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週刊セブ島留学&起業日記(第77回)

この記事は2020年3月29日に配信されたメルマガのバックナンバーです。

<今週のトピック>
・セブ島ロックダウン情報
・セブ英語倶楽部の再開見通し
・BCGが効いているという噂は本当?
・プチ断食のお陰で肝機能の数値が適正値へ
・国難の時だから読むべき本「海賊と呼ばれた男」
・ジムが空いてない?環境は言い訳にするのはやめよう

<セブ最ロックダウン情報>
私が住むラプラプ市(マクタン島)は、3月29日深夜0時より事実上の都市封鎖(ロックダウン)状態に入りました。概要は下記の通り。

・基本的に24時間外出禁止。
・しかし、Quarantine Passという許可証を持っていれば外出可能。
・上記パスは地元の役所から1世帯に1枚発行される
・但し、外出目的は食糧の買い出しや医療目的等に限定される。
・更に、下記の業務は許可されるため、これらに従事する人の業務目的での外出は許可される。

以下、営業が引き続き許可される業態。

・スーパーマーケット 食料品店
・薬局
・ホームセンター
・レストラン
・銀行
・病院
・両替
・政府機関

ということで、「仕事にいけない」のと「外出ができない」だけのことです。世界中でこれより厳しい統制が行われているところも多いので、この程度で不満を行ったらバチが当たりますね。

とにかく水と食料は確保されています。政府は「物流は止めない」と強調しているので大丈夫です。スーパーやコンビニにはモノが溢れています。自然災害のように物流が物理的に遮断されているのとは違います。単に人の往来を人為的に制限しているだけなので、不都合が生じたら人為的に戻すだけなのです。

確かにフィリピンの役人はダメな人が多いのですが(困ったものです)、企業も含め上層部はまともな人が多いのです。私は実際にそうした人と何人も話したことがあるので、何かあればしっかり対応すると確信しています。ただ実行部隊がイマイチなので現場で混乱が起きるだけなのです(苦笑)。

ということで、今日から外出に必要なQuarantine Passですが、当然まだ届いていません(笑)。まあ、こんなの予想の範囲内です。ということで、数日は凌げる食料は確保してあります。というか、デリバリーやってくれるお店もあるので全然平気です。

以上が、私が住むマクタン島(ラプラプ市)の現状と、冷静な人間の正しい理解です(多分)。しかし、これも予想通りですが、フィリピン人はパニック気味です。

まず、スーパーはロックダウンが宣言された瞬間から長蛇の列です。推定最低待ち時間3時間です。いやいや、止めないって言ってるじゃん!と言っても誰も聞いてくれません。一昨日は、ロックダウン前に講師に給料を前払いしたのですが、講師の2人はかなり怯えていましたね。

おそらくですが、フィリピン人はFacebookで拡散される噂だけで行動しているのです。政府が発行する正式文書は多分読んでいないと思います。講師の一人に「スーパーは閉まらないよ」と言ったら、キョトンとしていましたので。

次に多くの人が懸念する治安の悪化について。当然、私が一番注意しているのもこの点です。しかし、現時点では全く問題ありません。そもそも、私が住むエリアはセブでも最も治安の良いエリアの一つなのです。空港へは徒歩20分、市役所へは徒歩10分程度です。片側3車線の大通り沿いに、私が住むコンドミニアムも私が経営する学校もあります。

更には、外出禁止が出て、警察や軍隊が至るところで検問をして、パトロールを行っています。そして、先ほど書いた通り、フィリピン人は不必要に怯えているので、多くの人がロックダウン前に自発的に自宅待機しています。ということで、私がセブに住んで6年の中で、多分いまが一番安全です。

当然、危機管理のアンテナは張り続けます。私は外国人なので、最悪の場合は空港に逃げ込めば良いと思っています。空港には歩いて行けますし。まあ、そうなる前に手は打ちますが。。。そして、日本に帰る手段はいまでも2つあるのです。

まず、韓国経由で帰国できます。週3便、大韓航空が仁川経由で飛び続けています。仁川空港は乗り換え可能です(台北や香港は乗り換えすらできません)。更には、マニラと日本の間は、今でもJALとANAが直行便を飛ばしています。そして、マニラが都市封鎖状態にあっても、実はsweeper flightという飛行機がフィリピンの地方都市からマニラに飛んでいるのです。

このsweeper flightはフィリピン各地に残された外国人を救済するための飛行機です。空港に行き名前を書いて、希望人数が飛行機のキャパを満たしたら飛ぶのです。現在のセブの空港には、このsweeper flightを待つ多くの欧米人が寝泊りしています。

ということで、私はまだセブにいます。というか、帰国の予定は当面ありません。


<セブ英語倶楽部の再開について>

セブ英語倶楽部とは私が経営する英語学校です。現時点の感触では、今後2ヶ月、5月末までは多分再開できないと思っています。早くて6月。これでもやや楽観的です。というのも、学校再開には下記のハードルがあるのです。

・外国人がフィリピンに入国できるようになること
・学校再開が許可されること
・フィリピン人講師が怖がらずに授業ができること
・日本人が怖がらずに海外に出ること

このままでは、経済がまわらす失業者が溢れてしまうので、最初の2つの許可は遅からず出ると思います(日本の感染が治れば)。フィリピンの学校の新学期は6月なので多分学校も6月には開きます。少なくとも、セブの現状感染状況からすればそう遠くないと思います。しかし、後者2つは心の問題なので何とも言えません。

フィリピン人は簡単に気が変わるので、意外とあっさり授業をやってくれるかもしれませんが、全員が応じない可能性もある、という覚悟はしています。その場合は、当然無理強いはしません。そして、多くの日本人が以前のように海外に出るようになるには1年はかかるでしょうね。

ということで、再開できたとしても、しばらくは以前のような集客は望めないと思っています。最低でも1年は我慢でしょうね。もし、私がセブ留学に価値がないと思ったら即刻撤退なのですが、どう考えても何度考えても「大きな価値がある」としか思えないので、しぶとくサバイバルしたいと思っています。

私はフィリピンでビジネスをやる上で、常にカントリーリスクを念頭に置いて経営してきました。簡単に言えば、フィリピン最大のカントリーリスクと言えば「テロ」です。セブでテロが起こったら一貫の終わりだな、少なくとも1年は立ち直れないな、と常に最悪を意識してきました。そして、日本のように充実したセフティネットは期待できません(補助金や無担保融資とか)。

ですから、無闇に業務拡大を図らずに(できないだけ?)、高付加価値&高単価路線を取り、売上ではなく利益率重視でやってきました。授業以外は「全て外注」というスリムな業務構造なので、固定費は極限まで低くしています。ですから、セブ英語倶楽部はこんな時期にあっても「事業継続」には何の心配もありません。

私に度胸がないだけなのですが、セコくやってきて良かったと思っています。私はエージェント(代理店)に営業に行く度に、当校の収益体質について説明するのですが、その理由は「お金に困っていないので生徒さんを蔑ろにする理由がない」ということを説明することです。

残念ながら、今回の休校措置で一部の有名校のキャンセル対応が問題となり炎上しています。要は高額のキャンセル料を取られているそうなのです。詳しい事情は知りませんが、キャッシュフローの悪さこそ、最大要因の一つと考えるのが普通でしょう。要は金がない。

一方で当校は速攻で全額返金しました。手元に必要なお金があるって心の余裕を生んでくれるのです。もちろん、まだ創業3年半なので潤沢な資金はありませんが、今後1年は続くであろう冬の時期を凌げる体力は十分にあります。

ということで、いつ生徒さんが帰ってきても良いように、従前と同等のクオリティのサービスを提供できるように、1人たりとも講師を解雇することなく給料は払い続けます。まあ、気分的には不安と手探りの中で始めた「創業時」に戻るようなものです。全然、悪くないですよね。。


<BCGが効いているという噂は本当?>

皆さん、BCGって覚えていますか?小学生の時に受けたハンコ型の結核用の予防接種のことです。日本では1951年以降に義務化されたそうで(70歳以下の人)、なんとこのBCGが流行病に効果があるのでは?と世界中で話題となっているのです。

私が参照した資料は下の方にリンクを貼っておきます。

ざっくり言うと、日本株のBCG(BCGにも種類がある)を摂取している国と、それ以外の国で感染被害の状況が全く異なるそうなのです。結核も肺の病気なので関連はあるのかもしれません。

この仮説に基づくと、欧米諸国に比べて日本での死者が圧倒的に少ないことにも納得がいきます。更には、現時点、日本では49名に死者が出ていますが、40代で1名、50代で1名、それ以外は全員が70歳以上というデータとも一致してきます。

https://toyokeizai.net/sp/visual/tko/covid19/

私は医者ではないのでいい加減なことは言えませんが、少しでも明るいニュースをと思い、ここに取り上げました。

『豪研究所がBCGワクチン臨床試験へ、新型コロナに効果か』
https://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye3942137.html


【流行病のワクチン】ドイツ VPM1002ワクチンとは(BCGワクチン改良型)Covid19 インドと共同開発。癌にも効く高性能ワクチン
https://www.youtube.com/watch?v=tMlYpbwEueQ

『Coronavirus Pandemic Update 43: Shortages, Immunity, & Can a TB Vaccine (BCG) Help Prevent COVID-19?』
https://www.youtube.com/watch?v=LqKwAIIy-Mo


それでは、いつものコーナーに行きましょう。

1. 読者さんからの質問

Q: Iさんからのメッセージ

プチ断食を実行して2ヶ月。昨日血液検査の結果、肝機能の数値が全て適正範囲になりました。

オーバーシュートして丸1年色んなダイエットを試みましたが体重は若干落ちますが肝機能は改善しませんでした。

貴君のプチ断食は結構大変でしたが大いに役立ちました。まだ血糖値は高いのでプチ断食は継続します。謹んで御礼申し上げます。

流行り病で世界はひっくり返っています。
なかなか海外に出るのも難しいようです。

貴君も大変な時期でしょうがご検討を祈ります。


A: KGの回答

プチ断食とは、「1日16時間は胃に何も入れない」というシンプルな健康法で、私もかれこれ2年半実践しています。当然に、これは僕が考案した健康法ではなく、多くの専門家が提唱しているものを、私がこのメルマガで紹介したに過ぎません。

Iさん、プチ断食に効果があったとのこと、本当に良かったですね!私も自分のことのように嬉しいです。

私は基本、夜20時〜お昼の12時までの16時間、何も食べません。もちろん、妥協する日はありますが、それでも最低12時間はあけています。とっても簡単な健康法です。是非、お試しください。


2. フィリピンのビジネス&生活あるある

今週はこのコーナーはお休みです。


3. セブのレストラン

今週はこのコーナーもお休みです。


4. 今週買ったもの

『海賊とよばれた男(上) (講談社文庫)』
https://amzn.to/2xwtgZP

すみません、今週買った本ではないのですがこの時期、どうしても紹介したい本なのです。私はセブ島ロックダウンが始まったので、今週は読書しまくろうと思っています。その中で最初に手に取った本が、数年前に読んだこの本です。

大袈裟ではなく、国難のこの時期に、一人でも多くの日本人に読んで欲しい本です。

物語は敗戦直後の東京から始まります。日本最大の危機です。この小説のモデルとなった出光興産の創業者である出光佐三は、敗戦で途方にくれる従業員にこう言います。

「百姓だけじゃない。漁師だったやる。何だってやるんだ。君たちに命じる。ありとあらゆる仕事を探せ。選り好みするな。全ての仕事が国岡商店(出光興産のこと)の建設のためになり、日本のためになると心得よ」

もうこれ以上の言葉は要りませんね。


5. 筋トレ

今週は手短かに。

ジムが閉まっているから筋トレできないと言い訳している諸君!筋トレはどこでもできますよ。

『今日からセブはロックダウンなので、毎日コイツを担いでスクワットします。環境を言い訳にしない!』
https://twitter.com/Cebu_Eigo_Club/status/1244084095451197440


6. 経済&投資

日経平均 (年初来  %)
ダウ平均 (年初来  %)
フィリピン平均 (年初来  %)

まあ、この時期、悲惨な数字を見て無駄に落ちこむ必要もないので、今週もスキップしますね。

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