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幽霊の飼い方1

1.はじめに

幽霊を初めて飼う方へ。この本は、初めて幽霊を飼う方が、飼い主として最低限心得ておくべき内容を記しています。幽霊は非常に繊細な逝きモノです。幽霊を飼うということは、一つの命に対する責任が伴います。これから飼うという方は、この本を読んで、自分が本当に幽霊を飼うことができる資格があるかを確認して下さい。すでに飼っているという方は、自分の飼い方が間違っていないかを確認して頂きたく思います。

 

2.幽霊を飼うための確認

収入
幽霊を飼うには、普段の餌代はもちろん、健康管理にも費用は発生します。特に、幽霊が体調を崩して心霊内科病院で診察をした場合、人間と違って保険が効かないため、支払は高額になります。また多くの心霊内科病院は、クレジットカードやICカードにはまだ対応していません。現金か仮想通貨のみの対応となります。そのため、自分の収入と照らし合わせて、飼育が可能か検討する必要があります。日本の政治家による保身政策や大企業寄りの日本経済の中で、中小企業勤務者や個人事業主は税金の取り立ても含めて、これからさらに困難な生活環境に追い込まれます。大手メーカーもしくは財閥のグループ企業に勤務している人以外は幽霊を飼うことはお勧めできません。公務員も安心はしてはいられません。日本経済が本当に危険な状態になった場合、政治家よりも先にリストラの対象となる可能性も高いでしょう。上級国民やメディアの先導によって、低所得者のヘイトの対象ともされかねません。老後の生活のための2000万円とは別に、5000万円を事前に貯蓄した上で、本当に幽霊を飼うかどうかを判断するのが安全でしょう。

 

寿命
人間は、人生100歳時代と言われてはいますが、幽霊の寿命は400年と言われています。飼い主として、幽霊というパートナーの一生を共に生きるために、責任を持って面倒見ることができるか、自分の現在の年齢と照らし合わせて検討することも大切です。よく飼い主の方が孤独死や他殺、呪殺されてしまい、残された幽霊が保健所に引き取られて除霊処分される事例も多くあります。現在、飼われている幽霊の92%が保健所で除霊処分されているという統計も出ています。あなたの幽霊に、そんな悲しい思いをさせないためにも、飼い主自身の健康管理はとても大切です。肉・魚・野菜をバランスよく摂取しましょう。毎日が忙しくて不摂生な食生活になりがちな方は、サプリメントでの栄養摂取も良いと思いますが、あくまで栄養補助剤なうえ、ほとんどの製品がプラシーボ効果しかありません。自然な食材から栄養を摂ることをお勧めします。また、炭水化物も大切です。糖質は脂肪を燃焼するのに欠かせないエネルギー源です。人体は、糖質が不足すると筋肉を分解してエネルギーを補うため、代謝が低下し、痩せづらい体になります。ご飯は、最低でも1日100gは摂取するようにしましょう。ダイエットで健康的な体をつくり、モテモテな人生を送りたい方は、運動なしで簡単に痩せる方法を、限定で20名まで教えます。先着10名までは1000万円コースが500万円になる限定ハッピー半額コースもありますので、指定の口座にお振り込みください。

 

3.幽霊を飼うための準備

飼育環境
まず、幽霊は縄張り意識の高い逝きモノです。多霊飼いはストレスの原因となります。幽霊は飼い主一人につき、一霊にしましょう。ただし、つがいの幽霊は一緒に飼ってあげないと大変なことになります。残された幽霊が、夜な夜なさめざめと泣きながら、枕を濡らします。その泣き声に、睡眠不足になる飼い主の声をよく伺います。つがいは常にセットで飼いましょう。

 

寝床
幽霊は夜行性です。昼間に安心して睡眠が取れるように、湿度の高い、密閉した、臭い箱などを事前に用意しておきしょう。20代以上の低所得の独身男性の部屋などは、そのままでも十分な湿度と臭さを保つことが可能です。決して生活習慣を改善せず、独身生活を貫くことをおすすめします。よく30歳くらいになって、このままじゃいけない!と一念発起して生活スタイルを変えようとする男性がいますが、それは幽霊にとっては逆効果となってしまいます。常に自堕落で、人との接点を絶った生き方をおすすめします。高所得な方は、同級生に一人は、人間の底辺のような生き方をしている人がいると思いますので、同窓会などで探すと見つけやすいでしょう。その部屋を高額で代理借用するも良いかと思います。

 

トイレ
幽霊はトイレマークのある場所を本能的にトイレだと認識します。事前にトイレマークのシールを貼るなど、トイレとわかるように準備してあげましょう。シールがないと、飼い主さんの目を狙って尿を飛ばしてきます。また糞に関しては、150km/hのシンカーを投げてきます。目でキャッチすると失明する可能性もあります。シールを準備するのが大変な飼い主の方は、特注で、目用のキャッチャーミットなどを作っておくと安全です。購入したてのミットは硬いので、湯もみで多少柔らかくすると使いやすくなります。

 

食器
幽霊の食事用に軽めの食器を用意しましょう。重たい食器はエネルギーを非常に使います。紙皿やプラスチックの食器を用意しておくと良いでしょう。床置きは機嫌を損ねますので、注意が必要です。ただし、飼い主の方が普段食事をとるテーブルで、一緒に食べさせるのはおすすめできません。調子に乗ってしまうこともありますが、中には生前をフラッシュバックして、泣きながら食事を食べることもあります。明るい食卓のはずが、暗い空気になり、ご飯が楽しめなくなるので、できるだけ幽霊専用の台を用意して、部屋の隅か、地下室、天井裏などで食事を与えましょう。

 

食事
幽霊の食事で、もっとも注意することは塩分です。幽霊は塩を摂取すると消えてしまいます。塩分の少ないご飯を準備しましょう。幽霊は、お菓子やタバコが好物です。菊などのお供えの花も食べます。逆に綺麗な水やお清めされた日本酒は、苦手です。水分は、缶ビール、カップ酒を好んで摂取します。他にも生肉を壁にぶつけた際に出る汁を集めて煮込んだものも大好きです。幽霊は、だいたい1週間くらいかけてご飯を食べるので、ハエなどの虫が集らないようにする工夫も大事です。幽霊は出されたものを何も考えずに食べてしまいます。喜ぶからと食事をあげすぎると肥満のもとです。しっかりと調整して、栄養管理を意識してあげましょう。

 

つづく


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