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HSPと相貌失認

自分は人の顔を覚えるのが苦手です。
そういう人って、わりとたくさんいますよね。顔と名前が一致しない、なども含めると、こういった悩みを持つ人は大勢います。
ですが、どうやら自分の場合は「相貌失認」という脳の障害にあたるらしいことが分かってきました。

「相貌失認」とは、人の顔を顔として認識できないものだそうです。
自分の場合、昔からいくつかのカテゴリに分けて人を記憶していました。
・背が低くて眼鏡をかけている男性
・太っている女性
・背が高くて自分より年上の女性
など、とても大雑把なくくりです。
なので、新しく知り合った人を、その外見的特徴から〇〇さんに似てる、と判断して同じカテゴリに入れます。このカテゴリは種類が増えることはないため、だいたい特徴が似ていたら、そこへ突っ込んでしまいます。
お気づきかと思いますが、この時点で人を顔で認識していないことが分かります。
自分の思う「似ている」というのは、他の人からすると「似ていない」ことが多々ありました。今となっては、それも当然のことでした。

声やしゃべり方、髪型、雰囲気、服装、靴などを手掛かりとして、人を記憶しているのです。
といっても、昔からそれが当たり前でしたし、もう体に染みついていて、無意識レベルでそうした見方をしています。
なので、自分では「ただ人の顔を覚えるのが苦手だな」という程度にしか思っていませんでした。

誰かと待ち合わせする時には、早めに到着して見つけてもらいます。
声をかけてきた人には、それが誰だか分からなくても、できるだけにこやかに返す癖がついています。
正直に言うと、自分の顔すら、自分の思っているイメージとかけ離れているので、鏡を見ていて「自分はこんな顔をしているのか」と、感心してしまうことがあります。
親の顔も、小さな頃は全然分かりませんでした。今では、離れて暮らす姉の顔が曖昧です。毎日顔を合わせていれば、どうにか覚えられるのですが……それも、顔を認識しているかどうか、自信はありません。

ですが、日常生活に支障が出るようなことは、幸いなことにこれまでほとんどありませんでした。

それは、もしかするとHSPによる視覚過敏のおかげかもしれません。
視覚から得る情報が多いため、友達を間違えることなんてありませんでした。(と言っても、久しぶりに会う人との待ち合わせは、常にドキドキです。もし人違いだったらどうしよう、という不安も常に持っています)
また、雰囲気にも敏感ですので、相手のことを雰囲気で見分けているところがあるように思います。
高校生の時の友人の覚え方がまさにそれで、あの人は青い雰囲気の人、この人は赤い雰囲気の人、という風に記憶していました。今にして思えば、これもそうとう大雑把な覚え方ですね^^;

当然ながら、これらは自分の実体験に基づく推測であり、実際に「HSP」と「相貌失認」がどういった関わりをしているかは分かりません。
これまで苦労しなかったのも、ただ自分が能天気で細かいことを気にしなかったからかもしれませんし、環境によるものかも分かりません。
ただひとつだけ言えるのは、「HSP」も「相貌失認」も、他の人に比べて「神経をすり減らしている」ということでしょう。


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