見出し画像

『日本製』に導かれて

お正月休みのこと。
天気が良いので絶景ポイントまでドライブに行く途中、高校時代によく行っていた河原に寄ろうと思ったのだけど、車を停められる場所がなかなか見つからず修善寺まで行ってしまった。ちょっと行き過ぎ私の思い出の場とは違ったが、土地勘のない夫にそうも言えず車を降りた。

河原に向かう途中、見覚えのある景色に出会った。
お正月なので人影はなく、がらんとしている。
もしやここは?と思い、写真をパチリ。

家に帰ってきて、数ヶ月ぶりに開いた『日本製』
やはり、同じ景色が載っていた。

以前「三浦春馬さんを語ろう」を書いた際、『日本製』を端的に表現できず、語ると長くなるし話題が飛ぶので触れていなかった。

なんだか、「もう一度読んでよ」、「これも書いてよ」と言われたような気がして、久しぶりに全部読み直した。

絶妙なテーマと取材地選び

最初に読み返したのは静岡県のページ。ドットツリープロジェクトという。

伊豆市は観光客も多く有名なのに、2010年に地元の高校生に「将来伊豆市に住みたいか」というアンケートを取ったら60%の学生がNoと答えたという。住むか住まないか、より、地元の優秀な営業マンになってもらうべく、中高生に地元を知ってもらう活動や、地域活性活動を行っている、という内容のもの。

まさに!

伊豆半島全般、関東からの観光客は多いし、地元大好きな人は多いのに、戻って住んでいるかというとそうでもない。景色も良いし、温暖で食べ物も水も美味しくて良いのだけど、「近いからいつでも帰れる」という安心感からか、一度出るとそのまま、という人が多い。

それでも、コロナ禍でもテレビの旅番組では伊豆・箱根がたくさん取り上げられるなど、常にそれなりに人は来ているから、それほど深刻に思っている人も少ない。

この、問題なのにあまり問題になっていない絶妙なテーマを取り上げるとは、なんとマニアックな。良くこの問題を「静岡県」の中で選んだな、と感心した。

この日のドライブの目的地は、昨年末に三島に移住した知人が教えてくれた富士山と海が見える景色の良い達磨山。私は高校時代に一度遠足で行ったことがあるものの、山登りが辛かった思い出くらいで記憶から消されていた。
意外と私も地元を知らない。

これを機にもう少し地元愛を高めていこうと思う。

画像2

改めて『日本製』 を読み返して


どちらかと言うと誰かを演じている時より、役を演じていない「半分素」の三浦春馬さん自身が好きだった私にとって、この本はとてもツボ。

数ヶ月前に読んだ時も感心したのだけれど、12月に天外者が公開され、日本製の内容にも通じるさまざまなエピソードを聞いて、子役時代の作品を観る機会があってから再度開いた「日本製」はまた違った趣があった。

ちょっと長くなるので、改めて。
「表現者・三浦春馬」の舞台裏が詰まった『日本製』

かわいい、かわいい、と思っていた春馬くんに、自分の故郷のことを教えられるとは。いつの間にかすっかり精神年齢は越されていたなー、なんて思ってみたり。

こんな所で足跡に出会ったことを嬉しく思うと同時に、いない寂しさが身にしみた。





この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?