人は道具にあらず

ああ、この人は私を道具だと思っているんだなあ、としみじみ思うことがある。私自身にはまったく興味がなく、私がたまたま持ち合わせたものに興味があり、自分のこととその話ばかりをしている。

マルティン・ブーバーという哲学者は、人の関係性をざっくり2つに分類した。ひとつは人間を道具として扱う「私とそれ」であり、もう一つは同じ人間として扱う「私とあなた」だ。

もし話していて何か違和感を抱いたら、大抵相手が自分のことを道具として見ている。そして私も、道具として話してしまうこともあるのだろう。道具として話される度に、ああ俺もこれしてたなあ、、、と反省する。

面白いのは、道具として扱った方が話が早いように見えて、結局は損をしてしまうこと。例えば何かを紹介してほしい場合、誰かを中継点として扱えば、そもそも紹介しようという気もその人にも起きないだろう。

元々関係性ができていて、信頼されていればお互い様なので紹介しあうことはある。なので大切なのは、まずは人を人と扱って、関心を寄せることだ。それだけで大きな差ができ、喜んで人を紹介してもらえる。

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