのです。

そこでめちゃくちゃ重宝したのがkerankeran(ケランケラン)という雑誌。

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「ソーゴー印刷」という帯広にある印刷会社が地元の魅力をしってもらうために出版しているムック本なのですが、とにかく情報量がすごい。

地元の人しか知らなさそうな情報も満載なのです。

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おいしいピザが食べられるお店から、カフェ、豚丼、チーズ工房などのハズレ無しのグルメ情報。

さらにキャンプ場、乗馬体験ができる場所、牧場見学ができる場所など、アクティビティに関してもまとめられています。

この雑誌のおかけで僕の十勝旅行はホントに充実しました。

あまりに役に立ったので、kerankeran(ケランケラン)の紹介もこのブログにねじ込んでしまったほど。

そのへんの書店には置いていないかもしれませんが、ネットでは購入できます。kerankeran(ケランケラン)で検索してみてください!

終わりに:十勝はものすごい刺激的な場所だった

以上、十勝旅行で知ったことをまとめてみました。初めての十勝はとにかくたくさんの気づきがあって、書きはじめたらきりがないほど。

書きたいことが多すぎて最初はこの記事も7000字以上ありました。だいぶ削って4000字に収めました。

それくらい十勝は、僕が生まれ育った東京とは何もかもが違っていて、非常に刺激的だったのです。


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コメント (3)
十勝ご訪問ありがとうございます。
地元に住んでいると豚丼は滅多に食べません。
インデアンカレーの方が食べてると思いますw
豚丼の美味しいお店は地元より観光の方に教えていただくくらい疎いですね。
北海道をレンタカーで旅している人が
「始めは広くて感動したけど、走っていると景色が変わらなくて、すぐに飽きてきた」と言っていたことを思い出します。
こんな土地柄なので運転免許証と車がないと通勤が不便です。
利用客の現象からバスや鉄道の廃線も多いので。
牛の放牧風景は育成牧場(地区行政管理の牧場に酪農家が若牛を預ける)で見るのがほとんどで、農場で放牧する風景は確かに見なくなりました。
フリーストールという屋内放牧もしているので繋ぎっぱなしの農家ばかりではないようです。
乳牛は乳質の管理上、餌などの維持費がたいへんなのだそうで、自己耕作地以外にも借畑で餌用の牧草やデントコーン栽培、敷き藁用の小麦藁の買い付けなど放牧用の場所を確保するのは難しいのかもしれません。
十勝はともても素晴らしい場所でまた行きたいと思いました。
豚丼は地元の方はあまり食べないんですね。観光客が向けのグルメなんですかね。

たしかに十勝は車がないと生活が大変そうだなと思いました。
帯広市とその隣町くらいだと、バスやタクシーも見かけますが、少し離れるバス停もなく、タクシーが通る気配もなかったので。

フリーストールという屋内放牧もあるんですね。酪農の現状はデータだけで判断するのではなく、実際に色々見て回ることが大切そうですね。
パッと見だと「放牧のほうが牛ものびのびできていいじゃん」と思いがちですが、やはり放牧酪農の大変さ、デメリットみたいなものも色々あるのですね。

今回の十勝旅行は、とくに酪農に関して学びが多かったです。
はじめまして。。十勝の大地は広いですね。コメント欄で、乳牛の放牧の難しを知りました。私が育った村では酪農が盛んで、それも乳牛で生活を支えていました。ただ当時はどの家庭でも20頭〜30頭足らずの飼育でしたから全く規模が小さかったので、冬以外は、1頭ずつ牧草地に繋いで、夕方は牧草地から畜舎に戻して、夕方と朝に乳搾りを終えたら、牧草地に繋ぐ生活だったので、4のスタンチョンに繋がれている牛の姿はむなしさを感じました。全く放し飼いの放牧ではなかったけど、我が家で育った牛は幸せだったんだと思いました。それにしても気持ちの良い緑の草原に感動してます。
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