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似ていないくても困らないけれど似ているとやっぱり楽なこと

夫と私は、似ていなくても困らない部分が、どうしようもなく似ている。

例えば、新型コロナウイルスに対する態度。


巷ではマスクが手に入らないとか、マスクが必要と感じて手作りをする人など、いろいろな動きがあるようだ。

マスクをしておくと安心するという人の気持ちは理解できるが、私たち夫婦は、マスクは不要と判断し、マスクのない生活を続けている。健康状態がよい場合はマスクは不要というエビデンスを頭で理解した結果だ。

もちろん、予防策はしている。

普段から手洗いとうがいを徹底している2人であるから、普段通りに過ごせば大丈夫という考えだ。

全ての手洗い場には除菌タイプの石鹸を常備。万が一のタオル感染を防ぐため、共有のタオルは使ってない。

うがいに関しては、各自が好みのうがい薬を持っていて、「うがい」というものが生活の中にすっかりと溶け込んでいる。

夫の職業柄、食中毒には細心の注意を払う生活を送っているため、アルコールの除菌スプレーは常備している。

冷静に対処できるところが似ているので、お互い一緒にいて居心地がとてもよい。

それに加えて、2人とも新型コロナウイルスに感染した方や、感染の恐れがあるとして軟禁状態に置かれている方に対しては、切ない思いを抱えて見守っているところも似ている。

人権侵害とでも思えるような軟禁状態に置かれている人々に対して、なんともモドカシイ思いを抱え、自分たちにできることは何かないかと思案するのだ。

可哀想だね。大変だろうね。不安だろうね。腹も立つだろうね。

テレビを見ながら、異口同音にお互いの口から言葉がこぼれる。

軟禁状態に置かれている人々がいることに2人とも胸を痛めているのだ。

だからといって何もできないし、ただ胸を痛めているだけのことではあるが、心の中で気にかけて案じている。


頭で理解して冷静に動く側面と、心で感じて温かな情けをかける側面とがバランスよく、私たち夫婦は頭と心とのどちらをも使う場面が似ている。

仮に違ったとしても夫婦でいることも家族でいることもできるのだろうが、そのあたりの行動規範が似ているので、一緒に暮らしているととても居心地がよい。

まだ結婚して数年の2人だけれども、こんなに似ている人がこの世にいるとは思わなかったと思うほど似ている。

夫婦らしくない夫婦だけれど。

夫婦というよりは、むしろ、相棒っていう感覚なのだけれども。

同居人としては最高の相手であることに間違いはないだろう。