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深夜航空「香港」2日目

8時半起床。昨晩は知り合いと2時半近くまで飲んでいたので朝はゆっくり。理想では6時くらいに朝ごはんを食べに出かけている予定だったけど流石に厳しかった。

2階立て路面電車。どのまで乗っても3香港ドルという手軽さ。路面電車のある街って好き。地下鉄とかと違って街と交通手段が一体化している良さがある。

朝食は飲茶へ。飲茶って大体大人数でやるものだからコスパ悪いかなと思っていたけれど、今回は明確な目的があるので挑戦。大学1年生の時に読んだ沢木耕太郎の「深夜特急」の1巻目香港マカオ編で出てきた「陸羽茶室」で、沢木耕太郎がかつて行った同じ空間に浸りたいという目的があった。値段は張るだろうけどレッツゴー

1階の円卓にて。事前に調べた情報だと地元民は1階で観光客は2階に回されるとの事だから結構貴重なのでは?と思った。それから地元民っぽい人で一人飲茶もいた。サンダルに短パンTシャツもまずいかなと思ったけど全然入れた。意外とハードル低いかも。イングリッシュメニューなしで漢字を読んで推測だけで注文。

揚げ餃子と肉まんとお汁粉?的なやつ。これにて250香港ドルくらい。めっちゃ高いけど経験と夢には変え難い。お汁粉的なやつは陳皮=みかんの皮が入っていて食べるほどにその味が爽やかに感じられて新発見。日本のお汁粉より好きかも。

今回の香港旅は沢木耕太郎の本を読んでいたからこそ思い入れがあった。彼がみた街並みはもうないかもしれないけれど同じ空間を感じることができたのはとても感慨深かった。この感動をなんとか誰かに伝えられないかと、店員さんを呼び出し持ってきた「深夜特急」の陸羽茶室の事がが書かれているページを出して「ワタシコレヨンダ。コノバショヲシッタ。ダカラキタ。タノシミニシテタ」っていうのを必死にジェスチャーだけで伝えた。まるで自分がミスタービーンになった気分。なんとなく察してくれたみたいで嬉しかったけど普通に考えたらちょっとおかしいやつだと思われていたと思う。

その次はすぐ近くのハーブ茶屋さんへ。テイクアウトのお茶が12香港ドル。テイクアウトとは言え店内の椅子に座って良いらしく店内を見ていたら、どうやら薬膳の調剤薬局みたいで処方箋的のを持ってきた人達に向けて天秤で漢方を調合していた。すごい原始的。肝心のお茶の方はめっちゃ苦いけど五臓六腑に効く感じしかしないめっちゃ健康的なお茶だった気がする。

さて次は打って変わってミルクティー。湿気が凄くてちょっと歩くだけでは汗ダラダラになるし喉乾くしでそこかしこにお茶スタンドがあるのはそういうことかと納得。苦いお茶の次はめっちゃ甘いミルクティーを。

28香港ドル。事前に調べた時はコンデンスミルク入れてるって事だからめちゃ甘なんだろうなと思ったらどんくらい煮出したん?ってくらい負けないくらい紅茶の味が強くてビックリ。茶葉とコンデンスミルクの個性と個性が反発しあっているうちに一つになっちゃったみたいな融合感。

さて本日も昼からおビール。サトウキビスタンドが気になっていたのてサトウキビクラフトビールを。ただこれに関しては期待しすぎていたというか、クラフトビールって名前だけで普通のビールと違う何かをも求めてしまった。韓国で飲んだソジュ(焼酎)のビール割みたいな味。泡盛をビールで割っても同じかなってくらい。要するに普通のビールでした。

一旦ホテルに戻り、スーツに着替えてチェックアウト。ホテルはイベントの会場からも近く便利だった。ブッキングドットコムで予約して、まあせっかくだし港が見えるハーバービューにしようって事で一番安い(それでも2万円した…)部屋にしたのだけれどチェックインの時に最上階角部屋に変わっててびっくり。結果、価格以上の部屋に泊まった?気がして好感度↑↑↑。次回も泊まります。ありがとうハーバービュー。

次は連絡船に乗って九龍島の方へ。お目当てはお昼ご飯。船は上の階が5香港ドル、下の階は4香港ドル。小銭がちょうど5香港ドル分余っていたので上の階へ。

お昼ご飯。トマトヌードル。香港のB級グルメってことになっているらしくて全く想像つかなかったのだけれど、簡単に言うとインスタント乾麺の上にトマトで作った餡を乗せてそこに肉とか魚とかトッピングできるって感じ。今回は牛肉を頼んだけれどめっっっっっちゃ美味しかった。ってそんなに誇張するほどのものでもないかもしれないんだけれど、今まで色々なものを食べてきた中で自分の"食の辞書"にない飯だった。これは日本に帰ったら作ってみたい。40香港ドル。

店のある場所も絶妙。ビルの地下の薄暗くて汚い貯蓄倉庫のなんでこんなところに?ってところに店がある。以下コース図。

こういうディープな所が大好き。

再度船に乗り香港島へ。これからはワインのイベント会場へ。

イベント会場を後にし、イタリア人の友人と雲呑麺。これにて香港飯終了。麺が細くて硬くて日本の柔らかいちぢれ麺とは違くてよかった。雲呑4つ入り、33香港ドル。

後でネット調べて分かったけれど、やっぱり日本経済は弱い。それが極端にわかるのは旅先で食事をした時だと思っているのだけれど、香港は日本で食べようとする額の、もちろん物にもよるのだけれど、体感的には1.5〜2倍で構えているくらいが相場な気がした。

行きはバスで市内に行ったので、帰りは空港エキスプレス。110香港ドル。25分くらいで着いてしまうので成田エキスプレス的な感覚。

空港着。行きと同じくオンラインチェックインを済ませていたので機械で発券しおしまい。なんだかんだで重たくなったバックは測ってみたら9.0kgと規定の2.0kgオーバーだったけどカウンターでのチェックもないしまあいいかって感じ。いざ出国。香港楽しかった。ありがとうございました。

そして空港での最後の楽しみ。余ったお金で飲む!!!市内で飲み損ねたムーンゼン(門神)というクラフトビール。味薄いけどこういうビールが一番グビグビ飲めて、特に湿気と日差しの強く港風が心地よい香港の風土には合うんじゃないかな。味としては星2くらいだけど香港感があって良かった。

2杯目。同じくムーンゼンのIPA。こっちの方が味がはっきりしてて好きかな。ビターでちょっとクリスピー、フライドポテトが食べたくなる。アイリッシュバプにいる気分。ビールにおけるクリスピーさって他や言葉に置き換えるのが不可能に近いと感じているのだけれど、何かいい代替表現に出逢えないかな。

香港市内で食事は終えたつもりだけどお腹すいたので最後の紙幣を使って野菜炒め。東南アジアもそうだけど野菜炒めは外した試しがない。

フライト待ち。深夜便がデフォルト化しつつあるこの頃。旅という行為自体が非日常であるのに加えて、深夜というさらに非日常感がたまらない。機内ではしっかり寝て明日に備えよう。

凝縮度合いの強い香港2日間、良かった。少し間を開けてまた振り返ろうと思う。

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