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お礼状の書き方|贈りものコンシェルジュのしごと

こんにちは、saitouです。

今日は贈りものコンシェルジュのしごとについてのお話。

法人様向けギフトサービスokurimono-おくりもの-をリリースして2年半。法人会員数が1,500社を超えました。ありがとうございます。okurimonoでは、お取引先様や従業員様向けのギフトなどを贈りものコンシェルジュが懇切丁寧にサポートさせていただいています。

最近では、贈りものに関するお問い合わせだけではなく、ビジネスギフトマナーに関するお問い合わせも多く頂戴します。中でもお礼状の書き方について多く質問をいただきます。法人間で贈答品をいただいた際に欠かせないお礼状は、きちんと書面で感謝の気持ちを伝えることがビジネスマンとしてのマナーとされています。

贈答品をいただいた際には、できる限りその日のうちにお礼状を送るのがベストです。最近では、LINEやチャットワーク、お電話などでお礼の気持ちをお伝えすることもあるかと思いますが、やはりお手紙やはがきでお礼状を送るとより喜ばれます。今日は、お礼状の文例や例文をご紹介しますね。

お礼状の書き方

ビジネスシーンのお礼状は基本形式に沿って書きます。

お礼状はの下記の4つのブロックから成り立っており、この形式通りにお礼状を書くことで、簡単にビジネスマナーに沿った礼儀正しいお礼状が作成できます。

・前文
・主文
・末文
・後付

|前文|

前文とは、お礼状本文の前の挨拶にあたります。「拝啓」などの頭語から、季節を伝える時候の季語、お相手の様子を気遣う言葉、または日頃のお礼の言葉で構成されています。

 ▶頭語

頭語とは、「拝啓」「前略」など、お礼状の書き出しに使用する言葉です。
お礼状を書くお相手との関係性に合ったものを選ぶことがポイントです。一般的なお礼状には「拝啓」、あらたまったお礼状にはより丁寧な「謹啓」を選ぶとベストです。

 ▶季語(時候の挨拶)

お礼状をお送りする際に、月に応じた季節の言葉を使用します。「○○の候」や「○○のみぎり」といったような、文面を見たことはありませんか。季語は、その名の通りお礼状を書く月によって使用するキーワードが異なります。日本には四季があり、季節ごとに美しい季語を引用することで、四季を感じることができます。

|主文|

起語と用件などのお礼状の本文にあたる部分で、お礼の言葉や自身の近況を書きます。

 ▶起語

主文の起語とは「さて」や「このたびは」などのここからが本題となることを告げるための書き起こしの言葉です。

 ▶用件

お礼状の場合、お祝いをいただいた感謝の言葉や受け取ったものの感想などを書くのが一般的です。お礼状の用件はできる限り簡潔に書きましょう。

|末文|

結びのあいさつと、最後に「敬具」などの結語で構成された部分です。

 ▶結びのあいさつ

今後の抱負や相手を気遣う言葉や、指導を願う言葉、さらに相手の発展や繁栄を願う言葉を書きます。続いて、結語と言われる「敬具」などの終わりの挨拶に当たる言葉を書きます。

 ▶結語

結語は頭語と一対になっており、決まった組み合わせがありますので留意しましょう。頭語と結語はお礼状を書くお相手との関係性に合ったものを選ぶことがポイントです。

|後付け|

日付と差出人の名前、お相手の名前で構成された部分です。

 ▶日付

日付はお礼状を書いた日の正式な年月日を書きます。よく「吉日」と書くこともありますが、できればお礼状を書いた日付を書く方がベストです。

 ▶差出人名・宛名

差出人名と宛名は会社名・役職・名前をフルネームで書きます。宛名は差出人名よりも少し大きめにすることで敬意を表現する意味合いがあります。
ただし横書きのお礼状の場合は、お相手の名前は最後ではなく最初に書きます。

|頭語と結語|

頭語とは、「拝啓」「前略」など、お礼状の書き出しに使用する言葉です。結語とは、「敬具」や「草々」など、お礼状の文面の最後に使用する言葉です。頭語と結語にはそれぞれ決まった組み合わせがあります。どの組み合わせを使用するかは、相手との関係性や手紙のフォーマル度によって正しく使い分ける必要があります。

拝啓 ― 敬具   一般的な表現
拝呈 ― 敬白   一般的な表現
謹啓 ― 敬白   より丁寧な表現
謹呈 ― 謹白   より丁寧な表現

※結語の「かしこ」は女性のみが使用する言葉です
※お礼状では前文を省略した場合の「前略」や急ぎの場合の「急啓」などは使用しません

●文例 月ごとの季語やお礼状の書き出し・結びの文例

 ●1月
★季語
新春の候/初春の候/酷寒の候/厳寒の候/厳冬の候/寒風の候/寒冷の候
★書き出し文例
・ 新春の候、貴社ますますご繁栄のこととお慶び申し上げます。
・ 初春の候、ますますご健勝のこととお慶び申し上げます。
★結びの文例
・ 極寒の候、お元気でお過ごしください。
・ 厳冬のおりから、くれぐれもご自愛ください。

 ●2月
★季語
厳寒の候/余寒の候/立春の候/残寒の候/残雪の候/残冬の候/晩冬の候
★書き出し文例
・ 向春の候、貴社ますますご繁栄のこととお慶び申し上げます。
・ 軽暖の候、皆さまにおかれましてはますますご健勝のこととお慶び申し上げます。
★結びの文例
・ まだまだ寒さが厳しいですが、くれぐれもご自愛ください。
・ 立春とは申しますが、お風邪など召しませぬようお気を付けください。

 ●3月
★季語
早春の候/軽暖の候/浅春の候/春暖の候/春分の候/陽春の候/春色の候
★書き出し文例
・ 陽春の候、皆さま風邪など召されずにお過ごしでしょうか。
・ 春陽の候、貴社ますますご発展のこととお慶び申し上げます。
★結びの文例
・ 季節の変わり目なのでくれぐれもご自愛ください。
・ 桜の便りも聞かれますが、温かい春の風を感じに外に出てはいかがですか。

 ●4月
★季語
花冷え候/みぎり桜花の候/桜花爛漫の候/春爛漫の候/春陽の候/仲春の候
★書き出し文例
・ 桜花の候、貴社ますますご発展のこととお慶び申し上げます。
・ 春陽の候、皆さまにおかれましては益々ご健勝のこととお慶び申し上げます。
★結びの文例
・ 季節の変わり目、(皆さま/○○さん)にはくれぐれもご自愛ください。
・ 春風を感じに外へお出かけになるのも良いですよ。

 ●5月
★残春の候/惜春の候/暮春の候/葉桜の候/青葉の候/若葉の候/新緑の候
★書き出し文例
・ 残春の候、貴社ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。
・ 葉桜の候、貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
★結びの文例
・ 寒暖の差が大きい季節柄、なおいっそうご自愛ください。
・ 五月晴れの日々をどうかお健やかにお過ごしください。

 ●6月
★入梅の候/薄暑の候/麦秋の候/梅雨の候/長雨の候/短夜の候/梅雨晴れの候
★書き出し文例
・ 入梅の候、貴社ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。
・ 長雨の候、貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
★結びの文例
・梅雨明けも間近、どうぞお元気お過ごしください。
・ 本格的な夏を控え、いっそうご自愛ください。

 ●7月
★季語
梅雨明けの候/向暑の候/仲夏の候/盛夏の候/炎暑の候/酷暑の候
★書き出し文例
・ 盛夏の候、貴社ますますご発展のこととお慶び申し上げます。
・ 猛暑の候、貴社いよいよご隆盛のことと存じます。
★結びの文例
・ これからも、猛暑続きそうです。体にはくれぐれもお気をつけください。
・ 暑さ厳しき折り、くれぐれもご自愛下さい。

 ●8月
★季語
★残暑の候/季夏の候/避暑の候/残炎の候/納涼の候/暮夏の候/晩夏の候
書き出し文例
・ 残暑の候、貴社ますますご発展のこととお慶び申し上げます。
・ 季夏の候、貴社いよいよご隆盛のことと存じます。
★結びの文例
・ 本格的な夏を迎え熱中症などにお気を付けください。
・ 残暑厳しき折り、くれぐれもご自愛下さい。

 ●9月
★季語
初秋の候/白露の候/新秋の候/新涼の候/秋冷の候/孟秋の候
★書き出し文例
・ 初秋の候、貴社ますますご発展のこととお慶び申し上げます。
・ 新秋の候、貴社いよいよご隆盛のことと存じます。
★結びの文例
・ これからも、もうしばらくは残暑が続きそうです。体にはくれぐれもお気をつけください。
・ これからの季節、朝夕冷え込んでまいりますのでお身体にお気をつけください。

 ●10月
★季語
爽秋の候/清秋の候/秋麗の候/秋涼の候/仲秋の候/錦秋の候/
★書き出し文例
・ 爽秋の候、貴社ますますご発展のこととお慶び申し上げます。
・ 秋雨の候、皆さまにはいっそうご活躍のこととお慶び申し上げます。
結びの文例
・ これから朝夕冷えてまいりますので、体にはくれぐれもお気をつけください。
・ 秋が深まりゆく季節ですが、くれぐれもご自愛ください。

 ●11月
★季語
晩秋の候/深秋の候/暮秋の候/霜秋の候/向寒の候
★書き出し文例
・ 晩秋の候、貴社ますますご発展のこととお慶び申し上げます。
・ 深秋の候、皆さまにおかれましては益々ご健勝のこととお慶び申し上げます。
★結びの文例
・ 向寒のみぎり、お風邪にはお気をつけてお過ごしください。
・ 冬を向かえる支度でお忙しいこととは存じましたが、筆を取らせていただきました。

 ●12月
★季語
初冬の候/初雪の候/霜寒の候/寒気の候/師走の候
★書き出し文例
・ 初冬の候、貴社ますますご発展のこととお慶び申し上げます。
・ 歳末の候、貴社ますますご繁栄のこととお慶び申し上げます。
★結びの文例
・ 忙しい年末ですが、体に気をつけてお過しください。
・ 皆さま健康で新年を迎えられますようお祈り申し上げます。

●文例 お中元のお礼状文例

株式会社〇〇〇〇
代表取締役 〇〇 〇〇〇 様

拝啓
盛夏の候、ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。
平素は、格別のご交誼にあずかり、厚くお礼申し上げます。
 さて、このたびは結構なお品をご恵贈いただきまして、誠にありがとうございました。
いつにかわらぬお心配りに感謝申し上げます。
貴社のご発展と皆さまのご健勝をお祈りいたしますとともに、
今後とも変わらぬご厚誼のほど、何卒宜しくお願い申し上げます。
暑さ厳しき折、皆さまどうぞご自愛くださいませ。
 まずは、略儀ながら書中をもちましてお礼申し上げます。
                             敬具

令和〇年〇月〇日

株式会社〇〇〇〇
代表取締役 〇〇 〇〇〇

●文例 お歳暮のお礼状文例

株式会社〇〇〇〇
代表取締役 〇〇 〇〇〇 様

拝啓
歳末の候、貴社いよいよご隆昌のこととお慶び申し上げます。
 さて、このたびは結構なお品をご恵贈くださり、ご厚志誠にありがとうございました。
平素から多大なご芳情に深く感謝申し上げ、有り難く拝受させていただきます。
皆さまのご健勝と貴社のますますのご発展を心からお祈りいたしますとともに、
来年もより一層のご厚誼を賜りますよう、何卒宜しくお願い申し上げます。
寒さ厳しき折ですので、皆さまどうぞご自愛の上、
ご多幸な新春をお迎えなされますよう心からお祈り申し上げます。
 まずは、略儀ながら書中をもちましてお礼申し上げます。
敬具

令和〇年〇月〇日

株式会社〇〇〇〇
代表取締役 〇〇 〇〇〇

●文例 設立記念祝いのお礼状文例

株式会社〇〇〇〇
代表取締役 〇〇 〇〇〇 様

拝啓
時下ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。
平素は格別のご高配を賜り心より感謝申し上げます。
 さて、この度は弊社設立の記念日に際し、大変結構なお品を頂戴いたしまして厚くお礼申し上げます。
格別のご芳志のほど恐縮に存じます。
これを機に、関係者一同心を新たにし、皆さまのご期待に添えますよう
一層努力してまいる所存でございます。
今後とも倍旧のご支援ご厚諠を賜りますよう、何卒お願い申し上げます。
 略儀ながら、まずは書中をもちましてお礼申し上げます。
敬具

令和〇年〇月〇日

株式会社〇〇〇〇
代表取締役 〇〇 〇〇〇

●文例 移転祝いのお礼状文例


株式会社〇〇〇〇
代表取締役 〇〇 〇〇〇 様

拝啓
時下ますます御清栄のこととお喜び申し上げます。
平素は格別の御高配を賜り心より感謝申し上げます。
 さて、過日は弊社の事務所移転に際し、大変結構なお品を頂戴いたしまして、誠にありがとうございました。
こうして移転が叶いましたのも、ひとえに皆さまのご支援、ご協力のおかげと、心から御礼申し上げます。
かかるうえは、これを機に社員一同心を新たにし、皆さまのご期待に添えますよう一層の精進を重ねてまいる所存でございますので、今後とも倍旧のご支援ご厚諠を賜りますよう、何卒お願い申し上げます。
 略儀ながら、まずは書中をもちましてお礼申し上げます。

敬具令和〇年〇月〇日

株式会社〇〇〇〇
代表取締役 〇〇 〇〇〇

●文例 就任祝いのお礼状文例

株式会社〇〇〇〇
代表取締役 〇〇 〇〇〇 様

拝啓
時下ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。
平素は格別のご高配を賜り厚くお礼申し上げます。
 さて、この度は私の社長就任に際しまして、早々にご丁重なるご祝辞を賜り、
更には大変結構なご厚志まで頂戴いたしまして、誠にありがたく、心よりお礼申し上げます。
このうえは、皆さまのご期待に添えますよう、社業発展のため全力をつくす覚悟でございますので、
今後とも倍旧のご支援ご厚諠を賜りますよう、何卒お願い申し上げます。
本来であれば拝顔の上、お礼を申し上げるべきところではございますが、
 略儀ながら、まずは書中をもちましてお礼申し上げます。

敬具令和〇年〇月〇日
株式会社〇〇〇〇
代表取締役 〇〇 〇〇〇










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