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【たわごと#32】物欲に悩み苦しみ悲喜こもごも

振り返ってみると、何かを欲しくて欲しくて買おうかどうか真剣に悩むということはほとんど無くなった。幸か不幸か、独身であり住宅ローンを抱えつつも多少のお金なら自由になる身分だ。欲しいものといっても、本とかゲームとか手が届く範囲のものばかりなので、気になったら特に迷うことも無く買う。たまに家電とかパソコンとか高価なものも買うが、これは必要に迫られるものなのであまり悩むことは無い。

ところが少し前から気になっているものがある。将棋盤である。将棋を趣味として嗜んでいる方はご存知かと思うが、将棋盤といってもピンキリで、100均で売っているようなものもあればプロのタイトル戦で使われる何百万もする工芸品のようなものもある。私も足付きの将棋盤を持っている。高校生の頃、父親に買ってもらったもので当時10万円位だったと記憶している。まあまあ立派なのだが座って指さなければいけないので、勉強するにはちょっと不便だ。普段は激安な折り畳みの将棋盤を使っているのだが、こちらは指し心地が微妙だ。

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そんなわけで5センチ程度の高さの、テーブルに置いて使える将棋盤が欲しいと考えている。ピシッと良い音がなれば十分と思っていたので、1万円程度で買えるものを探していたのだが、ネットを探しているといい物が当然目を引くし、並より上、上より特上、特上より極上品へと目移りしてしまう。

そして将棋盤を見ているうちに、駒もいいものが欲しくなってくる。将棋盤が良い品だと、駒もそれに釣り合うものが欲しくなってくる。将棋の駒なんて興味の無い人にはタダの木の欠片だろうが、これまた何十万、何百万とする名品があるのだ。学生の頃はどんなに欲しくてもどうにもならなかった高級品も、今なら頑張れば手に入る。夢中になって販売店やヤフオク、メルカリなどをチェックする。

道具ばかり揃えても上手くなるわけない。そんな高いものを買っても無駄。そう思われる方もいるだろう。私だってそう思う。だが将棋界に伝わる悪魔の囁きを思い出してしまう。大山康晴十五世名人の「将棋が強くなるために良い将棋盤と駒を手に入れなさい」という言葉だ。全くとんでもない発言をしてくれたものだ。他ならぬ大名人の発言とあらば無視しようにもし切れない。

買うべきか買わざるべきか、別に無くても困るものでは無いので余計に悩む。一品、これだと言うものがあれば決めやすいんだけど、あれもこれもと目移りしてしまうので、どうにも決められない。ここ数日、悩みに悩んで、悩み疲れて今日に至るわけで。今後はお店を見て回ってみようと思う。思い切って将棋の町である山形県の天童市に行ってみようか。燃え尽きる前に良い品に出会いたい。

#たわごと #日記 #物欲 #将棋 #将棋盤 #駒

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