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本当に自分が大事にしたいものを見失わず生きたい。

久しぶりの3連休だった。

年末年始でもなんでもない時期に、3日間ちゃんと休もうと決めれたのは恐らく1年ぶりくらい。

ただこのご時世で特に外出も難しいので、家で買ったものの読めていなかった本を一気読みしたり、映画を見たりするのに時間を使った。

そのなかでもまず、最初にこちらの本なのだが、すごくよかった。

私自身キャリア相談を行う仕事をしているけれど日本もアメリカもキャリアで悩める人の問題というのは世界共通なのだなと感じたし、それに対して自分に問いかける質問やフレームワークも勉強になった。

ただこの本の中で唯一自分のなかで引っ掛かっていたフレーズが、

人生の幸福度を決める要素のなかで「仕事」というのは8番目くらいらしいということ。それ以上に趣味や家族や大事な人との時間のほうが人生の幸福度においては重要とのこと。

他にもいっぱい重要なことが書かれていた中で、なぜか妙にその言葉だけが頭に引っ掛かった。

私は今の仕事に誇りを持っているし、会社もとても好きだ。だからこそ一生懸命頑張ってきたし、今の自分がある。そしてこれからも頑張っていきたい。

とはいえ、自分の中でいつもオーバーヒート気味に頑張りすぎてしまう自分の癖に今思えば少し違和感があったのかもしれない。

一見よしとされることだと思うけれど、先述の本でワーカホリックの人のエピソードも見て「私も、もしかしてこうなのだろうか」と不安になった。

そして、この駆り立てられるような「頑張らなければならない」と思う感覚はなんなのだろうかと、ふと立ち止まった。

そして何か答えなるものを探して、連休中にいろんな本を読みあさっているうちに、この本にたどり着いた。

kindleで無料だったので、サクっと読むつもりで置いていた本だった。ただこの本によって自分が封印していたパンドラの箱を開けてしまうとは最初は思ってはいなかった。

わたしのこの仕事への異様な「執着」はどこからくるのだろうか。もちろんずっとやりたいことだったからとかその先に自分が得たいものがあるからとかそういったこともあると思う。ただそれだけではないような気がした。

この本によると執着の対象というのは「仕事」など、ものというよりも「人」と「感情」がセットになって生まれるらしい。

なるほどと思いながら、ワークに沿って何人か自分の心当たりある対象をピックアップをしてみた。そして1番フィットしそうな対象としっかり向き合っていくらしい。

私が最初に出した対象はこちら。


①母(とても厳しかった。仕事を頑張る影響があるとしたら、母が影響してそうと最初は思っていたけれど、母との関係性の問題はとっくの昔に解消しているので、ピンとこない)
②前の旦那(どこかの記事でも述べたが私は一度離婚している。自分から離婚を切り出したのと、決断には後悔がないのでこちらもピンとこない)
③仕事をする自分?(仕事はとても好きでやってるし、自ら選んでやっているので、ピンとこない)
④お金さん?(この本ではお金のことを人格化してお金さんと呼ぶらしい。今の仕事もお給料以上に今後のビジョンや構想に惹かれて選んでいるので恐らく違うだろう)
※結果的にお給料は後からちゃんとついてきました、ありがとう、社長。

と、こんな感じで挙げてみたもののやはりどれも始めはピンとこなかった。

ちなみに以下がワークの問いと流れである。

①まずひとり手放す人を決める
②その人との間に起きたことや自分がどう感じていたかを向き合う
③手放す目的と理由は?(できるだけワクワクする理由を考える)
④手放すと、どう変わる?どう変わりたい?
⑤今、その人に伝えたいことは?(その人に見せない手紙を書くつもりで)

(一部抜粋)
いわゆる感情を吐き出し、整理して清算するフローなのだが、これまで体験や出来事に対しては行ってきたけれど、確かに「人」に対しては行ったことがなかった。そしてこのフレームワークによって、自分がなんとなく違和感に感じていた執着の正体が明確になるのだった。(この本、すげー!)

結局仕事に執着をしていると思っていた自分の本当の課題は離婚という経験の清算にあった。(つまり前の旦那に本当に伝えたかったことを伝えきれないまま一方的に離婚に踏み切ってしまい、それを引きずっていた=執着)

どこかでも書いたような気がしているが、前の旦那と結婚に至った経緯に関してで言うと、自分から3度告白して交際し、ほぼ自分からプロポーズまでするような形で結婚した。むしろ結婚してもらったというようなものに近い気がする。だからなのかはわからないけれど、結婚生活自体においては何も後悔がなく最高だったと言い切れる。

ただ今思えば、離婚に至ったのも自分が知らないうちに執着を抱いていたことによるものだったのかなあと振り返って思う。

最初は相手がどんな状態だったとしても気にならないし、許せるけれど、7年くらい一緒にいると、愛がいつのまにか相手への期待に変わり、その期待通りにならないとイライラするようになった。

また自分のキャリアステージも大きく変わり、自分の価値観や状況が変化していることも相手からすると分からなかっただろうし、私自身もうまく伝えられていなかったと思う。

そこでいよいよスタートアップにジョインし、事業の立ち上げで寝る間も惜しんで働くようになると仕事優先になり、相手との会話も噛み合わなくなって「この大変な状況でなんでそんなことを言うのか」と完全なるすれ違いが起こっていた。そしてだんだん「言っても分かってくれないからいいや」と建設的な対話もできていなかったと思う。

あれだけ自ら望んだ結婚生活も、自分が当時の仕事のプレッシャー以上に家庭の問題と向き合いきれなくて手放すことになった。

「そもそもお互いの価値観のズレだ」と封印してきたけれど、先ほどの5つめの「相手には見せることのない手紙を書く」というワークをやることで、思いもよらないほどの文量になっていたことに驚いた。

当時私はどれほど相手に伝えたいことを伝えきれていなかったのかと改めて反省した。

ちなみにざっとではあるが手紙の内容はこんな感じだ。
・色々と振り回してしまい、申し訳ない。
・思うことはたくさんあると思うので恨まれていてもしょうがない。ただ人生で1番幸せだった時も最悪だった時も、何一つ変わらずそばにいてくれたことに感謝していたし、最後はそれも伝えきれずに終わってしまったことを後悔している。
・人一倍、幸せになって欲しい。
・自分は今後人生で本当に1番大事したいことを見失わないように、また次に大事な人を見つけた時にはちゃんと大事にできるよう生きていきたい。
概ねこういったことだった。

ちなみに、離婚というのは人生において「身近な人の死」の次にストレスが溜まる出来事らしい。以下記事を参考に。

少なくとも、離婚は結婚よりも大変だというのは本当だ。

もちろん離婚に至るプロセスも大変なのだが、1番考えさせられるのは、離婚してからの人生をどう生きるかだと個人的には思っている。

孤独と向き合い、自分がこれからの人生で、本当に何を大事に生きていきたいのか。そういったことをふとした瞬間に考えさせられる。

その孤独と向き合うことが嫌で、なるべく考え込まないようにしていたかった。停滞することで人生をかけて選んだはずの仕事に影響を出してはいけないし、相手にも示しがつかない、だから誰よりも努力をして自分でも納得のいく結果を残さないといけないとどこかで思っていたのだろう。

それが自分でも心に引っかかっていた「仕事は好きだし誇りを持ってる。でもこれって本当に健全なのか」という状態だったのかもしれない。いわゆる気づかぬうちに、仕事に依存していたのだと自覚した。人生って本当に難しい。

先述した「ハーバードの自分を知る技術」の本の中でも「依存」ではなくいろんな対象に「分散」させることが大事と書かれていた。それも納得だ。自立とは依存先を増やすことだから。

そして今回の一連のワークを経て、本当の意味でこの離婚という経験を浄化できたような気がしている。失った分それ以上に頑張らなければという執着の気持ちは一切なくなり、そのうえで本当に自分が何を大事にしたいのか、どういうことをやっていきたいのかが、よりクリアになった。

やはり違和感があるうちに向きあって早く解消をしておくことは大切。

話は変わるが最近システムコーチングの勉強を始めた。
システムコーチングとはいわゆる家族やカップル、パートナーシップ、組織など二人以上の関係性をコーチングするものだ。

自分のようにちょっとした対話のズレから関係性が崩れてしまい後悔する人を減らせるように、そういう思いもあって勉強し始めた。
そして実際勉強してみるとやはり「もっと早く出会いたかったなあ」とも思う。

キャリア相談をしていても相談者の根本の自信のなさや自己肯定感に影響しているのは、やはり家族との関わりによるものが大きいと日々実感している。だからこそ夫婦や家族との関係性を見直すことは、幸せに生きれる人を増やすことに繋がるのではないかと本気で思っている。

前向きな決断でもあり少しの後悔もあり。失って初めて人生の教訓を得るのかもしれないけれど、それを誰かに、社会に還元していきたいな。だから、いつか夫婦関係や家族との関係性を見直せる事業をつくっていきたい。

そしてこれからはどんな時でも、本当に自分が大事にしたいものを見失わず生きたい。

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