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おじさんたちは小さな成功体験を趣味にしたがる

週末、そこらへんにいるおじさんたちは何をしているだろうか。

普通の大学生はそんなこと考えはしないだろう。
おじさんたちが普段何しているかなんてどうでもいいと思っている。

僕が普段見かけるおじさんに対する偏見を吐露するので、該当のおじさんは閲覧しないで欲しい。

ラーメン次郎

次郎

僕はたまにラーメン次郎という、甘じょっぱいスープに極太の麺とくたくたに茹で上がった野菜がこれでもかというくらい乗ったラーメンを食べにいくのだが、そこにいくと必ず見る光景が、物憂げな表情で食券機の前に並ぶ、おじさんたちの姿である。

食べ盛りでもないおじさんたちが、このボリューミーなラーメンを食す理由はなんなのだろうか。

毎回ラーメン二郎に行くたびに考えていた。

もちろん味が好きだからという理由のひとも多くいるだろう。

その理由以上に私の考えには、彼らおじさんたちは自分の胃袋では全てを食べ切れるかどうか怪しい量のラーメンを食べ切るという、ちっちゃな「成功体験」に対して価値を感じ食べに行っているのではないかという説が有力なのである。

なぜならこの「小さな成功体験」説が、物憂げな表情をしたおじさんたちが週末に趣味としているようなことにも当てはまると思うからである。

「ラーメン次郎」「釣り」、「サウナ」

この一見何も統一性のないようなこれらの「趣味」の共通する特徴は

「かけたコストに対して小さいが確かな成果をすぐに感じれる」

ということである。

釣り

私は先日、江東区にある若洲海浜公園にて、早朝に釣りをしていたが、そこには多くの「おじさん」がいた。

やはり、なぜか物憂げな表情をしている。

サビキ釣りといって、オキアミに似た餌をエサカゴに詰めて、針をたらし、カゴから漏れ出てきたエサに釣られてやってきた、アジなどを釣っていた。

早朝4時から5時頃は魚にとっての朝食の時間。

多くの魚が寄ってきて、入れ食い状態になる。

おじさんたちは釣ってはリリース。釣ってはリリースを繰り返している。

なるほど、

おじさんたちにとって、大事なのは「アジを釣る」ということから得られる

「小さな成功体験」であって

釣った魚を食べるかどうかはそこまで重要なものではないのかもしれない。

ちなみに僕は、マメアジしか釣れなかったが、その後家でマリネにして食べた。

マリネ

サウナ

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界隈でよく言われる「整える」という言葉の語感はあまり好きではないが、

私は最近になってサウナによくいくようになった。

5分間サウナに入り、1分間水風呂に浸かるのが僕のルーティン。

サウナに入っていると、やはり物憂げな顔をしたおじさんの姿が。

苦しそうな表情でサウナに入るのはなぜなのだろうか。

ダイエット、肌質の改善、、、否、

暑苦しいサウナを入ることを通じて得られる、「俺はやり切った感」

これが欲しくてやっているのだろう。

もちろん体が故障をしているせいで、運動ができないという人もいるかもしれないが、本気でダイエットをしているなら温泉ではなく、運動をするのが一番なはずであるし、おじさんが肌質を気にするのは30代中盤くらいまでだと思うから、そう考えざるを得ない。

結論

この世の中に存在する仕事のうち自分の行ったことが、どれほどの利益を生んだのかを明確にわかる仕事は中々少ないのではないだろうか。

毎日、満員電車に揺られ、行き着くオフィスで、確かに仕事をしているが、会社全体の業績のうち自分自体がどれほどのパフォーマンスを発揮して、どれだけの価値を生んだのか本当のところは不明確なことの方が多いのではないのだろうか。

だからおじさんたちはちっちゃいけども明確に成果がわかるラーメン二郎に今日も並ぶ。

物憂げな表情をしたおじさんに幸あれ。




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