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自分の衰退を意識し始める「35歳」🍂

暑さも和らいだおかげで、ようやく体調も落ち着き始めた敬老の日。
この夏、心臓や肺を痛める日が結構ありまして、少しずつ老いを感じるようになってきました。
12歳年上の義父の父が先日亡くなり、身の回りで救急車の音を良く聞くようになったこともあって、だんだん「死」というものが身近に感じるようになってきた感じがします。
なかなかどうして体の疲れも一層抜け辛くなり、思った以上に歳を取ってるなというのが率直な実感です。

🍃「まだ35歳(^▽^)/」とは言うけれど…

世間的には35歳ってどんな年齢なんでしょうね?
一応、個人に対して行われるアンケートでは「30代はまだ若い」という認識が過半数を占めてるわけです。

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だから35歳と言っても世間話をするなかでは「まだ35歳なんだから」というのはよく言われます。そう、35歳まだまだ若い。そう思いたいですよね。

🍂市場から見た35歳は価値ゼロという事実

しかし、こうして個々人に対して行われたアンケート結果とは裏腹に、転職や婚活などの市場から見た35歳は非常にシビアになります。端的に言って価値はゼロになります。
まず転職。基本的に未経験の分野に行くことは不可能です。既に持ってる経験やスキルを活かした転職しかできず、よほど人不足な会社でもないと、未経験採用はあり得ないでしょう。ポテンシャル採用、ポータブルスキルで通用するのは良くて30歳までです。そこからは専門性や実績が無いと戦えなくなる。
婚活はどうでしょう?
これは男女で年齢に対する許容性が変わってくると思いますが、まぁ35歳は一つの節目になってしまうと思います。ざっと見ると、男女別にシビアに見られる要素は違っていて・・・
収入に対してシビアに見られるのが男性
年齢に大してシビアに見られるのが女性
って言うのが婚活市場の動きな気がしています。
いくら令和になったと言っても男女の根本的価値観はまだまだ明治の上に成り立ってる要素が大きく、まぁ薩長政治が続いてるので当然と言えば当然なのですが、少なくとも市場から見た35歳は確実に良い歳な年齢ですね。

🍁20代の時の過ごし方では確実にガタが来始める

女性向け恋愛コンテンツなんかだと、よく年上彼氏を薦める記事が多くありますね。なんであんな記事が多いのやらと首を傾げるのですが、それはお金になるからとしか言いようがありません。女性が年上を求めると同時に、男性も女性に若さを求めるという妙な需給のマッチがあるため、女性向け恋愛コンテンツでは年上男性を薦める方がアクセスに繋がるわけです。
何せ「年上彼氏 やめた方が良い」で検索してさえ、それを警告するようなコンテンツが出てこないんですから(汗)
でもいざ35歳を過ぎてそうしたコンテンツを読んでみるとね、いや「それもどうなのよ?」と首を傾げてしまうんですね。だって自分の身体がガタが来てるのを感じてるから。
今夏、心臓や肺が痛むことが多かったのですが、ある意味で「将来の自分の死に方」が少し見えてしまったわけです。気を付けないと心筋梗塞で死ぬって将来像が何となく見えてしまったのです。
まぁこれは若い頃、中高と虐めを受けた経験、佐川急便を辞めるまで暴力が身近になる毎日、コールセンター勤務で精神病やって解雇された20代、政治闘争に奔走しなければいけなくなった30代前半ということでストレスフルな生活をしてたのが原因かなとも思うのですが、こうして身体にガタが来始めると、いよいよ老化を意識し始めるわけです。
35歳、確かに若々しい人も多いですが、ガタが来る人はやっぱりガタが来ています。僕の友人でも安否が心配な人が一人いて、もう10年もすると癌で亡くなる人も出るところなんで、壊れる人間は確実に壊れ始めます。加齢臭も腹も出てくる年頃でもありますし。

🍃ダブルスタンダードの中で生きている・・・

まぁ仮にね、35歳世代の僕らが20代の若い人と結婚したとしましょう。
30年後、僕らは65歳。お相手50代。今度はその結婚相手から介護をされる未来が待ってるわけです。
これね、年上彼氏を薦める女性向けコンテンツに異を唱えますが、いざ自分の身体がガタ来始めてみると「20代女性は年上彼氏なんて絶対やめとけ」って思うことの方が多いです。だって結婚したら30年後、そのお相手の介護をするかもしれないんだから。
介護まで行かなくとも、40代、50代に入っていくにつれ、大病にかかるリスクが上がっていくわけで、少なくとも35歳、確実に身体は衰退し始めているのは実感しています。一方、身体が衰退するのに伴って精神の肥大化も進んだ気がするのです。
「大橋さん、まだ35歳(若い)じゃないですか」
これを20代から言われると、暗澹たる気持ちになります。
でも、僕もまた20代の頃、30代の同僚に似たことを言ってました。そして当時の30代の同僚からきっとこう思われてきた。
「お前に何がわかる!」
「こいつ何もわかっちゃいない・・・」
とね。
35歳の年齢帯は「まだ若いんだから」と「もう良い歳だろ」の両方を言われる年齢帯であり、言ってしまうとダブルスタンダードの中で生きているわけです。
ただ企業人としては出世組とリストラ・左遷組の仕分けがなされる年齢帯であり、オジ捨て山行きになる人もまた発生します。

かく言う僕自身も本業は客先常駐のシステム運用者ですが、まぁ今の客先は間違いなく閑職です。あまりに暇で退屈過ぎて辞める人がいっぱい居たと聞いています。
僕自身は都会でバリバリ働くより、郊外でマイペースに働きたかったので、今の働き方に不満って無くて、ようやく人生の休憩時間を得られたかなと言う気分。可能なら長く働きたいのですが、まぁその選択は本業の年収が今後殆ど上がらないことを意味します。

🍂僕達に待つのは緩やかな衰退・・・

ツイッターでの同性の友人は同年齢帯の相互に恵まれ、既婚者と未婚者が入り混じっています。
既婚者はやっぱり保守的な感じで今の平穏を守りたい生き方をしています。
方や未婚者に目を向けるとどうかと言うと、皆一様にして「未来がない」と口にします。そうね、出世組から外れた場合、僕達の年齢帯は「可能性」なんてもうありません。緩やかな衰退が待つだけなのです。この先、実り多い人生を歩めるのは出世組に乗っかった人、自分に合った遣り甲斐のある仕事に就けた人、野心のある人であって、それ以外の人は緩やかに衰退をしていくわけです。
蝶が幼虫から蛹になり、成虫になると違う生き物になって見えるように、私達人間もまた、20代と30代では違う生き物になっているのです。当然価値観も大きく変わってきます。
勿論プライベートでは年齢問わず色んなことに挑戦していくことはできますし、新たな趣味や世界を発見することはできるでしょう。ただ会社員としての伸びしろというのは殆ど無くなります。待っているのは緩やかな衰退だけなのです。
この先緩やかに衰退していく中、もう多くは望まないからせめて今のゆったりとした平穏が続いて欲しいとか願ってるのが、ある意味老化の始まりなのかもしれませんね。

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