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令和元年の餃子ニュースを振り返る

令和元年がもうすぐ終わりますが、皆さまは今年どのように餃子と過ごされましたか?今年の餃子ニュースを振り返っていこうと思います。小野寺個人の主眼で10件選んでますので、ご了承ください!
なお、この記事は餃子アドベントカレンダー2019に参加しています。

大阪王将が創業50周年

昭和44年に大阪の京橋に大阪王将1号店ができてから今年で50周年とのこと。おめでとうございます。

今年は、大阪王将(イートアンド )さんが将棋の王将戦を特別協賛し「大阪王将杯王将戦」を開催しています。あの藤井聡太7段も大阪王将のキッチンカーから提供される餃子や特別メニューを食べながら、挑戦者決定リーグのかなり惜しいところまで上り、非常に盛り上がっていました。

群馬の関東第二工場も今年完成し、さらに加速することは間違いなさそうです。

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餃子の王将が新コンセプト店舗を展開

餃子の王将が、有楽町にGYOZA OHSHOと、秋葉原に餃子の王将Expressを開店。

GYOZA OHSHOは女性をターゲットにしたちょっとおしゃれな店舗で、京都の四条烏丸などに出店していましたが、東京での出店は初。有楽町オリジナルメニューなど、京都とは少し違うラインナップになっています。

餃子の王将Expressは全国で初めての展開で、スタンディングであったり餃子が小さかったりと、狭いスペースで、短い滞在時間で利用される形態として展開。

この両極にある2店舗を有機的に全国に展開していくのでしょうか。安くて美味しい餃子がどこでも食べられるようになるというのは嬉しいことなので、今後の展開に注目していきたいと思います。

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伊藤信夫氏の死去

宇都宮みんみんの前社長、宇都宮餃子会初代会長である伊藤信夫さんが、4月に85歳で亡くなられました。お会いしたことはないのですが、私たちが享受している餃子文化の基礎を建てられた方ということで、餃子レジェンドの一人として尊敬していました。ご冥福をお祈り申し上げます。

伊藤さんは、宇都宮餃子というブランドを立ち上げ、育て、残してくれました。そしてその宇都宮餃子をモデルにしながら、全国で新しい餃子産業が立ち上がってきています。そういう意味では、伊藤さんは日本の焼き餃子文化を作った一人と言っても過言ではありません。

全国で立ち上がっている餃子の団体を見ていても、うまく回るところには伊藤さんのような強い求心力を持ったリーダーが必ずいます。そのリーダーに共通することは、常に謙虚で、意思が強くて、繊細なところに目が届いているということ。今でも、宇都宮みんみんの本店にはそういう心を感じます。

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宮崎県高鍋町で「餃子のまち高鍋推進協議会」立ち上がる

2017年度で宮崎市は餃子支出金額で日本3位、購入頻度では日本一となっており、今年は宮崎市内のイオンで宮崎餃子祭りが開催されたり、高鍋町内で昨年に続いて餃子フェスin高鍋を開催したりと、宮崎県内の餃子が非常に盛り上がっています。私も、宮崎市内の繁華街にあるアーケードを貸し切って、宮崎で作られている餃子4種類をみんなで焼いて食べる「宮崎ストリート餃子フェス」というイベントを開催したことがあり、非常に関心を持っている地域の一つです。

その宮崎市の餃子ムーブメントを引っ張っているのは、意外にも高鍋町です。宮崎市内より餃子店が多い高鍋町で、今年「餃子のまち高鍋推進協議会」が立ち上がりました。高鍋町だけでなく、いずれ宮崎県の餃子団体までできるのではないか、さらには九州全域の餃子団体ができるのではないかと個人的には思っていますが、その時にもやはり高鍋町は中心にいるのではないかと思います。今後、ご注目ですよ。

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宇都宮の餃子をめぐるバスツアーを開催!

宇都宮餃子祭りが毎年11月第一土日に開催されているのですが、これに行くとなると新幹線で行っても車で行っても往復1万円弱かかるため、実はこれまで参加したことがありませんでした。そこに東京餃子通信の塚田編集長から「バスツアーという手があるぜ」とお話を頂き、バスツアープログラムを一緒に企画し開催しました。

宇都宮餃子祭りに出店している焼き餃子全種類を参加者みんなで集め、みんなで分け合いながら食べまして、そして大谷石資料館で腹を減らしてから和の中を貸し切って餃子を食べるという至福のツアーでございました。

そもそも、餃子の名店は地方に多くあります。しかしそんな名店ほど、駅から遠かったりするのですよね。そこに一人でいくよりは、みんなで行ってワイワイと食べ比べして歩くほうが楽しいですし、その時の交通手段としてバス貸切は可能性があるなと思いました。

特に、みんなで同じTシャツを着てると祭り気分が楽しめます!人数さえ集まれば一人あたり千円ちょいでTシャツは作れますので、おすすめです!

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町中華の餃子ブーム到来

町中華の餃子が注目されるようになったきっかけは、BSのこの番組。

日本の焼き餃子のルーツは、おおよそ町中華にあると言われています。昨年までの気取った餃子ブームの反動というべきか、改めて古くから下町で愛され続けてきた町中華の店で、スタンダードな餃子とビールを気軽に楽しむのもいいんじゃないか、という再評価があったように思います。

何よりこの番組が面白いのは、玉さんが店主の歴史や思いというものを引き出してくれているところで、お店ごとの個性的な魅力を伝えてくれるところ。そう、餃子にもお店ごとの個性があるんです。餃子を消化するということは、餃子を作る人の愛も消化しているということでもあるんだ、ということを教えてもらいました。

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名店の餃子が通販に参入

行列ができる飯田橋の名店「おけ以」が、山形県酒田市に工場を設立して通販を開始。

あの繊細なバランスでできている餃子が、冷凍通販されるなんて思いもしませんでした。実はお取り寄せしたのにまだ焼いてませんが、お店の餃子との違いは少なからずありそうです。焼く側の環境も違いますし。後日レポートします。

しかし、あのおけ以さんが公式に展開している以上は、きっと丁寧にこだわって作っていらっしゃるのでしょう。実食しないことには分かりませんが、こうした名店が通販に参入してくるということが、面白いと思いました。

ミート矢澤が通販で餃子を出してくるなど、餃子専門店以外からの参入も増えてくることでしょう。新しい挑戦者が現れることで、既存の王者も奮い立ち盛り上がってくるという構図があると思いますので、私はどちらも応援しながら盛り上げていきたいと思います。

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林先生の初耳学で、松重豊さんに勧めたい50店舗を挙げて一瞬映る

俳優の松重豊さんは下積み時代に下北沢の珉亭でアルバイトをしていたことなどから餃子が好きだそうで、その松重さんにオススメしたい餃子店を挙げるという企画で、東京餃子通信の塚田さん、クック井上。さん、クックパッド広報徳成さんと一緒に、餃子店を2時間かけて50店舗挙げてきました。放送に使われたのは一瞬でしたが、この50店舗の注目度が高かったために、塚田さんが東京餃子通信でまとめてくださいました。

餃子が好きという方であれば、この中のいくつかは行ったことがあるのではないでしょうか。行ったことがない店は、ぜひ近くにお立ち寄りの際に行ってみては。

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食べログの「百名店」に餃子版が登場

全国に餃子の名店がありますし、100店に絞り切ることも難しいと思いますが、ともかく食べログさんが百名店を出してくれたということで、全店制覇をするために日本国内を飛び回らないといけないです。

もちろん、ここにない名店も多々ある訳で、特に私の大好きな宮崎の餃子屋さんが一つも入っていなかったりするのですが、とりあえずこの百店を巡礼すれば悟りが開けるだろうと思わざるを得ません。

東京都内だけでも45店あります(しかもそのうち3店舗は亀戸餃子!)ので、まずはここからでしょうか。がんばりましょう。

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餃子ニュース&コミュニティを実験的に開始

美味しい餃子に出会うために、私たちは東京餃子通信を熟読したり、食べログやrettyのレビュアーをフォローしたりして、常に新しい餃子との出会いを探し求めているのですが、これだけで良いのだろうかと私は思ったのです。

つまり、餃子愛が溢れる人たちは、息をするように餃子のことを知りたい。どんなつまらないことでも、餃子に関する情報をもっと見たり聞いたり話したりしたいのではないだろうかと。

そこで2つの施策をはじめました。まず一つは、私が普段広い集めている餃子ニュースをtwitterにフィードしていくということ。

お店がオープンしたとか、新商品が出たとか、こんなキャンペーンが始まったとか、テレビで餃子が取り上げられるとか、とにかく拾い集めた餃子ニュースはは全部垂れ流します。真偽も確認しないで、拾ったらすぐにキャッチアンドリリース。

あとは受け手が興味を持ったり真偽を確認したりとか色々すると思うのですが、それはクローズドな場所があったほうがいいと思ったので、LINEオープンチャットでコミュニティを立ち上げました。

LINEオープンチャットは匿名性サービスなので、中途半端に「餃子が好きです」程度の低レベルな会話じゃ盛り上がらないので、小さい餃子のことを深掘りできそうな熱いコミュニティにするために参加条件に「餃子愛をシャウトする」としました。結果、他にない小さな話題で盛り上がる、なかなか面白いコミュニティに育ちはじめています。

餃子愛を自己処理できなくて困っている方、餃子ニュースと餃子コミュニティで、ぜひお待ちしております。

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2018年の家計調査で、群馬県前橋市が餃子購入頻度で日本一

だということを多くの人は知らないし、宇都宮と浜松がいまだに購入頻度日本一だと思っている方が多いと思うので、「餃子日本一」の再定義を来年のテーマに据えて、活動することにしました。

2019年の月次を見ても、今年の餃子購入頻度ランキングは前橋市が1位を走っています。前橋市だけではなく、高崎市などを含む群馬県のこととして、盛り上がっていったほうがいいと思っていますので、その火をどこから起こすのが良いか、色々動いているところです。

同時に、群馬県のライバルとして前述の宮崎県を据えて、群馬県と宮崎県、そして王者の浜松市と宇都宮市を巻き込みながら、いわばプロレスのような構造になるように仕向けて行けたら幸いと考えておりますので、ぜひ皆様の応援をよろしくお願い申し上げます。

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あとがき

勢い余って、11個書いてしまいました。私心たっぷりな餃子業界ニュースですみません。

一般社団法人焼き餃子協会も、立ち上げから2年弱でございまして、今年は細々と実験的に「会員」を募集してみておりました。まぁ、何もお役に立ててない気がしますが、会員のみなさまのお気持ちにお応えできるように、現在も色々仕込んでいるところですので、長い目で見守って頂ければ幸いです。日本の焼き餃子を盛り上げて欲しいという方に見守られながら、我らが焼き餃子協会は来年ますます大きくなっていきたいと思います!

あと、餃子アドベントカレンダーにエントリー頂いた皆さま、ありがとうございます!餃子アドベントカレンダー2019、これから始まりますので、引き続きお楽しみください。


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