ひとりでしにたい 2 /カレー沢薫
待ちに待った、おひとりさまの終活マンガ、
「ひとりでしにたい」
ついに新刊がでました。
調べてみたら、重版やら文化庁メディア芸術祭で受賞など、話題の漫画です。
※とにかく猫が可愛い。元スピリッツ勢としては猫工船が好き。
「死」というテーマを明確にさせ、読む人々を考えさせられる漫画は、
個人的に言えば、福本伸行による麻雀漫画の金字塔、「天」の葬式編ぶりである。
※麻雀漫画ながら、麻雀を打たないという異色の内容。ドラマ化もされた。
あらすじはこちら。
一巻では「孤独死」という話題から色々な方向へ広げていったが、
二巻では、自分が死ぬ前の話が主になっている。
年を取る事を実感した主人公の山口。
介護、檀家や墓の話、親の終活、親子のあり方といった話について、
山口に好意を寄せる奈須田との軽快なやり取りは、
テーマの重さを忘れさせてくれる...事は無い。
かなり軽めには書いているが、読み終わって、思うことは自身の重い話。
とはいえ、いつかは経験すること。
心の準備をすることで、終わりまでの時間を全力で楽しむことができる。
そういったことを教えてくれる。
前回も書きましたが、これが全ての話ではないし、1つの考え方だと思う。
自身の未来について、考えるきっかけになる本だと思います。
今後増えて来そうな介護の話、それに伴う事件の話など引っかかる話ばっかり。
自身も主人公の山口みたいに気持ちを背けていた部分もありましたが、この漫画を読んで、気持ちが正されました。
漫画的な部分としては、孤独死した叔母の幻影にとらわれていた山口が亡くなる前の叔母の想いを受け取り、少し救われた部分はホッとしました。
いつまでも いると思うな あの日の子
そんな一句を読んで締めようと思います。
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