【映画】天空の城ラピュタ(金曜ロードショー令和6年8月30日)

 SNSで天空の城ラピュタが放映されると知り、なんとなく視聴した。
 子供の頃に大好きで、何度も繰り返し見ていたから物語もセリフも、場面も覚えているはずが、何度見ても面白い。
 シータとパズーの冒険譚であると同時に何気ない、登場人物たちの感情の交差、築かれる信頼関係と、絆に基づく新たな未来という基本的な部分も見せているんだなと改めて思う。
 画面も、一瞬だけ遠景でゴリアテの様子が描かれたり、刻々と日が昇り、変わっていく景色、ラピュタについてからの崩れ落ちた城や、雨で水底に沈んだのであろう街、屋上庭園と園丁のロボットが過ごしてきたであろう時間と無人の城、植物の生命力の強さなど、自分の関心の根幹を見た気もした。  
 
 現実は、もっと厳しくて冷たくて、他人に期待しない方が生きやすい。自分の痛みや悲しみは、誰とも分かち合えないと割り切る方が楽なことも多い。それでも、他者を尊敬して少しだけでも温かな関係を築くことをできたら、それは生きていく上でとても素晴らしいのだと思いなおせる作品だった。
 色々な作品を見ているけれど、物語の過去や未来、登場人物たちのあれこれを想像して二次創作をしたくなるのは、私にとってはラピュタだけだ。

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