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第4回だれ一人取り残さない防災研究会(ゲスト:株式会社ワンテーブル島田昌幸さん)

こんにちは。チャレコミ防災チームです。
今回は、2022年8月22日(月)に開催した第4回の勉強会の様子をお届けします。

今回は株式会社ワンテーブル代表取締役の島田 昌幸さんをゲストにお迎えし、「防災」を中心に様々な企業とコレボレーションし産業を生み出すことを目指す現在のお取り組みについてご紹介いただきました。

ゲストのご紹介

今回ゲストとしてお越しいただいた島田差はチャレコミともご縁の深い方。2005年のチャレコミ第2期のプロデューサー募集のとき、当時最年少プロデューサーとして北海道で事業をされていた島田さんと出会ったのがきっかけです。今回は当時の活動から現在までどのような思いで事業に取り組んでいらっしゃるのかから、今後の展望までお伺いしました。

島田昌幸(しまだ・まさゆき)
株式会社ワンテーブル代表取締役CEO。大学在学中に教育ベンチャーを創業。2005年、経済産業省チャレンジコミュニティプロジェクトに参画、最年少プロデューサーとして、日本全国の地方創生に関わる。2007年から国土交通省認定の観光地域プロデューサーとして活動し、数々の地域プロデュースを手がける。2011年には日本CSR大賞準グランプリを受賞。企業イベント、商品・サービス開発、事業開発など数多くのプロデュースを手掛けている。2016年11月、ワンテーブルを設立。

水がなければ備蓄食が食べられない

みなさんは備蓄食というとどのようなものを思い浮かべますか?一般的には乾パンやレトルト食品を思い浮かべる方が多いかもしれません。
しかし、乾パンは保存のために固く水分が少ないため、子どもや高齢者は水がないと食べるのが難しい現状があります。しかし、災害直後に水は気軽に手に入りません。「水がなければ自治体にされている備蓄食品を食べられない人がいる」現状を打破するためにワンテーブルが開発したのが世界初の防災ゼリーでした。

「5年保存備蓄食」 防災ゼリー『LIFE STOCK』

ゼリーであれば、水がない状況でも多くの人が手軽に口にすることができます。
5年の開発期間を経て、保存期間だけでなく味や栄養バランスなど災害時に必要なものを得られる備蓄食は、現在では「備える」だけでなく、術後の回復食に使われることもあるほど安全性と栄養価のバランスも評価されています。

災害時にしか使えないものは「コスト」になってしまいますが、日常から使えるものにすることで新たな産業を生み出しているのがワンテーブルの特徴です。

「防災」を中心に様々なコラボレーションを起こす

防災の分野は行政だけでも民間だけでもなく、互いが連携していくことが求められます。
ワンテーブルでは、防災を防犯と防衛の間の産業と位置付け、今後産業として育てることを目指し、様々な事業に取り組んでいます。

災害が起こるとそのエリアの産業・観光・暮らし・医療・エネルギー等あらゆることがダメージを受け、回復するには時間がかかります。しかしに日常から備えることで、できるだけ早く地域の産業機能を回復させていくことを目指し、株主となっている企業との協働プロジェクトを実施しているとのこと。防災を軸にすることでエネルギー・教育等あらゆる分野の企業が関わる余地を見出し、資金調達に繋げています。

こうした取り組みを通して日本の防災産業を海外に輸出していくために、基準をつくるための研究を国や研究機関等と横断的に取り組んでいるなど、多岐にわたる取り組みをご紹介いただきました。

思いは薄れるから「事業」という仕組みにする

様々な事業をつくり、継続的な研究を行うことで裏付けを行い、産業づくりを行っているワンテーブル。協働先の企業の中には、「新たな事業の生み出し方をワンテーブルから学びたい」という理由で社員を送り込む事例も多くあるとのこと。

創業者や強い思いがあるリーダーが引っ張っていくだけではなく、自分には関係ないと思われがちな防災という分野が、だれにとっても関係があり、これから可能性のある分野であることを伝え続けるためにも地域と協働した「事業」や「仕組み」にすることを大切にしているという言葉がとても印象的でした。

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「だれ一人取り残さない」防災研究会とは…
①災害が起こったときには日常からのつながりが重要になる。そのために、日常から学びあい、つながりをつくること。
②研究会に参加するそれぞれの主体が自分たちの防災・災害支援に対しての実験を相談したり実際にやってみたりする機会にすること。
を目的に毎月第3月曜日(祝日の場合は翌日)に研究会を開催しています。ご関心のある方は以下のフォームからお問合せください。
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSdBa7sljKtAXvjGJp9VvAgICc9rc2E1iC6JGmUZiWTNoRIUjg/viewform

チャレンジ・コミュニティ・プロジェクトでは、地域で挑戦が生まれ続ける生態系をつくることをビジョンに、地域の中に多様なプロジェクトを生み出すメンバーと協働プロジェクトを実施しています。
チャレコミが気になるという方は、ホームページのお問い合わせフォームからお問い合わせください。
https://www.challenge-community.jp/

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