見出し画像

男女平等と多様性を尊重する条例否決に抗議する1万6,000の声

2020年6月29日、沖縄県宜野湾市議会定例会で「男女平等及び多様性を尊重する社会を推進する条例」案が賛成11人、反対12人で否決されました。


この条例案における「多様性」とは、「性別等、年齢、障がいの有無、国籍、文化的背景、個性及び能力の違い」であり、「性別等」は「身体の性、性自認、性表現、性行動、性的指向」を指しています。

人権侵害の禁止についての項目では、DV(ドメスティック・バイオレンス)や性暴力、セクシャル・ハラスメン、ヘイトスピーチが具体例として挙げられ、市民や事業者、教育関係者、自治会に多様性を尊重する責務があると定めているものです。

反対している議員が主に問題にしているのは「多様性」や「性的指向」の文言が入っていることです。この否決はLGBTなどが「差別的取り扱い」を受けないことなどをうたった内容の否定とも言えます。

否決に抗議し、今後、あらためて同様の条例案が可決されることを求め、沖縄県出身の文化人類学者でオープンリー・ゲイ(ゲイであることを公表している)でもある砂川秀樹さんが宜野湾市議会に宛てて、「宜野湾市議会『男女平等、多様性尊重条例』案の<否決>に抗議し、再上程、可決を求めます!」を6月30日に開始しました。
このキャンペーンに1万6,000を超える賛同が集まっています。

キャンペーン_·_宜野湾市議会「男女平等、多様性尊重条例」案の<否決>に抗議し、再上程、可決を求めます!_·_Change_org

砂川さんは「沖縄は、私の故郷です。今回の否決のニュースを聞いて、共に活動をした、宜野湾市に住む、20年間生活を共にしているレズビアンカップルの友人のことを思いました。沖縄で出会った、生きづらさ、困難を抱えるLGBTの人たちの顔も思い出しました。今回の否決は、そうした人たちに対する否定的なメッセージ」であり、「これは宜野湾市で起きた問題ですが、すでに存在する人の人権について『議論が不十分』とする姿勢は、どこでも起きる問題」と述べています。