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【足元探索】-27-『フェルトな足元』続々

1.   この辺りの人々も木靴を履かなくなってから久しいというのに、「木靴の中に履くためのデザインの Charentaise 」が買われ続け、生産され続けたのは、「室内履き」として「足元にピッタリ」だったから。

だが、これはけっこう履くのが面倒な履物なので、かかとを踏み潰して履く人も。


2.    下の画像で左側の2足、シャランテーズの場合、の部分のピラピラが象の鼻のように長い。ここはスリッパとして引っ掛けるには役に立たないし、中に入ってしまったりもする。「ここを引っ張って足を入れる」ためなんかでもなくて、木靴の固い部分と足の固い部分つまりに折り合いを付けさせるためには長い方が良いが、左右に切れ込みがあるピラピラにしておかないと、入り口が狭くなるでしょう~

右端のモデルも、甲部分がけっこう長い。暖かくて、よく引っかかるのは長所。かかとが無いので、入り口が狭くても構わないわけで。まあ、このタイプの方が進化型で、左右もあるし、中で足の指を広げられるね。(広げられる人は) 

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底もフェルト製(画像は5.)なのは、退化なのか、進化なのか、ああ、温故知新か~ 可燃ゴミをよしとする。ああ、燃さなくても埋めて処理できるのかもしれない羊毛の再利用だったら。 底は紙パルプ資源再生だったらしい。

進化といえば、「チャック付き」ではダメなんだろうね?

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3.  シャランテーズのこれまでよく知られていた長所は、「柔らかい・軽い・歩く音がしない・床や家具を傷めない・床のほこりを集めてくれる・安い・どこでも、いつでも買える」だったのよね。

ところが、最後の「安い・どこでも、いつでも買える」が、国際競争に負けて、「安っぽい・古臭い・田舎臭い・汚らしい・店に無い」で塗り替えられてしまったのではないかな~

見慣れなくなって、「なんか、変~!」まで来ているかもしれない。 「右・左」が無いのよね~ もともとは。 

ここまで履き潰すのはスゴイ!でしょ?! 洗濯機には入れてないんだけれどね~ 男の体重と力がかかると見事に潰れる。女に比べると、履かれてる時間は少ないのだけれどね~

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2020年の新品が、いつまで、どこまで持つか? う~ん、もうすでにかかと部分の先っぽは潰れ始めているから、擦り切れるのは見え見え。初めて洗うのは「いつ」かな~


3-2.  ここでのシャランテーズの方向転換が、高級化・ブランド化なのよね~ このメーカーは多分、製造機械も取り換えて。

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原産地で生き残った生産者は、パリとか都会向けにも高級品をもちろん高価で卸しているけれど、それでは会社としては生き延びられるはずがないらしい。みんなではきつぶさなきゃ~ ブルジョワは先祖代々、革靴に足元を固められているはずで。


3-3. 上の会社のサイトに製作過程の動画がある。ところがVIMEOなので、ああ、そうか~と別のサイトで探して出てきた動画を2本!


Artisanat : les secrets de la charentaise 4 254 vues •26 oct. 2016


Les charentaises, indispensables pour affronter le froid ! - Météo à la carte  (6:14)    11 843 vues •2 nov. 2018

4. ところで、シャランテーズ足袋のように「袋縫い」裏返してあるのよね。最近の靴のように接着剤で組み立ててあるんじゃないのよ~ 動画のことばが分からなくても、また時間が無くても、そこへ飛べるようにタイマーを記そうではないか! 下の動画のほとんど終わりの方、(5:35)あたり。


5. さて、私物ですが、いっしょに並んで写っている「日本のスリッパ型」は、当地のドイツ系チェーン店舗の廉価スーパーで見かけて、「まさか! これは!」と衝動買い、感動買い。これが売切れたらそれ切りだからと、何足も買ったわけ。

こちら、シャランテーズを意識しての商品かどうかは知らないが、これは当地でこそ受ける! でも、これって、シャランテーズの敵じゃないの! 

いえいえ、プロジェクトのプレゼン用、いわば視覚支援のツールです! 「ほら! まさか! こうよ!」と見せる。 片足一本(ボタン付き)は、持って歩く? プレゼン時に触ってみたい人用に。

日本の奥様方なら「ゴミの付きやすいフェルト!底まで!」と敬遠されるのではないかしらん?


6. こども用はなかったのよね~ スリッパ型では、こどもの足には引っかかっていてくれないものね~

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ありました~ 上の会社のサイトのネットショップに! さて、右端は何だ~? まあ、左側もやらせっぽいけどね~ 

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