タナカサンの、指はビリビリ。
コニチワ〜。はじめましてぇ。
いつもタナカサンのひとさし指を
カバーしている
ユビサツコ、で〜す。
フエキがいつもお世話になっちゃって
スミマセぇン♡
あんまりクネクネしちゃうと
フエキにぶっ飛ばされちゃうから
ほどほどにいくわネ。
さて、ワタシもフエキと一緒に
タナカサンの労働(罰ゲーム)を
見守るお役目なんだけれど、
タナカサン、手が、シビレテルらしいわよ。
ヒソヒソ。
そりゃそうよね、毎日毎日
ワタシを左ひとさし指に装着して
何枚も何枚も、
何枚も何枚も何枚も紙を
めくっているんだから。
先週なんて、ロクセンマン!
いや、六千枚くらいめくってたわね。
でもそれはしかたないワヨ。
タナカサンが栄一を連れてくるためには
何億枚だってめくらなきゃ。
だけどね、
「ユビ、シビレタよ」
「パトラッシュぅ、ユビーー!!」
「シビレターーー!!」
って
グスグス泣いてるもんだから
ワタシはそっとタナカサンに
こう言ったの。
「タナカサン、指は鎖骨から生えてるのヨ」
って♡
指先が痺れてるからって
指先ばっかりサスサスしても
治らないから、
鎖骨から肩からお胸のあたりから
なんからかんから
サスサスしてあげて
って♡
そしたらタナカサン、何て言ったと思う??
「わかっとるわい!誰が加齢と使いすぎや!
オトトイキヤガレ!!」
ですってよ!!
まったく失礼しちゃうわね。
まだ、加齢と使いすぎのせい、
なんて言ってやしないワヨ
わかってるならケアしさいヨ。
いやよね〜、ヒステリーかしら?
やつあたりにもほどがあるわよねぇ。
タナカのくせに。
まぁ、現実問題
こんな感じで整形外科にかかっても
「ハハァン、これは、ふむ。
加齢によるものですねぇ」
って、医者はいうのよ。
そう、いうのよ。
加齢なのはわかるけど、
もちっとどげぇか言いようがないかしら、
っていつも思うのよ?
「この指たちはー、長きにわたりー
あなたと生活を共にしーー
すこしだけ、えぇ、すこーーーしだけ
くたびれているんですよーー。
さぁ、労ってあげましょうねーー
ここに誓いまーすーーー!!」
とかね。
あら、何だか選手宣誓みたいに
なってしまったわね。
え?何の話でした??
そうそう、タナカの指はもう
加齢でクタクタになったって話ね。
結局ね、ワタシ思うのよ。
自分の大切なものは
自分にしか守れないって。
で、それをタナカにも言ったわけ。
そしたら案の定
「ウルセェ!オトトイキヤガレ!!」
って言われたわよ。
まったく、タナカのくせに。
ねぇ。
仕方がないから
今日もワタシはタナカの左ひとさし指に
装着されて
タナカと一緒に働くことにするわね。