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なぜ仕事以外の場で情熱を追求すべきなのか

仕事に情熱を注ぐことは、エンゲージメントと生産性の
向上につながります。


しかし、情熱を追いかける場を仕事の世界に限定する
のは現実的でないし、リスクも伴います。


社員がみずからの関心を重んじることを許さない職場も
あるし、それが可能な仕事で十分な収入を得られるとも
限らない。


仕事を通じて情熱を追求することは、一部の恵まれた人
だけの贅沢だと言われても仕方がない。


そのような職に就ける経済的余裕のある人は、ごく一部
にすぎない。


仕事と情熱を一体化させることは、長い目で見れば
有害な可能性もあります。


自己評価を仕事だけに求めれば、解雇されたり、厳しい
評価を受けたりして、仕事で逆境にさらされたとき、
ダメージから立ち直りにくくなる。1日の仕事が終わった
あとに緊張をほぐし、たっぷり休息を取って、明日の
ためにエネルギーを取り戻すことも難しくなる。


弊害はそれだけではない。仕事以外の活動や趣味が
もたらす数々の恩恵にも浴せなくなる。


ストレスの軽減、エネルギーの増進、創造性の向上と
いったことだ。これらはすべて、社員のエンゲージメント
を高め、離職率を下げる効果を持つ。


私的な情熱と仕事が大きくかけ離れているとき、こうした
好影響がはいっそう大きくなります。


仕事で情熱を追求しようというのは、歴史的に見ると
比較的新しい発想です。


米国以外の国、特に欧州では、仕事以外の活動に情熱を
傾けている人が少なくありません。


ドイツでは、半分近くの人が仕事のあとの時間に少なく
とも一つの団体に参加し、スポーツやガーデニングなどの
活動をしている。


しかし、米国では、趣味や仕事以外の活動を積極的に
行っている人は少ない。


なぜ、このような現象が見られるのか。


1つの可能性としては、米国では仕事で多忙なことが一種の
ステータスシンボルになっている点が挙げられるのかも
しれない。


スマートフォンの普及により、ますます仕事から逃れ
にくくなったことの影響もありそう。


働き手は、誰が最も長時間働けるかを競い合っているように
すら見えます。


欧米の人たちよりも概して労働時間が長い理由は、ここに
あるのかもしれない。


もう1つの可能性としては、経済的なゆとりがないことも
挙げられます。


中流世帯の3分の1は、生活費を稼ぐことに苦労しています。


そのような状況では、人々が仕事を重んじるのは当然です。


長時間労働の文化と、仕事からプライベートに切り替える
ことの難しさが指摘されています。


「この傾向は、私たちの文化のあり方を浮き彫りにして
います。私たちは、仕事以外の場で自分のやりたいことを
行い、しかもその活動で高い生産性を達成するという
選択肢を忘れている」のかもしれません。


最後までお読みいただきありがとうございました。


#マインドセット #ワークスタイル #ライフシフト #生き方 #生きがい

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