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宮崎市がぎょうざ日本一になって、戦国時代が始まる

本日、2021年の家計調査が発表されました。「ぎょうざ」の結果はこちら

支出金額では、2位の浜松市と456円差、3位の宇都宮市1,055円差という、圧倒的な差をつけて宮崎市の1位でありました。
過去20年以上、ぎょうざ支出金額1位は宇都宮市と浜松市で競われてきたものが、ついに宮崎市が1位を奪取しました。宮崎市民の皆様、おめでとうございます。

宇都宮市と浜松市が減少傾向となっていたところに、宮崎が右肩上がりで追い越したという感じです。
宮崎市の本当に面白いところは、食費の中でぎょうざ支出の割合がとても多いこと。全国平均より2倍以上、ぎょうざにお金を使っていると言っても過言ではない。

購入頻度は、2020年もかなり頭抜けていたのですが、2021年はさらに差が拡大。

月次累計を見ていても、宮崎市がずっと圧倒的にリードした2021年となりました。

宮崎市のぎょうざは1日にしてならず

この宮崎市のジャイアントキリングは突然に達成されたものではなくて、以前からすでにその予兆がありました。

2018年〜2019年に宮崎県内で餃子イベントが開催されて餃子への関心が掘り起こされていた状態となっていたところに、マツコの知らない世界で宮崎県高鍋町の餃子が紹介されたことや、第1回緊急事態宣言をきっかけに宮崎県内のお持ち帰り餃子文化が一気に深まりました。
それで2020年上半期にぎょうざ支出金額が一気に伸びていることが確認され、それをきっかけに2020年9月に宮崎市ぎょうざ協議会が設立。さらに宮崎市観光戦略課、宮崎市観光協会、宮崎経済連などのバックアップも加わって宮崎市内の餃子イベントが活性化し、宮崎市民の餃子関与度が大いに高まったことで、2021年のぎょうざ支出金額がどんどん伸びて今回の日本一に至ったと考えています。

2020年に設立した「宮崎市ぎょうざ協議会」は、2019年に設立していた「ぎょうざのまち高鍋推進協議会」の後押しで生まれ、またこれから宮崎市から宮崎県全体の大きなうねりへとつながっていきます。

この流れを最初から応援してきたという自負もあり、宮崎市がジャイアントキリングを達成したことは心から嬉しく思っています。

そして餃子戦国時代へ

私がずっと宮崎を応援してきたのには、焼き餃子協会を設立した理由にもつながる大きな野望があったからです。
焼き餃子協会は、「日本の焼き餃子文化を広める」ことをミッションとしており、日本の焼き餃子文化は宇都宮や浜松だけではないということを知ってもらうことが大事でした。
家計調査を分析すると、宇都宮や浜松に続いて、宮崎市や京都市がいつも上位にいました。宮崎や京都から餃子を取り寄せて食べてみれば、どれもかなり美味しい。餃子といえば宇都宮と浜松と言われるような「餃子の常識」に、宮崎や京都の餃子はくさびを入れることができるだろう、と考えました。

京都は餃子の王将の発祥の地でもあり、知名度の低さという点では宮崎の方が低い。知名度がないだけで、餃子の味も文化も、宮崎は全国トップクラスである。これを世の中に知らしめることで、「日本の焼き餃子文化を広める」焼き餃子協会の立ち位置を確立するきっかけになるのではないだろうかと。

そのような考えを持っている時に、ひなた宮崎経済新聞の副編集長である恒吉浩之さん(その後、焼き餃子協会の宮崎支部長に就任)にきっかけをもらって宮崎へ行き、「宮崎県内の餃子はもっと世の中に知られるべきだ」ということを宮崎市民に気づいてもらうために「宮崎ストリート餃子フェス」というイベントを宮崎市職員の池袋さんなどと一緒に仕掛け、それがきっかけの一つにもなって「ぎょうざのまち高鍋推進協議会」など団体設立に至り、宮崎市の餃子が世の中に知られる大きなうねりが生まれたと考えています。

実は、2018年に初めて宮崎に行った時は、宮崎市が2位ぐらいに食い込めば世の中の「餃子の常識」は破壊できるだろうと考えていました。しかも、それを達成するのに10年ぐらいかかるだろうと思っていました。

しかし、宮崎市はそこからたった3年でジャイアントキリングに至ることができました。環境変化や運もあったと思いますが、とにかく宮崎市は日本一という事実を手にすることができたのです。

このニュースをきっかけに、他の餃子愛に溢れる都市が、宇都宮や浜松を越えて餃子の街として知られたいと、目覚めて活動を開始するところが現れてくるでしょう。それが私の狙いでした。宮崎のジャイアントキリングをきっかけに、雪崩式に全国で餃子屋さんが蜂起してくれることを願っています。

その一つが、鹿児島市です。鹿児島は宮崎県の隣県でもあり、良い餃子食材の宝庫でもあります。それで、鹿児島からも餃子文化を発信するために、鹿児島に移住しようとしているカタオカマナミさんに鹿児島支部長を引き受けていただきました。事務局はぎょうざのビッグファイブさんに担っていただくことになりました。鹿児島餃子のマニアであるカタオカさんが、鹿児島県内の餃子屋さんや餃子愛好家が繋がるきっかけをつくり、ビッグファイブの川原さんがそのつながりをしっかりと固めるという役回りです。
宮崎と鹿児島の連動イベントなども、今後ご期待ください。

宇都宮市や浜松市という餃子産業の先進地に対抗するには、南九州だけでも足りず、福岡や長崎まで巻き込みながら全九州で対抗しなければならないかもしれません。その九州連合に至るようなきっかけを、焼き餃子協会としても作っていけたらと思います。

また、老舗から新進気鋭の餃子屋さんが競い合っている京都。実は冷凍食品の支出金額が多く、老舗餃子屋さんも多い北陸や新潟。国内最大の餃子生産地で、大小様々な餃子メーカーが競い合っている群馬。そして餃子支出金額は低いものの、小麦の名産地であり素晴らしい餃子がたくさん生まれている北海道。

まだまだ、餃子王国となるポテンシャルのある地域が数多くあります。
そうした地域の中で市民活動として盛り上げていき、その地域の餃子の魅力を醸成し、世に知らしめていくきっかけを作っていきたい。

そのモデルが、宮崎市と考えています。
宮崎市がブレイクスルーしたことで、日本の餃子文化が広がりますように、

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