週刊セブ島留学&起業日記(第65回)
この記事は2020年1月5日に配信されたメルマガのバックナンバーです。
<今週のトピック>
・フィリピン人の男は働かない
・フィリピン人のモラル
・フィリピンの成長を阻害する要因(人間性以外)
・フィリピン生活とは騒音との戦い
・筋トレ:オーバーヘッドスクワット
明けましておめでとうございます。本年もどうぞ宜しくお願いします。私は今年も元旦から授業でした。大晦日も元旦もしっかり授業を受けて下さるお客様がいるってとってもありがたいことです。ということで、英語学校のオーナーとしては2020年も最高のスタートが切れました。皆さんは如何お過ごしでしょうか?
僕はセブは「仕事の場」と割り切っているので、クリスマスも年末もお正月も普通に仕事しています。そんな中少し困っているのが、ネットの遅さです。ここ3週間、アップロードが0.5Mbps程度しか出ないので、日本との電話会議に支障が出るレベルです。私はセブに来て6年ですが、インターネット環境は一向に改善しません。ですから、今後も改善することが期待できないわけです。困ったものです。
そして、昨年のクリスマス、セブではネットが止まりました(苦笑)
『クリスマスの夜 セブでネットが止まった!』
https://www.youtube.com/watch?v=A9OgtFGRsA8
<フィリピン人の男は働かない>
先週のメルマガでは、フィリピン人の競争優位性の低さの理由として、そのIQの低さを解説しましたが、今週は定性的な面について私の意見を述べたいと思います。まず、フィリピン人の男は働きません。理由は小さい頃から親に溺愛され、極限まで甘やかされて育てられるからです。セブにいると、昼間に何もせずに道端でボケ〜っとしてる人がたくさんいるのですが、そのほとんどは男です。
一方で、役所や銀行に行ってみると管理職はほとんど女性です。まあ、どこの職場も女性が仕切っていますね。これは間違いなく「男が働かないこと」の証明です。2015年の国際労働機関(ILO)の調査によると、管理職に占める女性の割合でフィリピンは世界で堂々4位にランクインするらしいのです。
『PH ranks 4th with highest number of women managers』
https://www.rappler.com/business/jobs/80806-ph-ranking-women-managers-ilo
参考までに、下記が上位国と比率。
Jamaica 59.3%
Colombia 53.1%
Saint Lucia 52.3%.
Philippines 47.6%
共通点は「南国」「カトリック」「ラテン気質」というところでしょうか?これは女性が優秀なのではなく、男がダメということを示しているので誤解しないで下さいね、少なくともフィリピンについては。フィリピン人は大家族が多いのですが、どこも女性が働いて「働かない男」を養っているのです。そして不思議や不思議、女性は特に不満を言わないのです。そう、これが文化ってやつですね。
もちろん、中には例外はいますが、一般的な傾向としては間違っていないでしょう。
<フィリピン人のモラル>
具体的な事象を挙げましょう。
フィリピン人、なぜかエレベーターを待っている時、扉に引っ付くようにして待っています。ですから、降りる方は困ります。そして、フィリピン人は気にせず中に乗り込んできます。
ラッシュアワーの混雑時のジプニー。女子供をかき分けて、大の大人の男が我先へと席を得るべく乗り込みます。
スーパーやコンビニの店員のやる気の無いこと無いこと。嫌そうな顔しながらずっと仕事してます。
小さな子供が横断歩道を渡っていても、クラクションを慣らしながら「どけどけ〜」と突っ込んでくる運転手が多いこと多いこと。そして、たまに歩行者が避けないので、車が直前に避けようとして転倒して事故になってますね。
昨日、PLDTというネットの会社に料金を払いに行ったところ、約20人待ち。ずっと観察していたところ、スタッフもお客さんも誰も「サンキュー」と言わず無言。私は当然サンキューと言いましたが、返事はなし。
ちなみに、私はジプニーを降りる時も必ず「サンキュー」と言って降りるのですが、こう言うと車内に居合わせたフィリピン人は驚いたように私の方を見たりします。
セブではどこも長蛇の列ですが、過去6年、お待たせしてスミマセン的なことを言われたことは一度もありません。
キリがないのでこの辺にしておきます。こういうのって、やはり観光客にはわからないのです。私もそうでした。観光客の時はフィリピンが大好きでしたが、住みだして、働き始めてすぐに考えが変わりました。
要は、他人に対する配慮や思いやりが欠けているのです。これでは「改善」なんて起こらないので経済発展しないのです。
<フィリピンの成長を阻害する要因(人間性以外)>
インフラ(電気・ネット・交通網)の脆弱さについては、先日書いたので割愛します。今日も冒頭で書いた通り、ネット環境は最悪です。これでは、外資は他の国に投資してフィリピンはスルーされてしまうと思います。
ちなみに、フィリピン名物の渋滞について補足しておくと、首都マニラは「世界最悪渋滞都市」に君臨しています。つい最近まではマニラの空港は「世界最悪空港」だったので、これで2冠を達成したわけです。
『Manila traffic world’s worst — Waze』
https://www.philstar.com/headlines/2019/10/31/1964766/manila-traffic-worlds-worst-waze
記事によれば、マニラではバイクが1キロ進むのに平均で5分かかるそうで、それが世界最悪なのだそうです(じゃ歩けばいいのに。。)。最近まで渋滞都市の代名詞であったインドネシアの首都ジャカルタだと、この数字は3.83分だそうです。おそらく、ジャカルタの渋滞の改善は昨年開通した地下鉄のお陰ではないかと思うのです。ちなみにこれ、日本のODAです。
『「意識変えてくれた」日本支援のジャカルタ地下鉄、市民の新たな文化に』
https://newsphere.jp/national/20190406-1/
参考までに、マニラでの地下鉄の計画について調べてみたところ、
『フィリピン、マニラ地下鉄の起工式 日本が支援』
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO41824260X20C19A2FFE000/
ようやく、2019年の2月に起工式を行い、なんと着工したのは2019年の12月です。起工式から着工まで10ヶ月かかったのが謎ですが。記事によれば、全線開通は2025年を予定しているとありますが、まあ2年は遅れるでしょうね。ということで、今後7年はあの渋滞と付き合わなければいけないのです。
次に腐敗ですね。実は私はセブで賄賂のようなものを支払ったことは一度もありません。ですから、あまり腐敗は実感しないのですが、その分、あらやる行政手続きで天文学的な時間を待たされます。中には、その中での「優先権」をお金で買う人はいるようです。特に酷いのは税関ですかね。ドゥテルテ大統領も名指しで批判してますしね。
それから、実は祝日の多さも大きな成長阻害要因です。フィリピンにはたしか年間22日程度の祝日があるのです。更にはこれに追加して県や市の祝日があるのです。ですから、極端に言えば、年間1ヶ月分祝日なのです。
以前、こんな話を聞いたことがあります。イスラムの国は「ラマダン」という習慣があって、1ヶ月続くラマダン中は陽が出てる時間帯は食事ができないのです。つまり、みんな空腹でこの時期は生産性が全然上がらないのだそうです。ですから、投資先を検討する外資からすれば、イスラムの国は1年11ヶ月しかないということになり、投資を敬遠するというのです。確かに、経済指標から見ると、イスラムの国で経済大国って無いんですよね。そして、フィリピンも祝日が多いため、1年は11ヶ月しかないのです。
最後に教育制度。フィリピンでは最近教育制度が変わったのですが、それまではフィリピンでは20歳で大学卒業だったのです。ですから、フィリピンの大卒は世界的には大卒として扱われなかったのです。まあ、よくこれまで放置してきたなと呆れますね。
次に教育の質について。私はこのメルマガでも以前書きましたが、フィリピンの高等教育はタガログ語(フィリピンの公用語)でやるべきだと思うんですよね。現在は英語で行われており、またフィリピン人の英語力の高さは素晴らしいとは思うのですが、「難解なことを十分に理解できる英語力」を持つ人はそんなにいないのです。これは私の肌感覚ですが、きっと当たっています。
つまり、不十分な英語力で何を学んでも、不十分な成果しか得られないのです。フィリピンには折角、タガログ語があるのですからタガログ語を使えば良いと思うのです。だって、タガログ語って彼らの国語なんです。これ以上の説明は不要かと。
参考までに、ノーベル化学賞の白川教授によれば、日本人にノーベル賞受賞者の多いのは、植民地支配を受けなかったこともあり母国語教育がしっかりしており、結果、論理性が身につきやすいからではと。教育の優先順位は、表面的な英語力よりも論理的思考力。だから英語早期教育の優先順位は低いと林先生。
上記は下記のツイートより。
以上です。こんなこと日本人の私に言われなくても十分に理解しているフィリピ人はたくさんいるはずです。しかし、残念ながらそういう人達は早々に自国に見切りをつけて、海外に出稼ぎに出てしまうのです。「頭脳流出」というやつですね。おそらく、この優秀な人材の流出こそが、フィリピンが抱える最大且つ根本的な問題なのだと思います。
最後に、
前回から2回に渡って「フィリピンの実態」について書いてきましたが、その趣旨はフィリピンをディスることではなく、今後フィリピンに移住しよう・投資しようと考えている人に正確な情報を提供することです。もちろん、フィリピン生活には良い面もありますが、私の感覚では良い面ばかりが喧伝され過ぎているような気がするので、善意からこの記事を書きました。
こういう記事を書くと「フィリピンはそんな国じゃない」と感情的になって返信してくる人もいるので、最後にくどいですが私の意図を念押しさせて頂きました。
それでは、いつものコーナーに行きましょう。
1. 読者さんからの質問
Q: Hさんからのコメント(Youtube動画へ頂いたものです)
セブ在住です。クリスマスの夜はインターネット止まったのですね。当日はハノイ(ベトナム)だったので知りませんでした。
僕は、ネット必須の生活なので、セブではバックアップを準備しています。メインはPLDT HOME。バックアッブで、GlobeのHome wifiと、携帯のGlobe SIM、さらにSmart SIMも常に使えるようにしています。
ちなみに、前のコンドのときは、2回線入れられたので、PLDT HOME & Globe HOMEの両建てでした。ここまでしないとフィリピンでは安心できない。。
A: KGの回答
Hさん、ありがとうございます。フィリピン移住を検討されている方にはとっても有益な情報ですね。
セブに住んでいる日本人は大きく分けて下記の4つに分類できますね。
1. 悠々自適リタイア組
2. 現地企業就職組
3. 現地起業組
4. フリーランス
私は3です。そして、4のフリーランスの方は、日本の企業と契約して仕事をリモートでされている方が多いのです。Hさんももしかしたらこのタイプでしょうか?そうすると、ネットは死活問題となるので、Hさんのように徹底した対策が必要となるのです。
まあ、私も一つ日本の会社のコンサルをしているのですが、前日はあまりのネット回線の遅さにライン通話ができませんでした。私の場合は「フィリピンなので勘弁して下さい」と事前に念押ししてあるので、その電話会議はスルーできましたが。。
セブ進出を検討されているフリーランスの皆さん、セブのネットにはご注意下さい。
2. フィリピンのビジネス&生活あるある
ここフィリピンでは、お正月だというのにクリスマスソングが至るところで爆音で流れています。クリスマス大好きのフィリピン人、しばし思い出に浸っていたいのは分かりますがそろそろ現実に戻って欲しいものです。
一方で、セブはフィリピン最大のお祭り「シヌログ」に向けて至るところで「あの音楽」が鳴り響いています。もううるさくて溜まりません(笑)。
『SINULOG 2020 SONG - Sinulog Foundation Official』
https://www.youtube.com/watch?v=yyRiVtIdKm4
フィリピン生活とは、騒音との戦いなのです。。
3. セブのレストラン
今週はこのコーナーもお休みです。
4. 今週買ったもの
今週はこのコーナーもお休みです。
5. 筋トレ
今回はオーバーヘッド・スクワットについて。
https://www.youtube.com/watch?v=iiQ1WzGyxk8
要はバーベルを頭上に持ってスクワットするだけです。もう見ただけで「体幹」に効きそうですよね。それとどう見ても「全身運動」なので、効率の良い種目です。筋トレの種目には大きく分けて2種類あって「多関節」が関わるものと、「単関節」のみ関わるものです。
例えば、ハンマーカールなんかは後者に該当するので鍛えられる筋肉(部位)は1箇所なのです(上腕二頭筋)。一方で多関節の種目だと、多くの筋肉を一気に鍛えられるのです。オーバーヘッドスクワット、上から腕・肩・背中・お尻・脚と全てに効くように見えます。
ということで、次回の筋トレではオーバーヘッドスクワットに挑戦してみましょう!
(参考)
『ハンマーカール』
https://www.youtube.com/watch?v=6jT9OkP3N0I
6. 経済&投資
日経平均 (年初来 0.00%)
ダウ平均 (年初来 0.34%)
フィリピン平均 (年初来 -1.12%)
日本の株式市場は6日からですね。アメリカのダウは初日に300ドル上げましたが、翌日233ドル下げました。週明けは、アメリカのイラン攻撃の余波で乱高下しそうですね。こういう時は、素人は黙って静観です。
最後に、フィリピンさん、頑張って下さいね。
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