新型コロナウイルスに関係する内容の可能性がある記事です。
新型コロナウイルス感染症については、必ず1次情報として厚生労働省首相官邸のウェブサイトなど公的機関で発表されている発生状況やQ&A、相談窓口の情報もご確認ください。またコロナワクチンに関する情報は首相官邸のウェブサイトをご確認ください。※非常時のため、すべての関連記事に本注意書きを一時的に出しています。
見出し画像

コロナ禍をキッカケに「会社」はどう変わっていくのだろう?

ちょうど一ヶ月前にこんな記事を書きました。

新型コロナウィルス「COVID-19」で状況はさらに進み、世界を停滞に巻き込んでいます。
ただこの試練を嘆くことにはいささか飽きてしまったこともあり、乗り越えた先にある良い社会がどのような形になるべきなのか毎日考えている気がします。


仕事、というか会社の変化

「働き方改革」が加速しています。
政府が指し示したそれではなく、いきなり「走りながら考える」状態が強いられています。

私は会社員として毎日往復4時間かけて通勤していました。
リモートワーク(テレワーク)で自宅にこもることになってこの往復4時間がそのまま睡眠時間に充てられるようになりました。
これは本当にすばらしいことで通勤時代よりも脳のベンチマークは高いスコアを記録していると感じます。

いざ会社に行かなくなって驚いたのは、リモートワークに意外とすんなりはいれたことです。
私の会社は二年前まで大手商社傘下でしたがTOBで新進気鋭のベンチャーグループに入ったことで業務改革が一気に加速しました。
社用PCは時代に取り残されたようなオフィス固定のデスクトップでしたが、自宅に持ち帰ることができるノートに切り替えられました。
業務環境の多くがクラウド化していることで、この状況になっても対応できる環境ができていました。
「クラウド化」はここ数年の技術革新のひとつですがこの突然のパンデミックにも対応できるものだったとは驚きでした。
(もちろんそのためのセットアップや経理などで出勤をしてくれた仲間の力会ってのことです。感謝してます。)

たとえばZoomは突然急速に広く認知されるようになりましたが、リモートワークのためのサービスがすでにたくさん世に出ていたことを知りました。
そんなサービスをいくつか紹介します。
(前置きが長い)


シンプルで合理的なインターフェイスをもつTandem

画像1

Tandemはデスクトップ常駐型のアプリケーションでSkypeやかつてのMicrosoft MessengerやICQを彷彿させるインターフェイスのツールです。
メンバーの名前をタップすると音声でつながり画面共有をしてはなすこともできます。
複数人が集う音声部屋機能がありますし、給湯室のような雑談部屋も用意されています。

最大の売りはメンバーが作業(利用)しているアプリケーションが表示されたものが並ぶことです。
そのアプリケーションにも対応しており、たとえばオンラインミーティングに途中参加したり編集中のSpreadsheetに入ることもできます。
もはやスタンダートと化したSlack、GoogleやOutlookのカレンダーはもちろん、Google Docs/Sheets/Slides/Drive、Microsoft Office、Apple Pages/Numbers/Keynotes、Adobe Creative Cloud、Google Meet、Zoom、Teams、Salesforce、Hubspot、Trello、Asana、GitHub、Visual Studio、Atom、Terminal、Xcode、Unity、AWSなどなど、国産サービスはまだまだなものの必要十分なアプリケーションに対応しています。
デスクトップでアクティブに使われているアプリケーションをTandemのアプリケーションが認識し表示しています。
Chrome上で動作するG Suiteにも対応しています。
ただ私はChrome以外のブラウザをデフォルトにしていないのでTandemのためにわざわざChromeを使わなきゃいけないのはちょっと不満。
またChrome上でさえGmailは認識対象にはいっていなかったり、リストにはあるMicrosoft OfficeのPowerPointは認識してくれませんでした。
あたりまえですがインストールしていないPCを併用する場合もサボっているようにみえてしまうのですべてのPCに入れなければならなくなります。

周囲の仲間に使ってみてもらうと「気持ち悪い」という声もありました。
たしかに監視されている感はあります。
ただ日本でよく使われているあるリモートワークサービスでは数分に一回PCのインカメラで顔のスナップショットを撮られます。
それに比べると前向きだとも思っています。

ただこの「Tandem」という名前、検索すると2015年創業の同名のランゲージエクスチェンジサービス(tandem.net)の情報があふれていて tandem.chat というURLを知っておかないとなかなか到達できません。
サービス名、ドメイン、大事です。
おそらくこれから普及して追い抜いていくでしょう。


アバターでTandemにないリアルを追求するPragli

画像2

PragliはTandem+アバターをSlackインスパイアードなインターフェイスにしたものと言えるかと思います。

メンバーの作業アプリケーションがわかるという点は同じですが、最大の売りはチャット時にアバターを使えることです。
Zoomは背景を変えられるものの(SnapCameraなどを使わないかぎり)顔はそのまま表示されるので、メンバーの顔を見られるメリットよりも自分の顔を見なくてはならないデメリットがけっこう心理的負担です。(イケメンならこんな悩みはないでしょうけど。)
それをアバターにすることによってその負担が軽減できるのはいいですね。

PCのインカメラで表情を識別することでよりリアルなコミュニケーションを目指しているようです。
カスタマイズできるアバターのパターンが非常に多国籍企業的なので日本人ばかり会社からするとカスタマイズで区別するのもむずかしいかもしれません。

インターフェイスはTandemよりもリッチに感じますが、SlackやTeamsなどすでに導入している企業からするとちょっとtoo muchな気がします。
デスクトップで控えめに存在するTandemのほうが使いやすいかもしれません。

「Tandemはあまりに無味乾燥」と感じた人へのアンサーがPragliになるのでしょう。
それにしても、これまであたりまえだったリアルな社内交流は本当にリッチな体験だったんだといましみじみ感じます。

その一方でこんなサービスもウケているようです。


従業員を監視する? Hubstaff

画像3

Hubstaffはもともと自分の作業の計測ツールだったようですが現在はリモートワークを採用する企業に提供されているようです。

その機能はというと、
・いつどこにいたのかGPSでトラッキング
・デスクトップで利用中のアプリケーションのログ
・デスクトップをランダムにスクリーンショット撮影
管理者はチームのメンバーが機能しているかどうかを「管理」できますね。
サボり対策としては最強かもしれません。

そういえば最近Quoraで「GoogleやMicrosoft等の有名企業は従業員がサボらないように、どう対処していますか?」という質問がありました。
なるほどな回答でしたが、すべての企業がGoogleやMicrosoftのようであるとはかぎりません。
「従業員管理」こそがリモートワークで最も市場性のある課題かもしれません。

とはいえ、不意にデスクトップのスクリーンショットを撮られるなんて顔を撮られ続けることより抵抗感がありませんか。
経営側にはベストソリューションかもしれませんが従業員からするとどうでしょう?
企業によっては社用PCでログを取っているところもあるので案外導入されてしまうのかもしれませんが…


オフィスを再現しようとするSococoとSpatial

メンバーと離れ離れになって失ったもの(感覚とか記憶とか習慣とか)をテクノロジーで埋めようとしているのが、Pragliであり、Sococoであり、Spatialと言えるでしょう。

画像4

たとえばSococoは実在のオフィスを表示することで疑似出社を演出しています。

オフィスの平面図はいまのような移行期には有効かもしれません。
でも今後オフィスレスがあたりまえになったときに意味を持つでしょうか?


画像5

SpatialMicrosoft HoloLensやFacebook傘下のOculusのようなVRヘッドセットでの疑似出社を実現しようとしています。
アバターではなく本人とそっくりな像を3Dで造形し、あたかもとなりにいるかのように見せるかに注力しているようです。

SpatialではありませんがVRヘッドセットをつけての会議を体験させていただいたことがあります。
VR空間で活動することのおもしろさを感じたもののいまのビジネスや会議の代替にはちょっと遠く感じたのも事実です。
とても未来感がありおもしろいのですが、VRヘッドセットをつけてここまですることの必然性については懐疑的です。

すでに現実に存在するものとしてはeXp Realtyという米国の不動産仲介企業は全社員がeXp WorldというSecondlifeのようなアプリケーションでまさにメタバースで働いているそうです。

たしかにVRヘッドセットよりもアバターを操作することのほうが現実的ですね。
ただこの会場移動のリアリティは本当に必要でしょうか?

リアルの前提条件、言ってしまえば「出社」という概念の呪縛から抜けないことには新しいシステムは生まれないのではないかとぼんやり思っています。
とはいえ「じゃ、どうなんのよ?」と問われると答えられないのも事実です。

現時点での使用感としてはTandemがいちばん好感を持ちました。
ただどんなサービスを導入するにせよ、会社の文化や風土としてポジティブに捉えていく空気が醸成されていることが前提になります。
これが一番難しいことかもしれません。


おわりに

仕事とは?
会社とは?
管理職とは?
マネジメントとは?
出社とは?
通勤とは?
オフィスとは?

あらゆる言葉の意味が音を立てて崩れていくようです。

世界からとやかく言われる日本の「生産性」も変化の好機でしょう。
働き方が変わるだけではなく、日本がこの100年で形作ってきたシステムが新しいものに置き換わるということなんだと思います。
そういう意味では、産業革命、印刷革命、IT革命につづく革命になるのではないでしょうか。

新しいシステムをよりよいものに創造し、乗りこなすことができる人だけが適者生存していき、そうでない(特に私のような年齢の)者は切り捨てられ脱落していくことになりかねません。

まずはどのような状況でも自律的にセルフマネジメントをし業務遂行ができるようにすることが基本になるでしょう。

このあときっといい時代がきます。
がんばりましょう。(がんばります。)

この記事が気に入ったら、サポートをしてみませんか?
気軽にクリエイターの支援と、記事のオススメができます!
ありがとうございます!ついでにシェアしてください!
7
10yrs #musicbiz + 20yrs #webbiz / #metaverse #xr #afterdigital #edemocracy #lifelog #gadgets #eink #cms #apps #pdm #vaporwave #retropc