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「ファンダメンタル分析の教科書」学習まとめ 第2章「業績をタイムリーに知る!決算短信のチェックポイント」編(「メタップス」ケーススタディ付)

前回に引き続きの「ファンダメンタル分析の教科書」第2章の学習履歴のまとめになります。個人的にポイントだなと思ったところを抜粋してまとめています。

前回記事はこちら↓


決算短信とは

・会社の業績や財務状況を知ることができる書類

・3か月に1度発刊される四季報よりもタイムリーな情報が知れる

・決算日後45日以内に発表されることが義務付けられている

・より詳細な情報を知りたい場合は有価証券報告書をみる

活用法

①サマリー情報で最新の業績をチェック

・注目すべきは「当期の売上高と利益の実績」「来期の売上高と利益の予想」

・これらを四季報の予想値と比べてズレがある場合は投資判断を見直す

②企業の経営成績や財政状態について詳しく知る

・「経営成績等の概況」で業績好調の理由や大幅な赤字の要因を深ぼる

③BS、PL、CFをみる

・四季報は一部を抜き取った内容を掲載している

・当期純利益が赤字の理由は?⇒PLを見に行く

④企業が抱えるリスクを知る

・四季報に「継続前提に重要事象」「継続前提に疑義注記」と記載の場合は注意⇒「経営破綻のリスクが高い」ということ

・債務超過が続いている、赤字が続いている、営業CFのマイナスが続いているなど

・「継続企業の前提に関する重要事象が存在」⇒「企業努力により経営破綻のリスクを解消することが十分に可能か」

 はい:リスク情報として記載(四季報に「継続前提に重要事象」と記載)

 いいえ:財務諸表への注記(より事態は深刻)

⑤事業別の業績、海外売上の割合を知る

・「セグメント情報」=事業別の業績の記載

・稼ぎ頭の事業はどこか。足を引っ張ている事業はどこか。

・海外売上比率の高い企業⇒為替変動の影響が大きい(円高になると利益が減る)

実践:「メタップス」の決算短信みてみた

個人的に注目している「メタップス」社について簡単ですが、学んだ観点で決算短信を見てみました。(同社についても投資対象とするかも含めてもう少し時間をかけてチェックしたいと思うので、また別の記事で分析結果を共有いたします。)

参照:2019年12月期 第4四半期決算短信〔IFRS〕(連結)

①サマリー情報で最新の業績をチェック

当期の売上高・利益

メタップス_決算短信_当期業績

⇒売上高、各種利益:〇

来期の売上高・利益

下記と記載あり

3.2019年12月期の連結業績予想(2018年9月1日~2019年12月31日)
2019年12月期の連結業績予想につきましては、現時点で合理的な業績予想の算定が困難であるため記載しておりません。なお、詳細につきましては、添付資料P.3「1.(4)連結業績予想などの将来予測情報に関する説明」
をご覧ください。

⇒添付資料から下記が理由であることがわかりました。なるほど。こういうケースもあるんですね。

(4)連結業績予想などの将来予測情報に関する説明
当社グループが取り組む事業の多くは、新規性が高く、その市場環境や会計処理に多くの不確定要素を含んでおります。そのため、当社グループの業績の見通しについて、適正かつ合理的な数値の算出が困難であると判断し、業績予想の開示を見合わせる決定をいたしました。今後の当社グループの事業環境や事業進捗の動向を踏まえ、合理的な算定が可能と判断した場合には速やかにお知らせいたします。

②企業の経営成績や財政状態について詳しく知る

⇒「経営成績に関する説明」欄に下記記載がありました。

(1)経営成績に関する説明
当社グループは「テクノロジーでお金と経済のあり方を変える」のコーポレートミッションのもと、成長性の高いインターネット領域に経営資源を集中し事業を展開しております。当該領域は、スマートフォンやタブレット、
ウェアラブル端末といったデバイスの普及に加え、Twitter、Facebook、Instagram、LINEなどのソーシャルメディアの拡大、クラウドや人工知能(AI)の進化、ブロックチェーンや暗号資産といった新しいテクノロジーやサービスの出現により劇的な変化を続けております。これらの市場規模は世界的にも一層の拡大が見込まれ、関連事業を提供する当社グループの収益機会も大きく広がるものと考えております。このような事業環境のもと、当社グループは、マーケティング関連事業及びファイナンス関連事業を2つの事業の柱としながら、積極的に新規サービスの開発を行っております。前年同期においてファイナンス関連事業の大型案件を受注した反動があったものの、マーケティング関連事業が海外を中心に堅調に推移したほか、暗号資産の価格上昇に伴い、韓国で展開する暗号資産交換所「UpXide」が収益に貢献したことにより、売上高及び売上総利益ともに過去最高を記録しました。営業利益は、ブロックチェーン関連事業を含む新規事業への投資を積極的に行いましたが、決済関連事業の拡大と、暗号資産市場の回復、また子会社の支配喪失に伴う保有株式の評価益の下支えにより、前年同期に比して大幅な増加となりました。

③BS、PL、CFをみる

⇒今回は大きく上昇した利益に注目。PLをみると、赤枠の「その他の収益」が利益増の要因とわかりました。おそらく前述の「子会社の支配喪失に伴う保有株式の評価益」によるものだと思われます。

メタップス_PL

④企業が抱えるリスクを知る

⇒メタップス社に関しては、特段のリスクなし。

⑤事業別の業績、海外売上の割合を知る

メタップス_セグメント別業績

⇒マーケティング関連事業とファイナンス関連事業が牽引。利益では暗号資産交換所「UpXide」の収益増が要因となり拡大となっているようです。

まとめ

メタップス社については、直近でかなり好調な業績だったのですぐにでも投資をしたいと考えていましたが、決算短信を読むと、今回の好調がやや一時的な要因であったのではとも読み取れます。

また、来期の業績予想が、事業が新規領域であることで記載がなく、期待と共にリスクも伴うと感じたので、投資をするかはもう少し会社を分析してからにしたいと思いました。

以上、今回の章についてのまとめでした。

これまでは、決算短信の構成やポイントを知らなかったので、頭から順に目を通して、途中で息切れしてしまっていましたが(笑)、これからは観点を持って効率的にポイントを確認できそうなので、興味を持って色々な企業をチェックしていきたいと思います。

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編集者としてキャリアをスタート。その後、同社のマーケ部門を経て、大手IT企業に転職。新規事業の立ち上げメンバーに参画し、3年で売上成長10倍を達成。事業会社のマーケターの立場から編集経験を生かして新任マーケターの方向けの記事を投稿しています。
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