HALO5をクリアした感想

今更ながらHALO5をクリア。もう既に5年前の作品となり、時が流れる速さをしみじみと感じさせてくれる。

HALO5の前にHALOシリーズを簡単に説明すると、Xboxを代表とする人気SF FPS作品。舞台は宇宙進出時代で敵はエイリアン。主人公はゴツい装甲服を着こなし、ライトセイバーの代わりに銃器を振り回して敵と戦う。2001年の発売から既に19年。外伝作品を含めて10作以上出ており、漫画や小説は勿論、アニメや短編映画化もされている人気作品だ。最も、その殆どが海外でのみの展開となっている為、日本では入手が難しいものもチラホラと見受けられるが。

またこのシリーズだが、10年以上も続けているために開発スタジオの変更や主人公の声優変更、ゲーム中に提示されていない設定などが幾つもある。その辺りの裏事情は長くなるのでここには書き込まない。Wikipediaの方が詳しい情報が載っている為、気になった人はそちらを見てほしい。

HALO5は複雑な作品だった。敵との撃ち合いはお気に入りのカフェで頼むコーヒーの様な安心感があり、武器に関しても前作と比べて死に武器は少なくなった。キャラクターに関しても外伝ODSTに登場した名脇役「バック」の登場も嬉しい。5年前の作品だと言うのに画質も申し分なく、豪勢なグラフィックで縦横無尽に暴れ回るムービーは見応え十分だった。だがストーリだけは頂けなかった。

今作のストーリーだが、この作品単体だけでは完結しない。物語の謎とこれからの戦いを予感させる雰囲気を醸し出しながら、中途半端に終わってしまう。所謂クリフハンガーエンドであり、別作品で例えると「スターウォーズ:EP8」の様なものだ。だがそのせいで主人公達は結局最大の脅威(であり守護天使)を撮り逃してしまうし、敵対してお互い殴り合っていた仲でも、次回作に繋げるために急にいい子ちゃんになって和解してしまう。それもこれも全ては次回作の為何だろう。おかげで次回作は出そうだが、これまた中身を大きく新調してしまいストーリーと状況がどう考えても今作とは繋がりを微塵も感じれないのはどうかと思うが。

またキャラクターに関しても疑問が残る。まず説明不足だ。以前までのゲームをしていれば問題無いと言うレベルでは無く、本当に今まで君達は何処で何をしていたんだと言うキャラクター達が平気で出て来る。そしてそのキャラクター達の詳しい説明やビジュアルは、前作までのゲームでは無く小説や映画など他メディアでの予習をしていなければ知る事が出来ない。これはあまりにもプレイヤーを蔑ろにしているとしか思えない。TVゲームとして生まれたシリーズなのだから、せめてこれまでのゲーム作品をプレイするだけで、ストーリーやキャラクター周りがすんなりと理解出来る様にして欲しいと思うのは当然だろう。

更に言うと、今回は前作までの主人公「マスターチーフ(愛称チーフ)」と新しい主人公「ロック」のダブル主人公なのだが、明らかに配分がおかしい。慣れ親しんだチーフを操作するパートは全15ミッション中たったの「3つ」しか無く、あとは新主人公のロックを操りゲームパートを操作する。筆者としては新主人公自体は悪く無いと思う。マンネリ防止と新しい風を取り入れる為にも新主人公を取り入れるのは必然だが、旧作までのファンの事も考えて欲しかった。これだとチーフを蔑ろにしているとしか思えない。私はチーフとロックを半分半分操作出来るだけで満足だったのだから。

画像は新主人公のロック。途中までは微妙に思えたが、最後に見せた漢気は熱かった。

正直、5のストーリーは「次回作も作るぞ！」と続編を意識し過ぎて大きなカタルシスを感じ取る事が出来なかった。これは長年続く人気シリーズの為かとも思うが、その割には登場人物は私の様なファンでなければ分からないほど説明が無く、かと言って新主人公が大部分を占めるゲームパートのおかげでこれまでのファンも首を傾げる様な中途半端な出来合いとなってしまっているのが残念で仕方なかった。ただおかげで、来年発売される次回作「HALO infinite」では、今回の物語や作中で起こった出来事がどう扱われるのかが非常に気になるという楽しみは出来た。果たして銀河規模にまで広げ過ぎた風呂敷は無事に畳むことができるのだろうか。それを楽しみにして、私もグラントにヘッドショットを撃ち込む日々に戻ろう。

おまけ。ヒロインコルタナの変革

コルタナ(HALO5)

コルタナ(HALO4)

コルタナ(HALO3)

HALO2

HALO1

ギアーズオブウォーのアーニャといい、ＭＳスタジオのヒロインは整形するのが通過儀礼なんだろう。

おまけ2

この一言とシチュエーションだけでストーリーの不満の9割が吹っ飛んだ。