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地方移住して分かった物価の話

田舎暮らしにあこがれを持っている人、多少手取りが減っても田舎暮らしでゆったりと自分の時間を持ちたいと考えている人に、実際に田舎暮らしを経験した私が物価のリアルについて書きます。

ちなみに、私が住んでいたのはど田舎です。都市部から見ての田舎とかいうレベルではなく、地方都市に住んでる人から見ても、いや、だれが見ても田舎です。田舎オブ田舎イコール「ど田舎」ということになります。


ど田舎での生活はお金がかかる

ど田舎に住んでみて驚いたこと、それは「物価が高い」。それも食料とか、ガス代とか、ガソリン代とか、日常的に必要な物の値段が、基本的に高い。これらは無いと困るものだからどうしても買わざるを得ない。

例えば食料品。移住前からすると2割増しくらいの価格でした。スーパーの品物は総じて高い。町にスーパーは2軒しかなく、高くない他の店を探して買うといった選択肢自体が少ない。

ですから、店同士の競争の原理も働いていません。ほっといてもお客さんはどちらかに来るわけです。生きていくためには毎日食べる分を買わざるを得ない。毎日のことですから、少しずつ、確実に家計に響きます。個人的には意外なところで田舎暮らしの現実を突きつけられました。

それからガス代、これも高い。それも異常に高い。家族で一戸建て暮らしでしたが、とんでもなく高かった。ガスはプロパンガスだったのですが、家族4人で2万円くらいかかっていました。隣の家族連れは3万円かかっていてガス屋さんに苦情を言っていました。ガス屋さんも町に1・2軒しかなくて、ど田舎に根ざした地元のガス屋さんなんでしょうけど、全然住民に優しくないじゃん!って思っていました。

都市部に比べて平均所得の少ない田舎では、物価も安くて、所得に応じた暮らしを送れるはず。なんて甘い考えを持っていたわけではないんです。が、現実はかなり違っていました。生活必需品がことごとく高い!結果、節約節約。まあ、ど田舎では特にやることもなく、節約することになるんですが。

物価が高い理由としては、食料品や、ガソリンなど山間部まで運ぶための輸送コストがかかっていることもあるでしょう。ただ、個人的にはそれだけでもないような気もしてました。もう一つ理由をあげるとすると、

それは、「取れるところから取れ」という考え方です。

毎日の生活に必要な物、多少高くても買わざるを得ない物の値段を上げちゃえ。というわけです。どうせ買うんだから。そう、悲しいかな、買うんです。

しかも、ど田舎の商売は基本的に殿様商売。店同士の競争の原理は働きません。あるだけでサンキュー的存在。消費者の期待に応えて、他店とここで差別化を・・・とかないんです。この辺りは下の別記事に書きました。


ど田舎では地場食材もらえると思ってない?(ハードル高め)

田舎では地元で取れた食材をもらえて、食費を安く抑えられるうえにおいしいなんてラッキー。なんて思っている人多いのではないでしょうか。その考え、甘い。もらえません。正確に言うと時間がかかります。時間はかかりますが、そのうち、ある程度仲良くなって、人付き合いができてくるともらえるようになります。

まあ、どこの誰だかわからない人に自分の食材を分けてくれるなんてことは、普通に考えてないでしょう。地元の方とコミュニケーションをとって、人となりがある程度理解されてから、ですね。結論は、時間が必要です。

私も3年間移住してましたが、2、3年目あたりから、食材や、おすすめの情報をいただけるようになりました。そしてその食材のうまさよ。ほんとうに美味なんです。今までで一番。

空気と水がきれいだからでしょうか、そこで育ったお米、野菜、果物はほんとうにおいしいんです。なぜこんな田舎(すみません)にこれが!お米のうまさなんてもう最高でした。田舎に住んでいる人はみんなこれが普通に手に入って食べていて、それが日常ってんだから。幸せですね。田舎には地元の人が気づいていない(かもしれない)、おいしい食べ物がたくさんあるんです。

家賃は安い

ど田舎暮らしの良い点をもう一つ。それは、家賃が安いということ。移住前より広く、割ときれいな平屋の一戸建てに住んでましたが、移住前より4万円ほど安く住むことができました。相場はかなり安いと思います。先ほど食品などの物価は高いという話をしましたが、家賃は安かったです。


ど田舎への移住では、想定していなかったことがたくさん起こります。そこも含めて、違いを楽しめる人なら田舎暮らしに向いていると思います。個人的には、同じ日本でも全然違うとか、訪れた感じと住んだ感じで全然違う、なんてことが体感できて良い経験になったと感じています。

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